保健福祉の現場から

感じるままに

24時間地域巡回型訪問サービスの行方と医療ケア

2011年02月28日 | Weblog
「24時間地域巡回型訪問サービスのあり方検討会」報告書(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000013b5e.html)が出ているので、目を通しておきたい。平成23年度予算(案)では「24時間対応の定期巡回・随時対応サービス事業」(60市区町村で実施予定)に12億円が計上されており、その行方が注目される。ところで、胃ろうに関しての興味深い報道があった。「介護職員等によるたんの吸引等の実施のための制度の在り方に関する検討会」中間報告で介護職員らが実施できる医行為の範囲として、たんの吸引(口腔内、鼻腔内、気管カニューレ内部)と経管栄養(胃ろう、腸ろう、経鼻経管栄養)が提示(http://www.cabrain.net/news/article/newsId/31419.html)(http://www.wam.go.jp/wamappl/bb05Kaig.nsf/vAdmPBigcategory20/44022BB80D66ED97492577F90025AF2D?OpenDocument)(http://www.wam.go.jp/wamappl/bb05Kaig.nsf/0/44022bb80d66ed97492577f90025af2d/$FILE/20101214_2_gairyaku_.pdf)(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000000yreb.html)されたのは、それだけ普及しているということである。

「延命医療 家族の希望で中止も」(http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110227/k10014331361000.html)。<以下引用>
<認知症の高齢者にどこまで延命のための医療行為をするべきか議論が続くなか、東京でシンポジウムが開かれ、外部から胃に通した管で栄養を送る医療行為などで延命していた高齢者に対して、医師の5人に1人が、家族の強い希望を理由に、途中で取り外して最期をみとった経験があるという調査結果が報告されました。これは、27日に東京・文京区で開かれた、高齢者の医療に携わる医師などでつくる学会が開いたシンポジウムで発表されました。この学会が、会員の医師を対象にアンケートを行い、35%に当たる1554人から回答を得ました。それによりますと、終末期を迎えた認知症の高齢者が▽外部から胃に通した管で栄養を送る「胃ろう」と呼ばれる医療行為や▽点滴によって、延命をしていたケースで、家族の強い希望から、途中で取り外して最期をみとった経験があると回答した医師は、全体の19%、5人に1人に上りました。一方で、こうした医療行為の中止について、およそ30%の医師が「法的に問題がある」と回答するなど、認知症で本人の意思を確かめられない高齢者への延命措置を巡って、家族の意見と法的な問題とのはざまで手探りの判断を迫られている現状が浮き彫りになっています。日本老年医学会の大内尉義理事長は「国民全体の意見がまとまっていないなかで、多くの医師が判断に苦しんでいるのが現状だ。学会としてガイドラインを作って判断の指針を示したい」と話しています。>

「胃ろうの造設「家族の介護力を評価して考えるべき」(https://www.cabrain.net/news/article/newsId/31910.html)。
「望まない胃ろう解消“延命至上主義”からの脱却がカギ」(https://www.cabrain.net/news/article/newsId/31930.html)。
「[解説]胃ろうの使い方、見直す動き 過剰な使用、疑問視 穏やかな最期へ指針急務」(http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=34374)。
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地域医療連携体制構築に関する保健所の関与

2011年02月28日 | Weblog
本日の「医療計画の見直し等に関する検討会」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000013jau.html)で、地域医療連携体制構築に関する保健所の関与について(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000013jau-att/2r98520000013jni.pdf)出ているので、みておきたい。市型保健所では課題がみられるが、施設数も多く、期待度は高いかもしれない。保健所の関与がなくても地域医療連携は進むであろうが、関与するメリットが地域医療関係者にもっと理解される必要があるように感じないでもない。

「専門性や緊急性に応じた医療圏設定を」(http://www.cabrain.net/news/article/newsId/32737.html)。<以下一部引用>
<伏見構成員は、▽DPC調査データ ▽入院先などの患者調査データ ▽電子レセプトデータなどを用いることにより、地域の医療提供体制を可視化できると主張。>
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規制改革、TPPと医療問題

2011年02月28日 | Weblog
政府の「開国フォーラム」(http://www.npu.go.jp/forum/)が全国各地で開催されている。その一方で、「TPPを考える国民会議」(http://tpp.main.jp/home/)がスタートしている。果たして、TPPについて、医療はどの程度、話題になっているであろうか。2月16日に、日本医師会など40団体で構成する国民医療推進協議会が医療への市場原理主義導入に反対する決議を全会一致で採択している(http://www.med.or.jp/etc/kokumin/)(http://ikuseikai.org/hotnews/matsuda/2011/02/23-000000.html)。決議文(http://dl.med.or.jp/dl-med/etc/kokumin/2010/ketugi.pdf)は是非みておきたい。しかし、3月にTPP念頭にした規制改革の政府案決定、4月には社会保障と税の一体改革案提出が予定されている。政府の意向によって、平成37年までに、急性期病院の入院日数8割短縮というアメリカ並みの在院日数短縮が日本社会に導入されようとしており、もっと関心が持たれなければならない。「DPC/PDPS」から、米国方式の「1入院当たり算定方式(DRG/PPS )への移行」が、中医協の検討事項となっていること(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r985200000105vx-att/2r98520000010bqr.pdf)は、医療関係者でさえもどれほど知られているであろうか。とにかく、内容を知らずに、賛成・反対はできないであろう。

NHK「救急や高度医療従事者 2倍に」(http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110224/k10014259071000.html)。<以下引用>
<厚生労働省は、社会保障と税の一体改革のうち、医療・介護の分野について、患者を早期に社会復帰させることを目標に、平成37年までに、救急医療や高度な医療技術に関わる医師や看護師などの数を今の2倍以上にする案をまとめ、これを基に費用の試算を進めることになりました。政府・与党は、社会保障と税の一体改革の具体案を6月までに取りまとめる方針で、厚生労働省は、省としての社会保障改革案を検討しています。このうち、医療・介護の分野について、厚生労働省は、患者が早期に社会復帰できるようにすることと、在宅医療などを拡充し、症状が重い患者でも住み慣れた自宅などで暮らせるようにすることを目標に掲げ、改革案の検討を進めています。具体的には、救命措置が必要な患者と、進行したがんなど高度な医療技術が必要な患者を「高度急性期」と位置づけ、団塊の世代が75歳以上となり高齢化が一層進む、平成37年までに、これらの患者に関わる医師や看護師などの数を今の2倍以上に増やし、患者の平均的な入院の日数を今の2割程度まで短縮するとしています。厚生労働省は、今後、この案を基に費用の試算を進め、4月をめどに、政府の「集中検討会議」に改革案を示すことにしています。>

