保健福祉の現場から

感じるままに

生活保護と貧困ビジネス

2009年12月31日 | Weblog
平成21年度社会福祉行政業務報告結果の概況(http://www.wam.go.jp/wamappl/bb16GS70.nsf/vAdmPBigcategory/7C93F62D798518C84925760A002BD0F9?OpenDocument)で生活保護の実態について本年9月分まで出ている。データが.xls形式で、都道府県別に出ておりみておきたい。もっとこうした報道は注目されるべきである。

「貧困ビジネス」大手、脱税容疑2億円 国税告発へ」(http://www.asahi.com/national/update/1228/TKY200912280466.html)、「生活保護費12万円から10万円徴収 貧困ビジネス調査」(http://www.asahi.com/national/update/1217/OSK200912160128.html)、「不正な生活保護費の返還、35億6千万円が未収 大阪市」(http://www.asahi.com/politics/update/1222/OSK200912210164.html)。

「援助か搾取か “貧困ビジネス”」(http://www.nhk.or.jp/gendai/kiroku2008/0811-2.html)。<以下引用>
<今、年収200万円以下の人は全国で1000万人以上。こうした低所得層を対象にする「貧困ビジネス」が横行している。「敷金ゼロ・礼金ゼロ」を謳い文句に貧困者を誘い、家賃を少しでも滞納すると違約金の支払いを迫る不動産業者。住所不定で就職が難しい人を、「住民登録」できることをPRし長期滞在させるネットカフェ。ホームレスを住居に入れ、「生活保護費」を申請させてその大半を受け取る"福祉"をうたう宿泊所。逃げ出すと生活保護費を失うことになるので、脱けられなくなっている人も多い。貧困ビジネス業者は、ホームレス対策が遅れているなどの地域に進出、セーフティネットの不十分さが浮き彫りになっている。格差の広がりとともに増殖を続ける「貧困ビジネス」の実態に迫る。(NO.2654)>

「非正規雇用で生活保護20兆円-シンクタンク試算」(http://www.cabrain.net/news/article/newsId/15814.html;jsessionid=F9D5BDC809432EA9CAD730C572F5A82F)。<以下一部引用>
<1990年代のバブル経済崩壊から2000年代初めにかけての「就職氷河期」といわれる時期に急増した非正規雇用について、シンクタンクの総合研究開発機構(NIRA)は4月30日までに、この時期の非正規雇用者が低水準の賃金で十分な年金を確保できないまま、退職後に生活保護受給状態に陥った場合、20兆円程度の追加的な財政負担が生じるとの研究報告書をまとめた。>
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再診料

2009年12月28日 | Weblog
「厚労省、診療所再診料引き下げへ 病院をアップし一本化」(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2009122601000362.html)。<以下引用>
<厚生労働省は26日、病院に比べ高く設定されている診療所(開業医)の再診料について、2010年度の診療報酬改定で引き下げる方針を固めた。現在710円の診療所を引き下げる一方、600円の病院を引き上げて650円前後で一本化する考え。年明けに厚労相の諮問機関、中央社会保険医療協議会(中医協)に提案する。診療所の再診料引き下げは、行政刷新会議の事業仕分けで強く要望する意見が挙がっていた。厚労省は、10年度改定の報酬増額が想定よりも小幅に決まったことから、疲弊が著しい救急医療などに重点配分するための財源として、診療所の再診料を圧縮する。厚労省によると、診療所の再診料10円は、医療費ベースで約100億円、病院では同10円が約50億円に相当。診療所を下げる形で一本化すれば、かなりの財源を工面することができるという。>

再診料の引き下げは診療所の経営に大きな影響を及ぼすのであろうか。しかし、これは、急性期病院における安定した通院患者について、診療所への誘導を図るきっかけになるかもしれないと感じないではない。
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新型インフルワクチンの行方

