保健福祉の現場から

感じるままに

第四期介護保険料

2009年01月28日 | Weblog
平成21年度からの介護保険料に関する報道が増えてきている。65歳以上の月額保険料(加重平均)は、2911円(H12~H14) →3293円(H15~H17) →4090円(H18~H20)に増加してきた(http://www.wam.go.jp/wamappl/bb11GS20.nsf/0/dc4bec9152fffc3e492574da0022c077/$FILE/20081006_1shiryou2.pdf)。先日の部局長会議資料(http://www.wam.go.jp/wamappl/bb11GS20.nsf/vAdmPBigcategory10/BCF421B57448BDDE49257547000FED1E?OpenDocument)によると、第四期の全国平均月額は4270円とされている。平成21年度からの第四期の65歳以上の介護保険料については、各保険者における高齢化による要介護高齢者の増加に伴うものだけではなく、第三期までの赤字償還や地域支援事業の見込み、さらには、介護報酬改定、積み立て剰余金(介護保険給付費準備基金)の活用などの要因が影響する。今回、国から、「基金の残高を有する保険者にあっては、できる限りこれを取り崩し、第4期介護保険料基準額の最終決定に当たっては、保険料の上昇を最小限のものとすることについて十分検討されるよう改めてお願いしたい。」(http://www.wam.go.jp/wamappl/bb11GS20.nsf/0/bcf421b57448bdde49257547000fed1e/$FILE/20090123_1shiryou1-1_2.pdf)と要請されている。また、介護報酬改定に伴う第4期の介護保険料の上昇を抑制するために、21年度は介護報酬のプラス改定に伴う保険料値上げ分の全額を、22年度は半額を補填する国費措置が講じられている(http://sankei.jp.msn.com/life/welfare/081117/wlf0811172307001-n1.htm)ことも大きい。本来はかなり引き上がるはずだった介護保険料が、基金の取り崩しと国からの補填で抑制されるのであるが、こうした事態が正しく地域住民に理解される必要があると感じる。また、医療費適正化計画(http://www.mhlw.go.jp/bunya/shakaihosho/iryouseido01/info02c.html)・地域ケア体制整備構想に定めた療養病床転換推進計画が、介護保険事業計画にどう反映されるかについても理解していただく必要がある。とにかく、見かけ上、「介護保険料があまり変わらない」、というだけでは寂しい。例えば、高齢化が急速に進展し、家庭力・地域力が弱体化している中で、基金を取り崩して次回以降の改定は大丈夫か、療養病床を転換しても大丈夫か、等の問題認識が出され、それに行政側がきちんと応える姿勢が期待されるかもしれない。そういえば、「高齢者居住安定確保法改正案を閣議決定」(http://www.cabrain.net/news/article/newsId/20309.html)の報道がみられる。今後、都道府県が「高齢者居住安定確保計画」を策定するとされるが、第5次介護保険事業計画との連携が期待されるかもしれない。
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