NHK「TPP念頭に規制改革の素案」(http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110126/k10013626731000.html リンク切れ)。<以下引用>
<政府は新成長戦略に沿った経済成長を実現するため、TPP=環太平洋パートナーシップ協定への参加も視野に、農協の経営改革などを盛り込んだ規制・制度改革の素案をまとめました。政府の規制・制度改革に関する分科会は、新たな成長戦略に沿った経済成長を実現するため、アジア太平洋での自由貿易圏作りを目指すTPPへの参加も視野に、環境や医療、それに農業などの分野を重点に規制改革の素案をまとめました。それによりますと、規制改革の対象として、およそ250の項目を挙げたうえで、特にTPPを念頭に置いた農業分野の改革について、農協の経営を強化する必要性を強調しています。具体的には、農協の原点である農業事業を再生する必要があるとして、信用・共済事業から農業事業への赤字補填(ほてん)を段階的に減らすとともに、農業事業のコストを削減し自立を進めていく、としています。また、薬のネット販売について、購入量の制限など、一定の安全性を確保するといった販売ルールを制定することで規制を緩和するとしているほか、店舗での販売についても、薬剤師から、常時、情報提供を受けられる体制が確保されれば、薬剤師などが常駐する義務を撤廃するとしています。政府は、26日の規制・制度改革に関する分科会で、この素案を示して了承を得たうえで、事業仕分けの手法を用いた「規制仕分け」を経て、ことし3月に政府案を決定することにしています。>

日本医師会「ライフイノベーションワーキンググループの検討項目に対する日医の見解」(http://dl.med.or.jp/dl-med/teireikaiken/20110216_1.pdf)

日本医師会「医療における規制改革とTPPについての見解」(http://www.med.or.jp/shirokuma/no1379.html)

日本医師会「政府のTPP参加検討に対する見解」(http://www.med.or.jp/shirokuma/no1354.html)

全国保険医団体連合会「医療の市場化拡大を狙うTPP参加は、国民皆保険制度の崩壊を招く」(http://hodanren.doc-net.or.jp/news/teigen/110131tpp.html)

「規制改革案への反対提言を近く公表へ- 四病協」(https://www.cabrain.net/news/article/newsId/32658.html)。

元外交官・防衛大教授(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AD%AB%E5%B4%8E%E4%BA%AB)のツイッター(http://twitter.com/magosaki_ukeru)。<以下引用>
<「小泉純一郎氏もこれほど大胆な改革を試みなかった」!。国内でほぼ死に体に近い菅総理をエコノミスト誌絶賛。逆に何故絶賛されるかを日本国民真剣に考える時。五日日経「英エコノミスト誌菅首相のTPP参加方針を評価」の標題で「消費税の値上げやTPP参加を表明した菅首相を評価する記事を掲載した。〈小泉氏を越えたという評価の後)菅首相が政治からの支持を得られないなら彼らの頭越しに都市部の有権者にアピールすべきであると唱えている。」日本国民の誰が今日まで菅首相の政策が小泉氏を上回ると考えたことがあるか。実はTPPはそれ位深刻な内容。次ぎ想起して欲しい:1月31日付wpは[菅総理は消費税アップ、広範な自由貿易に取り組み大衆に売り込む要あり」とのカーチスの言葉報道。見事カーチスの言葉と「政治家からの支持なしなら彼らの頭越しに都市部の有権者にアピールすべき」と一致。菅氏に手法教示。これだけ重要なのに何故日本のメディア内容報じない。4日年頭記者会見で、菅首相消費税とTPP参加6月めど」と発言。重要案件で解決時間設定は政治的に如何に危険かを普天間の5月までの鳩山氏で民主党学んだはず。多分その知恵越える圧力米国からだろう。お前に与えられた期間6月まで。手法マスコミ動員明白。エコノミスト「都市部の有権者にアピール」これは何を言っているか。問題を農業に絞り、市民に「農業選択か生活向上か」のキャンペーンをはれということ。重要なことはこれは単に農産品の問題ではない。日本の社会システム(医療、金融、弁護士などサービス)の大半を米国を自動的受け入れするシステム作り。菅氏開国発言。ある意味実態つく。それ位の圧力今日本に向かっている。日本社会を根本的に変える「不平等条約」の締結が待ってる。6月までの時間設定で。各分野で具体的に何か真剣に検討すべき時。マスコミ良心あるなら具体的案入手し報道を!色平氏が日経メディカル電子版に、TPPは株式会社方式による医療機関経営、保険者と医療機関との直接契約、混合診療全面解禁等を要求、行き過ぎた市場化で公的医療保険の給付範囲が狭められ、医療格差を広げると。米医療制度はとても従うべき対象とは思えません>
<菅総理。「第三の開国」発言。大変なメッセージを出しているかも知れない。「俺は囚われの身。言われるままにする。しかし、やるTPPは、明治の不平等条約受け入れ、敗戦後全て米国のなすがままの占領、これと同規模のことだよ。」TPP菅首相6月目途で実施と言っている。二四分野、しかし TPP何するか誰も正確に分からない。基本は非関税障壁をなくすこと。多くの国民、農業と思っているが農業でない。全ての分野。医療、労働、TV,等全ての経済全分野に米国スタンダードを受け入れろということ。我々労働、基本法で守られていると思う。この規制は”非関税障壁”。 :
国会議員貴方達、不要なんです。日本の事情で法律作る、何の意味もない。米国スタンダードに合わなければ、法律内容が”非関税障壁”。TPP内容、誰も正確に知らない。
前原大臣、「情報収集に努めてます”ということは全容知らないということ。危険性内蔵し、事実を伝えず、実施だけ  
弁護士の方へ;TPP受諾後、社会の規範は”非関税障壁”の慣行違反で米国弁護士の活動。訴訟重点は英語。ローカルな日本法は次第に適用範囲を減ずる。ということは皆様の民事関係の仕事は、下請け除き減るように思えますが如何ですか。
政府「開国フォーラム」各地で展開。TPPの内容についてはほとんど何も説明せず支持だけ求めている。説明:TPPについては、情報収集を進めながら対応(情報収集を進め、6月を目途に交渉参加について結論)。何たる方針。”情報収集を進め”はTPP内容今知らないということ。
しかし 「6月を目途に交渉参加について結論」。内容知らずに結論出すという凄さ。「関税撤廃分野以外にも、幅広い分野の自由化やルールづくりが検討されており、その影響についても注視する必要」。警告はしましたよ、か。これで国民の支持得られると思うのだから、国民も馬鹿にされたもの>