2009年12月28日 | Weblog
厚労省HP(http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/kenkou/influenza/houdou/2009/12/dl/infuh1224-01.pdf)で、12月24日現在の新型インフルエンザ患者国内発生についてのまとめが出ておりみておきたい。22日までに入院した13784人のうち、基礎疾患として慢性呼吸器疾患が3131人で圧倒的に多く、しかも5~9歳が1537人と半数を占めている。一方で、妊婦は45人に留まっているのが注目される。さて、「ワクチン輸入承認へ…厚労省部会 2月接種開始」(http://osaka.yomiuri.co.jp/tokusyu/influenza/20091227-OYO8T00265.htm?from=tokusyu)の報道が出ている。その頃には、流行がどうなっているであろうか。冬を乗り越えた南半球の国々がどうであったか、が参考になるかもしれない。ところで、以前の報道が少々気になる。

「伊、ワクチン接種率低く廃棄も 新型インフル」(http://www.47news.jp/CN/200912/CN2009121501000445.html)。<以下引用>
<【ローマ共同】イタリアで、新型インフルエンザのワクチン接種対象となっている妊婦や医療関係者の接種率が極めて低いためワクチンが大量に余り、今後一般の人への接種が始まっても使われずに廃棄される可能性が高いことが分かった。14日付レプブリカ紙などが伝えた。ワクチンの副作用への不安や、季節性インフルよりも死亡率がはるかに低いなど「世界保健機関(WHO)は騒ぎすぎ」との認識が広まったことから接種希望者が少ないためで、同様の問題はオランダ、オーストラリア、ドイツなどでも発生。一部の国ではワクチンを他国に売却する計画も進んでいる。イタリアでは既に約743万本のワクチンを各自治体に配布。医療関係者や消防士、警察官のほか妊婦、糖尿病など基礎疾患(持病)のある人を対象に接種が行われているが、8日時点での接種者はわずか約68万9千人。医療関係者で全体の約14%、妊婦では約10%しか接種を受けていない。>

なお、インフルエンザ患者は3週連続で減少したという(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2009122801000314.html)。
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総理大臣緊急メッセージ

2009年12月27日 | Weblog
総理大臣がyoutubeで緊急メッセージ(http://www.youtube.com/watch?v=gprYFxPjTEc)を出している。全国各地でのワンストップサービスだけではなく、トップがyoutubeで前面に訴える方法は注目である。先日ブログ(http://blog.goo.ne.jp/miraikibou/e/984512b92ddeff54c32daedb61702848)ったように9月以降は自殺者数も減少傾向にある。とにかく、既存メディアだけではないことが実感されるかもしれない。

自殺者数に関する正確な報道(http://mainichi.jp/select/wadai/news/20091226ddm012040002000c.html)がでてきた。<以下一部引用>
<月別の自殺者数を初めて公表した昨年と比べて1~8月は連続で上回ったが、9~11月は下回った。>

「臨時宿泊施設 活用を呼びかけ」(http://www3.nhk.or.jp/news/t10014690281000.html)。
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協会けんぽ保険料年2万1千円アップ

2009年12月26日 | Weblog
「協会けんぽ保険料年2.1万円アップ―平均年収の加入者」(http://www.cabrain.net/news/article/newsId/25768.html)。<以下一部引用>
<保険料率を現行の8.2%から約9.3%に引き上げた場合、加入者平均の年収374万円の場合、保険料が年に約2万1000円(労使合計で約4万2000円)上昇する計算になるとした。(中略)2010年度の介護保険料率が現行の1.19%から、来年3月分(任意継続被保険者は4月分)から、1.50%になるという見込み値が示された。(中略)40歳以上65歳未満の介護保険第2号被保険者の介護保険料は、年収374万円の場合年に約5500円(労使合計で約1万1000円)アップする計算となる。>

