ミレスゴーダンその2

という訳で入口である。観光名所であり、写真の様に観光バスが停まっていた。
もともとはスウェーデンを代表する彫刻家、カール・ミレス(Carl Milles,1875-1955)の邸宅であり、そこを買い取ってそのまま彼の作品を並べた美術館に仕立てたものである。彼については日本ではあまり名前を聞いた事はなかったが、スウェーデンでは代表的な彫刻家らしい。調べると、結構、波乱万丈な経歴の持ち主である。青年時代は学校を中退し、家具職人や大工の見習いをしつつ夜間学校に通う、という生活で彫刻を学んだ。1897年、スウェーデンの工芸協会から奨学金を獲得。チリのサンティアゴに学校建設のために招かれ、赴任する途中に一回パリに立ち寄る。そして何と赴任を中止してそのままパリに居付いてしまうのである。その後「考える人」で有名なオーギュスト・ロダンのアトリエで働き始め、彫刻家として名をなす。後年アメリカに渡り、そこで多くの傑作を残した。最後は夏だけこの家で、あとはアメリカで過ごすという生活を送り、死の直前まで創作を続けたという。