宇沢弘文・東京大学名誉教授、日本学士院会員「TPPは「社会的共通資本」を破壊する」(http://www.the-journal.jp/contents/jimbo/2011/02/2tpp.html)。
同「菅政権のめざすことと、その背景」 (http://www.jacom.or.jp/proposal/proposal/2011/proposal110214-12526.php)(http://www.jacom.or.jp/proposal/proposal/2011/proposal110223-12621.php)。

京都大学大学院助教(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E9%87%8E%E5%89%9B%E5%BF%97);TPPに見る「自由貿易の罠」(http://www.the-journal.jp/contents/jimbo/2011/02/post_91.html)。
同「TPPで日本が滅ぶ」(http://ceron.jp/url/www.nicovideo.jp/watch/sm13528164)。
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保険料率と医療費適正化

2011年02月28日 | Weblog
「国保の問題対応で事務レベルのWGを設置- 厚労省」(https://www.cabrain.net/news/article/newsId/32714.html)。<以下引用>
<保険料負担率、所得上位と下位で約2.8倍の格差 同省が示した分析結果によると、2008年度の保険料調定額の所得に対する割合(負担率)は、加入者1人当たり所得が上位50位の保険者では平均6.5%なのに対し、下位50位の平均は17.9%と、約2.8倍の格差が見られた(全国平均は14.6%)。現状の医療費や負担率の格差などを踏まえ、WGでは、▽事業運営や財政運営の広域化 ▽地域での医療費適正化の推進 ▽財政支援のあり方―などについても検討する予定だ。>

そういえば、平成23年度の協会けんぽの保険料率は、北海道、佐賀9.60%~長野9.39%(https://www.cabrain.net/news/article.do;jsessionid=DDA3C2B2AF4305E8DC0F78F7676DB623?newsId=32202)で、都道府県間の差は、今年度の0.16ポイントから0.21ポイントに拡大する。平成25年9月までは、激変緩和措置を講じた上で、保険料率が設定され、実際の保険料率と全国平均の保険料率との差が調整(http://www.kyoukaikenpo.or.jp/8,12467,131.html)されている。今後、保険料率格差がますます拡大するのは間違いない。平成23年度の協会けんぽ事業計画素案(重点事項)(http://www.kyoukaikenpo.or.jp/resources/content/57065/20101122-210311.pdf)では、「レセプト点検、ジェネリック医薬品の使用促進、現金給付の審査強化等の医療費適正化対策を強力に実施する。」とされているが、保険料抑制のために、被保険者の役割にも期待したいところである。しかし、その前に、自分たちの加入している公的医療保険がどういう状況なのか、実感される必要があると感じる。医療費適正化(http://www.wam.go.jp/wamappl/bb13GS40.nsf/0/8e439f179e945c8549257838002f7835/$FILE/20110215_2shiryou4.pdf)について、各都道府県の「医療費適正化計画」(http://www.mhlw.go.jp/bunya/shakaihosho/iryouseido01/info02c.html)の計画進捗状況はそれぞれの自治体では理解されているであろうか。なお、平成23年度から試行的に行われる「レセプト情報・特定健診等情報データベース」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000000thao-att/2r9852000000thdp.pdf)の門戸開放(http://blog.goo.ne.jp/miraikibou/e/7aad232a0760b4e40375c1bb82d518b9)によって、医療費の地域間格差・保険者間格差に関する分析が推進されるはずである。レセプト電子化に伴う、縦覧審査・横覧審査・突合審査(http://www.wam.go.jp/wamappl/bb13gs40.nsf/0/e6912b6f80ab0f63492577c9001d57bf/$FILE/20101027_5shiryou5_2.pdf)(http://www.wam.go.jp/wamappl/bb13gs40.nsf/vAdmPBigcategory30/E6912B6F80AB0F63492577C9001D57BF?OpenDocument)の分析結果も注目されるところである。医療費適正化は新たな局面を迎えるのかもしれない。
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がん検診事業に関する7つの提言

2011年02月27日 | Weblog
昨日、がん対策推進協議会の偉い先生に、がん検診事業について、いろいろ提案させていただく機会があった。これまでブログで書いてきたことばかりである。①「乳がん検診の医師による視触診の代わりに専門看護師による自己触診指導を導入すること」;女性スタッフのみにしやすい。医師不足で乳がん診療経験のある外科医の確保が難しくなっている。医師を外せば検診単価を抑えることができる。厚労省指針の医師による視触診は諸外国の乳がん検診では必須ではない。②「子宮頸がん検診の検体採取は助産師でも可能とすること」;女性スタッフのみにしやすい。医師不足で婦人科医の確保が難しくなっている。医師を外せば検診単価を抑えることができる。婦人科での施設がん検診は集団がん検診よりも単価が遥かに高い。集団がん検診では乳がん・子宮頸がん併用検診を実施しやすい。③「胃がん検診は節目年齢でピロリ菌・ペプシノゲンによる胃がんリスク検査を導入し、リスクに応じた検診とすること」;今後、40代では、リスクの低い方が多くなり、漫然とバリウム検診を行うのは非効率的である。一方、団塊世代の胃がん対策は集中して行う必要がある。④「子宮頸がん検診は細胞診とHPV検査を併用し、リスクに応じた検診を導入すること」;両方陰性であれば検診間隔をあけられる。逆にHPV陽性者では厚労省指針の2年に1回ではまずい。⑤「各がん検診の精密検査実施機関を一般公表するとともに、がん検診の要精検案内を紹介状とみなすこと」;がん検診の要精検者が精密検査を実施していない医療機関に受診するのは医療費の無駄である。紹介状を書いてもらうためだけの受診をなくす。精密検査はがん診療連携拠点病院に集中しすぎないような配慮が必要。⑥「デジタルX線撮影の全国レベルの読影ネットワークを構築すること」;検診X線(マンモグラフィ、胃、胸部)の読影は、読影医の確保が困難な地域が多い。集中的に行えば、読影期間が短縮できる。⑦国ががん検診予算を出し、がん検診を保険者実施主体にすること」;メタボ検診に併せてがん検診を実施しやすくする。勤務者のがん検診を推進する。保険でがん検診相当の検査を受けるモグリ検診を抑制する、などである。厚労省資料(http://www.wam.go.jp/wamappl/bb14GS50.nsf/0/1888057a89d5776e4925782d00255041/$FILE/20110204_2tenpu2.pdf)p19に出ているように、国際的にみて、我が国の2割台の受診率がいかに低いか、もっと社会的に認識される必要がある。しかし、現在の制度のままでは、がん検診受診率が国際水準になるのは至難の業であろう。受診率を7割以上にするには、できるだけ効率的にがん検診事業が展開されなければならない。がん検診には莫大な予算がかかるが、それは単なるコストではなく、労働者・納税者の命を守るバリューであるという考え方が必要と感じる。
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TPPと医療問題