来年度予算では、協会けんぽの国庫補助率は来年7月から、13%から16.4%に引き上げ、「国庫補助率を据え置いた場合よりも保険料率は0.6%程度縮小し、約9.3%となる見通し」とされる。協会けんぽの国庫補助率は健康保険法(http://law.e-gov.go.jp/htmldata/T11/T11HO070.html)第153条で、「千分の百六十四から千分の二百までの範囲内において政令で定める割合を乗じて得た額」とされているが、現在は附則で暫定的に13%に抑制されている(医事新報10月17日号)ことは、一般にはどれほど知られているであろうか。法律の本則よりも政令が優先されていたものが、ようやく改善される。しかし、それでも保険料のアップが避けられないのである。それだけではない。協会けんぽの救済策として平成22年度から後期高齢者支援金のうち2500億円を健保組合と共済組合の負担とする案が示され、これに対して、「協会けんぽへの国庫負担肩代わりに断固反対」(http://www.kenporen.com/press/pdf/20091225170126-0.pdf)(http://www.cabrain.net/news/article/newsId/25757.html)が表明されている。これは以前にも同様な光景があった。昨年2月8日に提出された「平成二十年度における政府等が管掌する健康保険の事業に係る国庫補助額の特例及び健康保険組合等による支援の特例措置等に関する法律案」(http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/soumu/houritu/dl/169t.pdf)(http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/soumu/houritu/dl/169v.pdf)(http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/soumu/houritu/dl/169u.pdf)が廃案になり、肩代わりの1千億円は2次補正で組まれた経緯がある(http://www.cabrain.net/news/regist.do;jsessionid=B709BBF1D8C9A6D3B213605B06271188)。保険財政が今後どうなるか、国民にわかりやすく説明する必要があるのではないかと感じる。協会けんぽ保険料について、国庫補助率の3.4%引き上げよりも保険料率1.1%引き上げや健保連・共済組合による肩代わりが強調されるのではないか、と感じるからである。ところで、平成22年度診療報酬改定率議論で、薬価引き下げで4800億円の財源がでる(医事新報12月5日)と報じられているのが妙に注目された。
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自殺者数の変化;9月以降は3ヵ月連続で昨年よりも低下 

2009年12月25日 | Weblog
警察庁から今年11月までの都道府県別の月別自殺者数(http://www.npa.go.jp/safetylife/seianki81/211225_tsukibetsujisatsusya.pdf)が公表されているのでみておきたい。早速「自殺 12年連続3万人超える」(http://www3.nhk.or.jp/news/k10014653131000.html)と報道されている。しかし、警察庁資料の「平成20年中における自殺の概要資料」(http://www.npa.go.jp/safetylife/seianki81/210514_H20jisatsunogaiyou.pdf)には昨年の都道府県別の月別自殺者数が出ており、比べてみると、1月2542人(H20)→2661人(H21)、2月2408人(H20)→2483人(H21)、3月2939人(H20)→3089人(H21)、4月2854人(H20)→3053人(H21)、5月2796人(H20)→2993人(H21)、6月2769人(H20)→2840人(H21)、7月2652人(H20)→2765人(H21)、8月2431人(H20)→2512人(H21)、9月2714人(H20)→2512人(H21)、10月3092人(H20)→2781人(H21)、11月2539人(H20)→2494人(H21)である。8月までは連続して昨年を上回っていたが、9月以降は、3ヵ月連続で、昨年よりも下回っている。これは明らかな変化のように感じるのであるが、なぜ、この事実が報道されないのであろうか。不思議である。

「自殺 12年連続3万人超える」(http://www3.nhk.or.jp/news/k10014653131000.html)。<以下引用>
<ことしに入ってから自殺した人は11月末までにおよそ3万100人に上り、12年連続で3万人を超えたことが警察庁の調べでわかりました。警察庁によりますと、ことしに入ってから11月末までに自殺した人は全国で3万181人に上り、平成10年以降、12年連続で3万人を超える深刻な状況が続いています。このまま増え続けた場合、去年1年間に自殺した3万2249人を上回るおそれが出ていて、過去最悪だった平成15年の3万4427人に迫るペースとなっています。内訳は、男性が2万1566人、女性が8615人で、都道府県別でみると、最も多いのが東京で2760人、次いで大阪が1855人、神奈川が1689人、埼玉が1654人、愛知が1508人などとなっています。警察庁は、厳しい雇用情勢などを反映して、失業や就職の失敗といった動機で自殺する人が増えているとみて、分析を進めることにしています。また、国や自治体は、これから年末にかけて自殺する人がさらに増えるおそれがあるとして、対策に力を入れることにしています。>

「自殺者12年連続3万人超 リーマン・ショック後に急増」(http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20091225/dms0912251622007-n1.htm)。<以下引用>
<今年1~11月の自殺者数の累計が暫定値で3万181人となり、12月の1カ月を残し、12年連続で年間3万人を超えたことが25日、警察庁による集計で分かった。通年で3万2249人が自殺した昨年の同じ期間の自殺者より、445人多い。自殺者は昨年秋のリーマン・ショック後に急増。今年に入っても高い水準で推移していた。>
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終末期医療のあり方懇談会 継続

