日伊文化交流会

サークル「日伊文化交流会」は板橋区で生まれ、元東都生協登録サークルとしてイタリア好きの人たちが集まり楽しく活動しています

スローフードのお話を聞く会  レジュメ紹介

2011年02月25日 | スローフード・食育

「スローフードのお話を聞く会」で配布したレジュメをここにご紹介します:

2008年12月14日(日)   14時~16時  
会場:  板橋区立グリーンホール(旧産文ホール) 504会議室
講師: 原恵海 (スローフード・食科学大学日本事務所)
主催: 「日伊文化交流会」(東都生協登録サークル)
     

               ★スローフードのおはなし★
 1986年にイタリアのブラ(Bra)で生まれたスローフード運動は世界に広がり、今では世界100カ国以上、約8万人の会員がいます。「伝統食材・料理の保護・促進、子供を中心とした食育、スローフード生産者を守り育成する」を掲げたスローフードの本場イタリアでは2004年、世界で初めて食文化を総合的に学べ、スローフードの精神の元で食の産業界を担う人材を育成する「スローフード食科学大学 (Universitá di Scienze Gastronomiche)」が発足しました。

[キーワード]
★「生物多様性」「サステイナブル・フードシステム」がキーワード: 食卓の向こう側が見えなくなっている時代

buono(おいしい/味覚の観点)、pulito(きれい/環境の観点)、giusto(ただしい/社会的公正の観点)

★「スロー」とは…「怠惰」×、 「ゆっくり」△、  丹精こめて、仕事人とお母さんの手わざ 

★「味の箱舟(アルカ)プロジェクト」とは: 地方で伝統的に栽培されており絶滅の危機にある希少な固有の野菜、動物種、加工食品を選定し守るプロジェクト。遺伝子組み換えでない、ブランドでないこと等の基準がある。現在イタリア400品目、国際200品目、日本は2005年末に最初の9品目が認定され、現在あらたに20品目が認定された。
9品目:  八列とうもろこし、日本短角種、安家地ダイコン、花作ダイコン、雪菜、余目ネギ、長面の焼きハゼ、カタクチイワシの塩辛、雲仙コブタカナ (2008年1月1日読売新聞に掲載)

★1900年以降欧州では実に75%の食物多様性が失われた。多くの稀少な品種が絶滅の危機にある。

★青首大根やコシヒカリなどの優良品種が増えたため、いったん病害虫が出ると滅びやすい。  
以上

参考: (財)日伊協会・スローフード食科学大学共催セミナー(2007年連続開催)
「日本のスローフード運動、伝統食材 –「味の箱舟」プロジェクトを中心に–」  http://www.slowfoodjapan.net/
金丸弘美のスローライフ: http://www.banraisya.co.jp/kanamaru/home/index.php


 ★ 日本初上陸! EATALYのすべて 

2008年9月27日(土)、スローフードの拠点であるイタリアン・フードマーケットEATALYが、トリノ本店に続き東京の代官山にオープン致しました。海外発出店です。2007年1月にトリノ本店がオープン。 (「EATELY  TORINO」) 2店目はミラノ。ピエモンテ州トリノは白トリュフ、バローロワイン、チーズ等で有名な町。
コンセプト: イタリアの「本当の食」。「よりよい食生活は、より素晴らしい人生への扉です」

「すぐれた食べ物は それにふさわしい時間をかけてゆっくり味わってあげてください」とあり、パンは48時間、コルネット(クロワッサン)は24時間かけて作られたもの、ピザは200年以上の歴史を持ち、パスタはグラニャーノの手作りパスタ。「ピエモンテとリグーリア(いずれも北イタリアの州)の伝統にあくまでも忠実に」作られたものとのこと。

EATALYの6つの魅力:
本当の”旬”のものだけを提供する徹底した姿勢  →「食べることは農業活動である」という理念に基づき、どんな食べ物でもいつでも手に入る状況の方こそ、農業の本来あるべき姿とは大きく矛盾すると考えている。減農薬や無農薬の野菜、防腐剤不使用の小麦粉やワインなど、自然の農法や製法を基本にしたものが中心で、そのため一般のものより消費期限の短いものが多い。

生産者を大切にする商品作り  →「消費者は共生産者である」という考えで、生産者も小売店も消費者も同じように食に対する責任を持つべきだと考えている。生産者から直接買い付け、生産者のラベルのまま店頭に並べている。食品への信頼性が高まり、リーズナブルな価格にも一役買っている。高品質であることが絶対条件。石臼で粉を挽く伝統的な工法を今も行っている。しかし、ごく一部の富裕層の特権になるべきではないという強い信念のもとで「どんな人でもいつでも買える価格」を実現。

パッケージもリサイクル可能なものを  →買い物用カートは使用済みペットボトルを使ったリサイクル製品(トリノ本店)。トレーも再生パルプ。トリノ本店では量り売りも行っている。オリジナルのエコバッグも人気。

食育にワイン・テイスティングイベントも充実   → 「イータリー」は「エノガストロノミーセンター」とも呼ばれている。(エノガストロノミー=ワインや美食学)「おいしく、きれいで、正しい」食品に対する地域を深める様々な情報提供を行っている。ライブラリーコーナー、インターネット、食教育プログラム、セミナーやカンファレンスも提供。エデュケーショナル・エリアでは料理教室やワインテイスティング・セミナーなどを開催。

買ったものをその場で ― 充実したイートインスペース→「生産者のわかる新鮮や食材が手に入る」また「イタリアならではの食材や食品が一同に集まる」。イートインコーナーもあり、知らない食材の調理法を聞くこともできる。

ミシュランの星付きレストランで最高の食材を堪能→「Guide per EATELY」というミシュランの星付きレストランも来日。いちばんのコンセプトは「素材に誠実であること」。生産者のわかる高品質な素材の特徴を最大限に生かすため「シンプルに料理すること」に務めている。価格設定にも配慮している。イタリアから若きシェフが来日する。

出典: 「代官山にイタリアン・フードマーケット 日本初上陸! EATALYのすべて」
2008年9月(株)扶桑社 amarena編集部発行
アクセス: イータリー・ジャパン 渋谷区代官山20-23  ℡03-5784-1511  
東急東横線代官山駅より徒歩3分  http://www.eataly.co.jp/            以上



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