2011年02月26日 | Weblog
TPPを考える国民会議(http://tpp.main.jp/home/)がスタートしている。とにかく、TPP=農業問題ではない(http://tpp.main.jp/24naiyou.pdf)。

日本医師会「ライフイノベーションワーキンググループの検討項目に対する日医の見解」(http://dl.med.or.jp/dl-med/teireikaiken/20110216_1.pdf)

日本医師会「医療における規制改革とTPPについての見解」(http://www.med.or.jp/shirokuma/no1379.html)

日本医師会「政府のTPP参加検討に対する見解」(http://www.med.or.jp/shirokuma/no1354.html)

全国保険医団体連合会「医療の市場化拡大を狙うTPP参加は、国民皆保険制度の崩壊を招く」(http://hodanren.doc-net.or.jp/news/teigen/110131tpp.html)

NHK「救急や高度医療従事者 2倍に」(http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110224/k10014259071000.html)。<以下引用>
<厚生労働省は、社会保障と税の一体改革のうち、医療・介護の分野について、患者を早期に社会復帰させることを目標に、平成37年までに、救急医療や高度な医療技術に関わる医師や看護師などの数を今の2倍以上にする案をまとめ、これを基に費用の試算を進めることになりました。政府・与党は、社会保障と税の一体改革の具体案を6月までに取りまとめる方針で、厚生労働省は、省としての社会保障改革案を検討しています。このうち、医療・介護の分野について、厚生労働省は、患者が早期に社会復帰できるようにすることと、在宅医療などを拡充し、症状が重い患者でも住み慣れた自宅などで暮らせるようにすることを目標に掲げ、改革案の検討を進めています。具体的には、救命措置が必要な患者と、進行したがんなど高度な医療技術が必要な患者を「高度急性期」と位置づけ、団塊の世代が75歳以上となり高齢化が一層進む、平成37年までに、これらの患者に関わる医師や看護師などの数を今の2倍以上に増やし、患者の平均的な入院の日数を今の2割程度まで短縮するとしています。厚生労働省は、今後、この案を基に費用の試算を進め、4月をめどに、政府の「集中検討会議」に改革案を示すことにしています。>

入院日数の8割短縮というアメリカ並みの在院日数短縮が日本社会に導入されようとしている。TPPに賛成か反対か、という単純二元論ではなく、政府の規制改革、TPP参加でどのようなことが起こりえるのか、もっと議論される必要がある。
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24時間地域巡回型訪問サービス

2011年02月26日 | Weblog
「24時間地域巡回型訪問サービスのあり方検討会」報告書(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000013b5e.html)が公表されている。「全国介護保険・高齢者保健福祉担当課長会議資料」(http://www.wam.go.jp/wamappl/bb05Kaig.nsf/vAdmPBigcategory20/DB50C50DBC47CD564925783F001D789E?OpenDocument)も併せて目を通しておきたい。今通常国会において介護保険法の改正案に「24時間対応の定期巡回・随時対応サービス」の創設が盛り込む予定とされ、注目である。第5期介護保険事業(支援)計画(平成24~26年度)(http://www.wam.go.jp/wamappl/bb05Kaig.nsf/0/3901a2770a7c3d354925783f00203825/$FILE/20110222_4shiryou_1_1.pdf)での目玉施策と思われるが、果たして、どうなるであろうか。24時間地域巡回型訪問サービスの基本コンセプト(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000013b5e-img/2r98520000013ch9.pdf)は、①一日複数回の定期訪問と継続的アセスメントを前提としたサービス、②短時間ケア等、時間に制約されない柔軟なサービス提供、③「随時の対応」を加えた「安心」サービス、④24時間の対応、⑤介護サービスと看護サービスの一体的提供とされるが、普及するには、従事する職員の確保は当然として、事業所の経営が成り立たなければならない。したがって、24時間地域巡回型訪問サービスを受ける方々の一定数が見込めなければならない、ということである。
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生活保護不正受給と年金不正受給

2011年02月25日 | Weblog
「組員の不正生活保護受給、滋賀県栗東市 一転し被害届」(http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110224/crm11022422540020-n1.htm)。<以下引用>
<暴力団組員が生活保護費を不正に受給したとして滋賀県警が詐欺容疑で立件する方針を固めたのに、同県栗東市が被害届を出さなかった問題で、市は24日、被害届を草津署に提出した。問題発覚後、野村昌弘市長が一転して被害届提出の意向を示していた。また市は、不正受給分約142万円の返還を求める方針。野村市長は「大変申し訳ない。二度と起こらないよう事務態勢や窓口業務を見直し、万全を期したい」と述べた。>
 