2009年12月25日 | Weblog
「報告書の骨子案示される―終末期医療のあり方懇談会」(http://www.cabrain.net/news/article/newsId/25731.html)。<以下一部引用>
<厚生労働省は12月24日、「第5回終末期医療のあり方に関する懇談会」(座長=町野朔・上智大大学院法学研究科教授)を開催し、報告書の骨子案を示した。骨子案では、医師と患者や家族との話し合いが重要とされたが、終末期を画一的に定義することが難しいことが示されるなど、意見の集約は容易ではないことから、今後も終末期医療について議論を続けていくことが重要とされた。>

懇談会は、以前、医療現場での呼吸器外しが相次いで表面化(http://www.geocities.jp/songenky/ahaboro.html)(http://www.geocities.jp/songenky/atoyama.html)したことによるが、いまだに議論が続いている。「呼吸器外し、14%が経験 延命中止依頼受けた79%」(http://www.47news.jp/CN/200701/CN2007010201000094.html)、「呼吸器外しの依頼、医師の2割が経験」(http://sankei.jp.msn.com/life/body/091206/bdy0912060006000-n1.htm)と報道されているように、表面化した事例は特異なものではないであろう。小生自身にも経験がある。先般、「「脳死で呼吸器外す」2%/指針容認も迷い続く救急医」(http://www.shikoku-np.co.jp/national/main/article.aspx?id=20091024000269)との報道もみられており、指針さえあればよいというものではない。さて、これまで「呼吸器外し」ばかりに焦点があたったように感じるが、終末期は医療機関だけではなく、施設や在宅でも迎える。栄養管理や投薬なども含めて、もっと市民レベルで認識を深める取り組みが不可欠と感じる。そういえば、後期高齢者診療料・後期高齢者終末期相談支援料は廃止される(http://hodanren.doc-net.or.jp/iryoukankei/kaiin/tyuuikyou/091218.html)という。料金体系が先行するだけでは進まないのであろう。やはり、信頼関係がベースのヒューマンネットワークの拡がりが期待されるところである。

「第5回終末期医療のあり方に関する懇談会資料」(http://www.wam.go.jp/wamappl/bb13GS40.nsf/vAdmPBigcategory30/EC0F651D3DFA6E794925769700016C2E?OpenDocument)。
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後期高齢者健診

2009年12月24日 | Weblog
「後期医療で健診率急落 対象者絞り、有料も本紙全国調査 46道府県軒並み低下」(http://www.jcp.or.jp/akahata/aik09/2009-12-21/2009122101_01_1.html)。

そういえば、以前、厚生労働省から「後期高齢者に対する健診・保健指導の在り方に関する論点」(http://www.mhlw.go.jp/shingi/2007/01/s0110-4d.html)が出ていたのでみておきたい。それにしても後期高齢者健診の受診率が軒並み低下する中で、東京都の受診率が48.3%で全国一位で高く、かつ前年度よりも増加していることが注目される。
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建設国保、無資格者が多数加入

2009年12月24日 | Weblog
「全国建設国保、無資格者が多数加入 別業種OBら 徳島」(http://www.asahi.com/national/update/1222/TKY200912210441.html)。<以下引用>