生活保護はセーフティネットであるからこそ、厳格な運用が求められると感じる。先月の厚労省資料(http://www.mhlw.go.jp/topics/2011/01/dl/tp0119-1_15.pdf)(http://www.mhlw.go.jp/topics/2011/01/dl/tp0119-1_16.pdf)p9~では、無料低額宿泊施設等に対する対応、不動産等の資産活用の徹底、医療扶助の適正化(電子レセプトを活用したレセプト点検の強化、後発医薬品の利用促進等)、介護扶助の適正化等が示されている。特に、医療扶助に関しては、昨年7月に公表された「生活保護の医療扶助における緊急サンプル調査の一次調査結果」(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000000gmbj.html)は印象的であった。レセプト電子化に伴う縦覧審査・横覧審査・突合審査(http://www.wam.go.jp/wamappl/bb13gs40.nsf/0/e6912b6f80ab0f63492577c9001d57bf/$FILE/20101027_5shiryou5_2.pdf)(http://www.wam.go.jp/wamappl/bb13gs40.nsf/vAdmPBigcategory30/E6912B6F80AB0F63492577C9001D57BF?OpenDocument)の影響額が注目されるところである。そして、セーフティネットといえば、年金不正受給の撲滅も図られなければならない。「昨年夏に把握した所在不明高齢者事案に関するその後の状況」(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000011vyn.html)が出ていたが、年金差し止め事案には犯罪性はないのであろうか。昨年、厚労省がサンプル調査したのは、「85歳以上」かつ「現況届を出して年金を受給している方」770名(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000000nks5-img/2r9852000000nkud.pdf)であって、そのうち、行方不明・死亡であるにもかかわず年金が支給されているのが23人であった。これをもとに、厚労省は、「85歳以上」の「現況届を提出する方」のうち、健在が確認できない方で年金が支給されている方は800人程度と推計している(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000000nks5-img/2r9852000000nkut.pdf)。確かに、平成18年10月から住基ネットを活用して年金受給者の現況確認がなされている(http://www.sia.go.jp/topics/2006/n1120.html)が、総務省通知「住民基本台帳の記録の正確性の確保」(http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01gyosei02_01000002.html)で示すように、そもそも住民基本台帳の記録が怪しいとなれば、住基ネット確認者も含めたサンプル調査が不可欠と感じる。また、85歳未満も含めての調査はされないのであろうか。所在不明高齢者と年金不正受給問題は、日本人のモラルの問題と感じる。この際、公的年金支給の要件に「生存確認」の制度化を検討すべきと感じる方が少なくないかもしれない。例えば、一定期間における公的医療保険利用、介護保険利用、後期高齢者健診受診、選挙投票等の情報活用や民生委員(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%91%E7%94%9F%E5%A7%94%E5%93%A1)の協力が得られれば、かなり把握できるであろう。ヨーロッバでは生存確認が行われている(http://www.election.ne.jp/10870/83856.html)というではないか。社会保障分野でも、無駄削減に全力で取り組まれるべきである。
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がん予防は感染症対策から

2011年02月25日 | Weblog
がん予防は感染症対策ともいわれる。若い女性で増えている子宮がんについては、平成22年度補正予算の「子宮頸がん等ワクチン接種緊急促進事業」(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/other/101209.html)(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou/pdf/110120-1.pdf)によるHPVワクチン接種で、社会的認識が高まったように感じる。子宮頸がん検診で、細胞診とHPV検査を併用(http://www.cczeropro.jp/news_list/97.html)(http://www.hpvkensa.jp/)すれば、子宮頸がんのリスクがわかり、効率的な検診ができる。子宮頸がんはワクチンと検診でほぼ完全に克服できる時代になったといえる。また、男性のがん罹患の第一位であるがんについては、ピロリ菌抗体検査とペプシノゲン検査を組み合わせた、胃がんリスク検査(http://www.gastro-health-now.org/)(http://www.kensin-kensa.com/archives/cat48/abc/)が医療現場では常識化している。昨年6月18日付保険局医療課長通知(http://www.kokuho.or.jp/whlw/lib/hoi22_0618001.pdf)で、早期胃癌に対する内視鏡的治療後の患者について、除菌前の感染診断・除菌の実施(3剤併用・7日間投与)・除菌後の感染診断が保険適用になっており、胃がんとピロリ菌の関係は政府公認である。自由診療でのピロリ菌除菌は当たり前のように行われており、専門外来を設ける病院もみられる(http://web.sc.itc.keio.ac.jp/medicine/PYLORI/)。胃がんはリスクを調べるのみならず、薬剤でリスクを低下させられる時代である。そして、何といっても肝がん予防としての肝炎ウイルス対策である。そういえば、「平成21年度地域保健・健康増進事業報告の概況」(http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/c-hoken/09/index.html)(http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/c-hoken/09/dl/date03.pdf)p16で、B型肝炎ウイルス検査は64万3658件中、7582件の陽性、C型肝炎ウイルス検査は64万248件中、5708件の陽性が公表されている。これまでの肝炎ウイルス検診(http://www.mhlw.go.jp/houdou/2009/03/dl/h0304-1a.pdf)(http://www.mhlw.go.jp/shingi/2010/06/dl/s0617-8az.pdf)(http://www.mhlw.go.jp/shingi/2010/06/dl/s0617-8az.pdf)で発見されたキャリアの方々も含めて、適切なフォローと治療がなされる必要がある。肝がんの多くが予防できる時代になったことは認識したい。2月4日の全国健康関係主管課長会議(http://www.wam.go.jp/wamappl/bb14GS50.nsf/0/1888057a89d5776e4925782d00255041/$FILE/20110204_2shiryou7_1.pdf)(http://www.wam.go.jp/wamappl/bb14GS50.nsf/0/1888057a89d5776e4925782d00255041/$FILE/20110204_2shiryou7_2.pdf)(http://www.wam.go.jp/wamappl/bb14GS50.nsf/0/1888057a89d5776e4925782d00255041/$FILE/20110204_2shiryou7_3.pdf)では、都道府県に対して、①感染者であることを知らない者への対策(肝炎ウイルス検査の受検勧奨の強化、検診専門クリニックを含めた委託医療機関の増加)、②検査により肝炎であることの自覚はあるが、通院していない者への対策(産業医や地域のかかりつけ医を通じた受療勧奨等)、③肝炎のため通院しているが、治療に適した医療機関にアクセスできていない者への対策(相談センター・地域医療機関等に関するホームページ等での情報提供)、④肝炎のため通院し、インターフェロン治療を勧められている者への対策(医療費助成制度の更なる周知徹底、肝疾患相談センターに係る広報強化、相談員に対する研修の充実、事業主等に対する肝炎治療への配慮の要請等)が要請されている。まさに医療は日進月歩であることを改めて感じる。しかし、医療現場では、進行した子宮頸がん、胃がん、肝がん患者さんが絶えない。がん予防としての感染症対策を広く社会に浸透させる必要がある。
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協会けんぽの特定健診・保健指導