<保険料のずさんな管理が発覚した「全国建設工事業国民健康保険組合」(森大〈もり・ひろし〉理事長、本部・東京)で、建設関連の仕事に従事していない無資格者が徳島県支部(被保険者約4千人)に多数加入していることが朝日新聞の調査でわかった。組合の内部関係者は「資格審査が甘い支部が多く、徳島は氷山の一角」と話しており、監督官庁の東京都は実態解明に乗り出す。全国建設国保には毎年、医療給付費の半分程度にあたる240億円近い国庫補助があり、保険料を低く抑えたり、入院時に傷病手当(1日4千円)を出したりするなど、法定給付を上回るサービスを提供している。無資格者が医療費を使えば、税金が不当に使われることになる。建築、造園、鳶(とび)など建設関連の28業種に従事していることを加入資格としており、加入の際には、所得税の確定申告書や、所属する業界団体など母体組織の証明書で業種を確認することになっている。朝日新聞が県支部加入者に当たって聴いたところ、多数が無資格であることを認めた。銀行や電力会社、自治体を定年退職した人が目立った。いずれも「保険料が安くすむ、と知人から教えられた」と話しており、口コミで広がった可能性がある。加入審査で資格があるかどうかほとんど問われなかったという。各支部は、建設業や造園業などの業界団体が運営に関与しており、保険加入者にこうした母体組織への入会も促していることが多い。入会金や年会費によって母体組織の強化にもつながり、これが資格審査の甘さにつながっているとの指摘もある。組合の資料によると、加入者のうち65歳以上が占める割合は全国平均で11%なのに対し、徳島県支部は41%と飛び抜けて高い。60歳以上だと7割にまで跳ね上がり、都は「極めて不自然な年齢分布」としている。定年退職後、勤め先で加入していた組合健保や共済組合などから国保に切り替える際に、多くの人が組合に流入している実態がうかがわれる。徳島県支部は「異業種の人が加入しているという情報に基づき、今年2月から業種確認を厳格化している」としている。組合本部は「事態を重く受け止め、徳島県支部には特別監査に入る」などとしている。(松浦新、水沢健一、夏原一郎)>

「銀行や電力会社、自治体を定年退職した人が目立った」とされるが、倫理観が問われる。これは、徳島県だけのことなのか、精査が必要であろう。いつ頃から行われていたのであろうか。ところで、平成20年度市町村国保の保険料収納率が88.37%で初の90%割れになった(保健衛生ニュース12月21日号)と報じられている。対前年度2.12%の大幅減とのことである。
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地域枠

2009年12月24日 | Weblog
「医師不足 新潟県が奨学金貸与」(http://www3.nhk.or.jp/news/k10014613411000.html)。<以下引用>

<医師不足が深刻になっている新潟県は、県内の医療機関で一定の期間、勤務することを条件に来年度、東京の順天堂大学医学部に入学する学生を対象に月額30万円の奨学金を貸与することになりました。国は地方の医師不足を解消しようと全国の大学の医学部で卒業後に地方で勤務することを条件にした「地域枠」を設けて、学生の定員を増やすことを認めています。新潟県では首都圏にある大学と協議を重ねた結果、東京の順天堂大学医学部と新潟県内の医療機関に勤務することを条件にして、来年度に入学する学生を対象に「地域枠」を新たに設けることで合意しました。順天堂大学医学部に設けられる新潟県の「地域枠」の定員は2人で、新潟県では、県内の医療機関に9年間勤務することを条件に学生に月額30万円の奨学金を貸与することにしています。また、今年度から新潟大学医学部に設けられた「地域枠」の定員数は、5人から来年度さらに5人増えて10人になります。新潟県は順天堂大学医学部と新潟大学医学部の「地域枠」の学生への奨学金について、新年度予算案で来年の2月県議会に提案することにしています。>

「平成22年度医学部入学定員の増員に係る都道府県及び大学の申請等の状況」(http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/21/12/attach/__icsFiles/afieldfile/2009/12/07/1287640_1_2.pdf)(http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/21/12/attach/1287640.htm)に出ており、同様な取り組みは各県で実施されている。但し、これから医学部に入学するのであって、緊急対策ではない。今後の医療需要がどのようになるか、である。ところで、義務年限の9年間は、研修期間(初期、後期)を含むか否か、連続か、等、少々奥深いところかもしれない。
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特定健診・保健指導の課題;被扶養者

2009年12月24日 | Weblog
厚生労働相記者会見で、特定健診・保健指導について平成20年度健診受診率速報値が被用者保険の被保険者52.3%・被扶養者21.4%と低迷していることを指摘し、見直し検討にも言及されたことが報じられている(保健衛生ニュース12月21日号)。そういえば、平成20年度市町村国保の特定健診受診率は30.8%(http://blog.goo.ne.jp/miraikibou/e/997564471457858693a01baacfc9f6d0)である。平成19年度の老人保健法による基本健診の受診率は42.6%(http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/c-hoken/07/r2.html)であったが、19年度42.6%から20年度30.8%への大幅な落ち込みは、市町村健診の対象から被扶養者が抜けたことによるものと思われる。各保険者の特定健診受診率速報値(http://blog.goo.ne.jp/miraikibou/e/c7a2fe9cfad6adf9c01a34b4b406aa00)は、①協会けんぽの被保険者35.9%、被扶養者11.2%、②健保組合の被保険者75.0%、被扶養者32.5%、③国共済の被保険者80.6%、被扶養者21.2%、④地共済の被保険者71.4%、被扶養者32.9%、⑤私学共済の被保険者86.8%、被扶養者33.9%である。いずれの保険でも、被保険者に比べて被扶養者が大きく下回るとともに、保険者間格差が大きい。被扶養者は従来、基本健診受診率が高かった層である。基本健診では市町村から案内されていたものが、特定健診では各保険者が事業所を介して案内するようになった。確かに、集合契約によって、以前と同様の場所で受診できる場合が多い。しかし、健診案内の変化の影響はかなり大きいようである。また、保険者によって健診の自己負担額が大幅に上がった場合も少なくないであろう。来年度には特定健診・保健指導制度の中間評価が行われ、平成25年度以降の方向性が検討されるという(http://www.ssk21.co.jp/repo/R_R02K0278.html)が、どのような中間報告が行われるのか注目である。とにかく、2年目の平成21年度に被扶養者の健診受診率がどうなっているか、が一つのポイントかもしれない。被扶養者は女性が圧倒的と思われるが、女性の健康支援(http://www.mhlw.go.jp/shingi/2009/05/dl/s0501-4o.pdf)(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/woman.html)の観点からも気になるところかもしれない。
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子宮頸がんワクチン発売とHPV検査

2009年12月22日 | Weblog
子宮頸がんワクチン「サーバリックス」が本日発売された。わが国では10月16日に正式承認されているが、現在101ヵ国で承認を受けているという。詳細な情報は専用ホームページ(http://allwomen.jp/)(http://www.orangeclover.org/)で掲載されているのでみておきたい。ところで、成人女性には子宮頸がんのリスクを調べるためのHPV検査を推進すべきかもしれない。HPV陰性が確認できれば、ワクチン接種をすることもできる。ワクチンは、11~14歳女児への接種が最も効果的だが、45歳くらいまでの成人女性への接種は経済的に費用対効果がある(保健衛生ニュース12月21日号)とされている。無論、子宮がん検診を定期的に受診することが最も大切であるが、リスク評価と予防ワクチンができる時代になっていることは認識したい。今では郵送でも実施されている(http://www.hpvkensa.jp/)のであるが、案外知られていないように感じるところである。
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感染症激減

2009年12月22日 | Weblog
「新型インフル対策奏功か、12感染症が激減」(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091222-00000032-yom-sci)。<以下引用>
<国立感染症研究所が調べている14種類の感染症(定点把握疾患)のうち、感染性胃腸炎や水ぼうそうなど12種類の報告件数が今冬、激減していることが明らかになった。最近では異例の現象で、新型インフルエンザ流行に備えた手洗いなどの予防策が、減少につながった一因と考えられるという。定点把握疾患は感染症法に基づき、全国各地の指定医療機関が毎週報告している。最新週(11月30日~12月6日)の報告件数を感染研で調べたところ、ノロウイルスなどが原因で秋冬に流行する感染性胃腸炎が、過去5年間の同時期の平均に比べ、73%も減っていた。水ぼうそうとマイコプラズマ肺炎はともに27%、突発性発疹も17%減るなど、計12種類が例年を下回っていた。インフルエンザについては、新型が流行したのとは対照的に、季節性の報告件数は6日までの5週間でB型の1件だけ。Aソ連型とA香港型はゼロだった。同研究所感染症情報センターの安井良則・主任研究官は「新型インフル予防のために手洗いやマスクを着用したことが、ほかの感染症予防にも効果があったのかもしれない。小さな子どもを持つ親たちが、医療機関で新型に感染することを恐れて受診をためらった可能性もあり、さらに分析したい」と話している。>