2011年02月24日 | Weblog
「協会けんぽの業績評価で意見- 厚労省検討会」(https://www.cabrain.net/news/article/newsId/32655.html)。<以下一部引用>
<保健事業については、09年度の実績で健診実施率が30.3%、保健指導実施率が7.2%(同年度目標は健診58.4%、保健指導31.1%)と低い水準だった。また、生活習慣病予防のための40歳以上を対象とした特定健診では、被保険者の実施率が38.3%、被扶養者の実施率が12.2%(同年度目標は被保険者42.5%、被扶養者47.5%)にとどまった。委員からは、健診の受診率の低さを指摘する声が上がり、「さまざまな取り組みは行われている。(協会けんぽの)構造的な問題なのでは」「(移行前に掲げられた)目標値の設定そのものがおかしい」など、運営主体の移行にその原因を見いだす意見が相次いだ。>

「平成21年度における特定健康診査の実施率(速報値)」(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000010ryg.html)(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000010ryg-att/2r98520000010s06.pdf)によると、保険者種類別の特定健診実施率(平成21年度速報値)は、共済組合65.4%、組合健保63.3%、市町村国保31.4%、全国健康保険協会30.3%であり、保険者間格差が非常に大きいことがわかる。また、保険者種類別の特定保健指導実施率(平成21年度速報値)は、市町村国保21.5%、組合健保12.4%、共済組合9.4%、全国健康保険協会7.2%である。全国健康保険協会(協会けんぽ)は、特定健診(30.3%)と特定保健指導(7.2%)の両方で実施率が他保険に比べて低いことが目立っている。協会けんぽの平成21年度特定健診・保健指導実績について、特定健診実施率は被保険者38.3%(20年度35.9%)、被扶養者12.2%(20年度11.2%)、特定保健指導の実施率は被保険者4.8%(20年度0.9%)、被扶養者0.4%(20年度0%)である(保健衛生ニュース平成22年8月9日号)が、協会けんぽ(旧政府管掌健康保険)の特定健康診査等実施計画(http://www.mhlw.go.jp/bunya/shakaihosho/iryouseido01/pdf/info03g-1a.pdf)p5では、平成21年度の目標として、特定健診の実施率は被保険者62.5%、被扶養者47.5%、特定保健指導の実施率は被保険者32.7%、被扶養者26.2%を掲げており、実績は目標を大きく下回っている。昨年9月の「協会けんぽにおける保健事業の今後の進め方について」(http://www.kyoukaikenpo.or.jp/resources/content/54463/20101015-180415.pdf)では、「当面の間は特定健診及び特定保健指導を最大限に推進する」とされており、今後の動きに期待したい。しかし、被保険者の特定健診については、労働安全衛生法の事業所定期健診に特定健診項目が含まれているはずで、むしろ、労働安全衛生法の定期健診の適正実施を協会けんぽ加入の各事業所に徹底させるとともに、保険者への電子データ送付を徹底させるべきではないか。高齢者医療確保法(http://www.mhlw.go.jp/bunya/shakaihosho/iryouseido01/pdf/hoken83b.pdf)第百二十条2項の規定に基づき、特定健診・保健指導の実施状況やメタボ減少率によって、各保険者の後期高齢者支援金に対する加算減算(±10%の範囲内)が行われること(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000000utuj-att/2r9852000000uu0a.pdf)は、やはり意識されるかもしれない。
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入院日数の8割短縮が政府案になる方向

2011年02月24日 | Weblog
NHK「救急や高度医療従事者 2倍に」(http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110224/k10014259071000.html)。<以下引用>
<厚生労働省は、社会保障と税の一体改革のうち、医療・介護の分野について、患者を早期に社会復帰させることを目標に、平成37年までに、救急医療や高度な医療技術に関わる医師や看護師などの数を今の2倍以上にする案をまとめ、これを基に費用の試算を進めることになりました。政府・与党は、社会保障と税の一体改革の具体案を6月までに取りまとめる方針で、厚生労働省は、省としての社会保障改革案を検討しています。このうち、医療・介護の分野について、厚生労働省は、患者が早期に社会復帰できるようにすることと、在宅医療などを拡充し、症状が重い患者でも住み慣れた自宅などで暮らせるようにすることを目標に掲げ、改革案の検討を進めています。具体的には、救命措置が必要な患者と、進行したがんなど高度な医療技術が必要な患者を「高度急性期」と位置づけ、団塊の世代が75歳以上となり高齢化が一層進む、平成37年までに、これらの患者に関わる医師や看護師などの数を今の2倍以上に増やし、患者の平均的な入院の日数を今の2割程度まで短縮するとしています。厚生労働省は、今後、この案を基に費用の試算を進め、4月をめどに、政府の「集中検討会議」に改革案を示すことにしています。>

入院日数の2割短縮ではなく、現在の2割にする=8割短縮である。そういえば、「DPC/PDPS」から、米国方式の「1入院当たり算定方式(DRG/PPS )への移行」が、中医協の検討事項となっている(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r985200000105vx-att/2r98520000010bqr.pdf)。中医協資料(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r985200000105vx-att/2r98520000010bqr.pdf)p2に出ている「1入院当たり算定方式への移行」については、イ) 病院間の診療のバラつきが依然として存在する中で、DRG/PPS を導入すれば、患者を退院させる強力なインセンティブが発生し大きな社会的混乱を起こすこと、ロ) 米国DRG/PPS の診断群分類による算定報酬の説明力は50%程度でしかなく、民間保険を含む多様な医療保険制度における部分的な活用に留まっているため米国全体としては弊害は小さいが、事実上の皆保険単一診療報酬制度の我が国で導入するには問題が多すぎること、ハ) 我が国全体として平均在院日数が短縮傾向にあること、更にDPC/PDPS 対象病院は出来高算定病院より急峻に在院日数が低下してきており、在院日数短縮に一定の寄与が認められること、ニ) アメリカ並みの在院日数短縮が日本社会において望まれているとは考えにくいこと、という課題が指摘されている。しかし、報道のとおりであれば、その方向に行きそうである。入院日数の8割短縮は、受け皿づくりをよほどしっかりしないと、社会的に大混乱が起こるのは間違いない。ところで、TPPと医療問題が大手マスコミで報道されないのは、全く不思議としかいいようがない。

日本医師会「ライフイノベーションワーキンググループの検討項目に対する日医の見解」(http://dl.med.or.jp/dl-med/teireikaiken/20110216_1.pdf)
日本医師会「医療における規制改革とTPPについての見解」(http://www.med.or.jp/shirokuma/no1379.html)
日本医師会「政府のTPP参加検討に対する見解」(http://www.med.or.jp/shirokuma/no1354.html)
全国保険医団体連合会「医療の市場化拡大を狙うTPP参加は、国民皆保険制度の崩壊を招く」(http://hodanren.doc-net.or.jp/news/teigen/110131tpp.html)

「規制改革案への反対提言を近く公表へ- 四病協」(https://www.cabrain.net/news/article/newsId/32658.html)。<以下一部引用>
<全日本病院協会の西澤寛俊会長は、総合部会後の記者会見で、「国民皆保険を堅持できず、医療の担い手として営利企業の参入を認める内容だ」と改革案を批判した。>
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がん検診事業は抜本的な見直しが必要ではないか

2011年02月24日 | Weblog
「平成21年度地域保健・健康増進事業報告の概況」(http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/c-hoken/09/index.html)によると、平成21年度に市区町村が実施したがん検診の受診率は、「胃がん」10.1%、「肺がん」17.8%、「大腸がん」16.5%、「子宮がん」21.0%、「乳がん」16.3%である。また、平成19年国民生活基礎調査(http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/20-19-1.html)では、「過去1年間にがん検診を受診した者」は、「胃がん検診」男性32.5%・女性25.2%、「肺がん検診」男性25.7%・女性21.1%、「大腸がん検診」男性27.5%・女性22.7%、「子宮がん検診」21.2%、「乳がん検診」20.3%(http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa07/3-8.html)である。国民生活基礎調査は、職域等で受診するものも含んでおり、平成22年の調査結果が注目される。しかし、国のがん対策推進基本計画(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/gan_keikaku.html)や都道府県がん対策推進計画(http://ganjoho.ncc.go.jp/public/news/2008/plan.html)に掲げる「平成23年度末までに受診率50%」には程遠い。がん対策推進基本計画中間報告(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/dl/gan_keikaku04.pdf)で「がん検診受診率50%の目標達成は「予断を許さない状況」とされているが、もはやそんな段階ではない。厚労省資料(http://www.wam.go.jp/wamappl/bb14GS50.nsf/0/1888057a89d5776e4925782d00255041/$FILE/20110204_2tenpu2.pdf)p19に出ているように、国際的にみて、我が国の2割台の受診率がいかに低いか、もっと社会的に認識される必要がある。しかし、現在の制度のままでは、がん検診受診率が国際水準になるのは至難の業であろう。厚労省の報告書(http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/03/dl/s0301-4c.pdf)p8では、市区町村におけるがん検診の受診率の算出にあたって、受診率の分母となる「対象者数」は、「市区町村人口-就業者数+農林水産業従事者数」とされ、就業者は市町村ではなく、職場でがん検診を受けることが前提となっているが、これは実態を全く反映していない。がん検診は、労働安全衛生法による事業所定期健診には含まれておらず、義務付けられてもいないからである。例えば、東京都の「職域のがん検診実施状況実態調査」(http://www.metro.tokyo.jp/INET/CHOUSA/2009/05/60j5r400.htm)では、がん検診が実施されていない事業所が少なくないが、就業者に対して、がん検診の個別案内をしている市町村は極めて少ないであろう。一方、医療保険者に義務付けられているのは、40歳以上の特定健診(いわゆるメタボ健診)である。この際、がん検診を保険で受診できるようにするか、実施主体を保険者にすべきなのかもしれない。諸外国では保険でがん検診が受けられるところが少なくないらしい。厚労省資料「韓国が、がん検診受診率53%を達成した理由―訪間視察報告―」(http://www.wam.go.jp/wamappl/bb14GS50.nsf/0/380f54d550b68aa1492577060002f879/$FILE/20100415_1jirei1.pdf)も出ている。我が国では、がん検診の代わりに保険診療が行われているケースが少なくない、という話も聞く。そういえば、先月の行政刷新会議「規制・制度改革に関する分科会」(http://www.cao.go.jp/sasshin/kisei-seido/meeting/2010/subcommittee/0126/agenda.html)による中間取りまとめ(http://www.cao.go.jp/sasshin/kisei-seido/meeting/2010/subcommittee/0126/item10_06_01_02.pdf)p92では、「国民皆保険制度はこれを堅持しつつ、医療においては技術の進歩が国民医療費の増加要因になるとの特性を踏まえ、超高齢社会を迎えるにあたり、予防医療も含めて真に国民に必要な医療を整理し、公的保険の適用範囲を再定義することが必要。」と記されている。がん検診を保険で受診できるようにする、又は実施主体を保険者にする等も検討されないのであろうか。仮にそうなれば、高齢者医療確保法(http://www.mhlw.go.jp/bunya/shakaihosho/iryouseido01/pdf/hoken83b.pdf)第百二十条2項による、特定健診・保健指導の実施状況等に基づく、各保険者の後期高齢者支援金に対する加算減算(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000000utuj-att/2r9852000000uu0a.pdf)のような仕組みや、一定期間がん検診未受診の場合は高額療養費の還付で調整されるような仕組み等も考えられる。がん検診の受診率は急増するであろう。但し、費用負担・精度管理・情報管理が課題となるのは間違いない。そして、その場合、がん検診の方法も抜本的に変える必要があると感じる。例えば、子宮頸がん検診については、細胞診とHPV検査の併用検診(http://www.cczeropro.jp/news_list/97.html)で、両方陰性の場合は検査間隔を拡げる方法である。細胞診の検体採取は、婦人科医師に代わって専門の助産師が行えるようにすれば、検診を行いやすく、費用を抑えることもできるであろう。乳がん検診についても、マンモグラフィを必須として、医師による視触診の代わりに専門看護職による自己触診指導を導入してもよいのではないか。果たして、諸外国の乳がん検診では、医師による乳房触診が必須とされているであろうか。子宮頸がん検診と乳がん検診は、女性スタッフのみになれば、受診者にとって抵抗感が小さいのは確かなようである、また、胃がん検診は、ピロリ菌抗体検査とペプシノゲン検査を併せた「胃がんリスク検査」(http://www.gastro-health-now.org/)(http://www.kensin-kensa.com/archives/cat48/abc/)を導入し、リスクの低い人は間隔を広げる方法が採用されてもよいのではないか、などである。仮に、我が国で各がん検診受診率が8割以上となり、「小さく見つけて小さな手術」が当たり前のようになれば、がん医療の現場は大きく変わるように感じる。ちょうど、小児の虫歯減少と短期治療で歯科医師過剰に拍車がかかったようにである。拠点病院を増やし、専門医師を増やすばかりではないであろう。
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妊娠届出の遅れ