先週、インフルエンザの定点報告が2週連続で減少(http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/kenkou/influenza/houdou/2009/12/dl/infuh1218-05.pdf)と報じられていた。以前の「新型インフルエンザ対策報告書」(http://www1.mhlw.go.jp/shingi/s1024-3.html)では、「過去の汎流行の歴史を振り返ってみると、スペインかぜでは7月から翌年の1月まで、アジアかぜでは7月から翌年の2月まで、香港かぜでは5月から12月にかけて」流行とされ、今回も同様なのかもしれない。記事をみると、感染症の流行には様々な要因が絡むものであるとともに、単に新型インフル流行という一つの側面でみてはいけないことを改めて実感するところである。それにしても新型インフルによる死亡は先週123例目(http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/kenkou/influenza/houdou/2009/12/dl/infuh1218-02.pdf)が報告されている。最近は報道の扱いが小さくなったように感じるが、予防対策は徹底したいところである。
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特定健診・保健指導の地域格差

2009年12月21日 | Weblog
国民健康保険中央会のホームページ(http://www.kokuho.or.jp/shiryou/index.html)で、先週18日の「市町村国保における特定健診・保健指導に関する検討会」資料が公開されており、目を通しておきたい。それによると、平成20年度市町村国保の特定健診受診率は30.8%、特定保健指導実施率は14.8%である。参考資料として都道府県別の実施状況が公表されているが、とにかく地域格差が目立つ。例えば、特定健診受診率は宮城県47.6%~和歌山県17.3%である。東京都の受診率は41.6%であり、一概に都市部の受診率が低いわけではないようである。また、特定保健指導について、動機付け支援利用率は山梨県50.3%~大阪府11.5%、積極的支援利用率は長野県38.3%~三重県9.0%であり、特定健診以上に格差がみられる。なお、データは平成21年9月時点の速報値とされるが、特定保健指導終了率以外は平成20年度の実績として信頼できるであろう。さて、特定健診・保健指導制度は、共通の基準(対象者、判定区分等)による電子データ管理である。比較検討するには、うってつけである。今回公表されていないが、服薬者(降圧薬、血糖降下薬、脂質改善薬)の割合やコントロール状況(血圧、血糖、脂質)等の比較検討も注目されるところである。それらの比較検討が容易にできるようになり、公表されれば、保健・医療にはそれなりの刺激になるかもしれない。あるいは、特定健診・保健指導制度のねらいもそこにあるかもしれないと感じないでもない。ところで、特定健診・保健指導の状況については、昨年、参議院で質問・答弁(http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/syuisyo/170/syuh/s170055.htm)(http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/syuisyo/170/touh/t170055.htm)され、回答保留となっている。今年11月までに各保険者から社会保険診療支払基金を通じて正式な数字が厚生労働省に報告される(保健衛生ニュース8月3日号)と報じられていたが、果たしてどうなっているであろうか。保険者間格差も目立つ可能性が高いかもしれない。
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がん治療認定医と地域連携パス

2009年12月21日 | Weblog
「日本がん治療認定医機構」が、2015年までに2万5000人の認定医を育成するという(http://www.cabrain.net/news/article/newsId/25650.html)。少なくともがん診療連携拠点病院(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/gan_byoin.html)にはがん治療認定医が配置されるであろう。しかし、がん診療は拠点病院だけではない。一昨年7月、「がんの医療体制構築に係る指針」(http://www.mhlw.go.jp/bunya/shakaihosho/iryouseido01/pdf/taisei.pdf)が出ている。これは「専門診療」と「標準的診療」の区別がはっきりしない点があるが、医療連携を前面に打ち出していることが特徴的である。がん治療認定医を配置するだけではやはり限界を感じる。がん患者さんは認定医がいる病院だけに受診し続けるのであろうか。拠点病院や中核病院が遠く離れた地域も多い。例えば、外来化学療法の地域ネットワーク等を推進できないものであろうか。なお、がん診療連携拠点病院では、平成24年3月末までに、5大がん(肺がん、胃がん、肝がん、大腸がん、乳がん)の地域連携パス(がん診療連携拠点病院と地域の医療機関等が作成する診療役割分担表、共同診療計画表及び患者用診療計画表から構成されるがん患者に対する診療の全体像を体系化した表)を整備しなければならないことになっている(http://www.mhlw.go.jp/topics/2006/02/tp0201-2.html)(http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/01/dl/s0117-5r.pdf)。厚生労働省研究班が示した5大がんの地域連携クリティカルパスモデル(http://soudan-shien.on.arena.ne.jp/hina/index.html)は、どれほど普及しているであろうか。
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