2011年02月23日 | Weblog
「平成21年度地域保健・健康増進事業報告の概況」(http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/c-hoken/09/index.html)で、目にとまったのが、市区町村に対する妊娠届出の状況である(http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/c-hoken/09/dl/date02.pdf)。総数116万1542件のうち、妊娠満28週~分娩まで5858件、分娩後2272件、不詳7221件である。妊娠届出の遅れは飛び込み出産(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A3%9B%E3%81%B3%E8%BE%BC%E3%81%BF%E5%87%BA%E7%94%A3)にもつながる。周産期医療体制は医療機関の充実だけでは図れないことは認識したい。果たして「野良妊婦」(http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CC%EE%CE%C9%C7%A5%C9%D8)の実態は知られているであろうか。
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市区町村が実施したがん検診の受診率

2011年02月23日 | Weblog
「平成21年度地域保健・健康増進事業報告の概況」(http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/c-hoken/09/index.html)が公表されている。注目していた、平成21年度に市区町村が実施したがん検診の受診率は、「胃がん」10.1%、「肺がん」17.8%、「大腸がん」16.5%、「子宮がん」21.0%、「乳がん」16.3%である。対前年度と比較して、子宮がん検診19.4%→21.0%、乳がん検診14.7%→16.3%と向上した(http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/c-hoken/09/dl/date03.pdf)のは、「女性特有のがん検診推進事業」(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/gan10/index.html)による乳がん検診・子宮頚がん検診の無料クーポンの効果(http://www.jcancer.jp/archive/document/kyokaiho1007.pdf)がやはり大きいであろう。受診者数は、特定健診が導入される等大きく制度が変わった平成19年度を大幅に上回っている。一方、胃がん検診、肺がん検診、大腸がん検診の受診者数は平成19年度の実績を大きく下回ったまま(http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/c-hoken/09/dl/date03.pdf)で、2年目も「特定健診ショック」から立ち直っていないようである。ところで、先日ブログ(http://blog.goo.ne.jp/miraikibou/e/3e84b760ba82b35253e636fe43ff8d30)ったが、厚労省資料(http://www.wam.go.jp/wamappl/bb14GS50.nsf/0/58c8f0962c0df3724925782d00210475/$FILE/20110204_2shiryou2_3.pdf)p20にでている「働く世代への大腸がん検診推進事業」による大腸がん検診「無料クーポン事業」はどうなるであろうか。女性は乳がん検診無料クーポン対象者と同じであり、同時作業しないと効率が悪い。「働く世代への大腸がん検診推進事業」の交付要綱は「女性特有のがん検診事業」と一本化予定と報道されている(保健衛生ニュース2月14日号)が、要綱が待たれるところである。政府予算がどうなるか、にもよる...。
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第3期障害福祉計画と第5期介護保険事業計画

2011年02月23日 | Weblog
「「社会的入院」解消の目標値、夏めどに提示- 厚労省 」(https://www.cabrain.net/news/article/newsId/32641.html)。<以下一部引用>
<中島課長は、自治体が策定する第3期障害福祉計画(2012-14年度)に盛り込む「社会的入院」解消の目標値について、厚労省としての基本指針を現時点では示せないと説明した。目標値の決定については、同省での検討の状況や、多様性を尊重する共生社会の実現を図るとした昨年6月の閣議決定などを踏まえて行う方針だ。また、施設から障害者向けグループホームや一般住宅に移行する障害者数については、2005年時点の3割以上を目標に設定するとした。さらに、施設入所者数は1割以上の削減を目標とすることを示した。>

昨日の「障害保健福祉関係主管課長会議資料」(http://www.wam.go.jp/wamappl/bb15GS60.nsf/vAdmPBigcategory50/B4D5341901612BBB4925783E00388BA3?OpenDocument)と「全国介護保険・高齢者保健福祉担当課長会議資料」(http://www.wam.go.jp/wamappl/bb05Kaig.nsf/vAdmPBigcategory20/DB50C50DBC47CD564925783F001D789E?OpenDocument)が出ているので目を通しておきたい。資料(http://www.wam.go.jp/wamappl/bb15GS60.nsf/0/35249b5c84ac70464925783e00391bea/$FILE/20110222_1shiryou1_1_1.pdf)に出ているように、「障害者自立支援法」が廃止され、「障害者総合福祉法(仮称)」が平成25年8月までに実施されるという。障がい者制度改革推進会議では、様々な分野について協議されているが、自治体が策定する「第3期障害福祉計画(平成24~26年度)」では、目標値の方向性が決まっているらしい。また、第5期介護保険事業(支援)計画(平成24~26年度)も策定される(http://www.wam.go.jp/wamappl/bb05Kaig.nsf/0/3901a2770a7c3d354925783f00203825/$FILE/20110222_4shiryou_1_1.pdf)。今回の計画では、①医療との連携強化、②介護サービスの充実強化、③予防の推進、④多様な生活支援サービスの確保や権利擁護、⑤高齢者住まいの整備の視点を盛り込んだ地域包括ケアシステムが強調される。とにかく、障害福祉計画も介護保険事業計画も「在宅」推進であるが、地域現場では施策が重なる点も少なくないように感じるところである。平成24年度からの介護保険料や医療保険料がどうなるか、といったことばかりではなく、社会の一員として、計画推進に参加する意識を高めたいものである。少なくとも介護予防、障害予防はそうである。ところで、厚労省介護予防資料(http://www.wam.go.jp/wamappl/bb05Kaig.nsf/0/b254898dcdd16af14925783f00249dff/$FILE/20110222_4shiryou_2_2.pdf)p341に保健所が位置づけられている点が妙に新鮮に感じるのは気のせいであろうか。
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