保健福祉の現場から

感じるままに

NCD

2012年02月29日 | Weblog
次期国民健康づくり運動プラン策定専門委員会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000008f2q.html#shingi40)で素案(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000022u60-att/2r98520000022u7h.pdf)(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000023y9j-att/2r98520000023yb0.pdf)が示され、基本的な方向として、「NCD(非感染性疾患)の予防」が掲げられている。WHO年次報告書2006(http://www.who.or.jp/publicationsj/Annual_Report_2006j.pdf)p22では、NCDは慢性非感染性疾患と訳され、主に循環器疾患、がん、慢性呼吸器疾患、糖尿病、高血圧などとされる。昨年には、WHOでNCD(Noncommunicable Chronic Diseases)サミットも開催されたらしい(http://www.japan-who.or.jp/event/2011/110202-1.html)。しかし、これまであまり馴染みがなかったように感じる。成人病→生活習慣病→メタボリックシンドローム→NCDと概念変遷なのであろうか。28日の厚生科学審議会地域保健健康増進栄養部会資料(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000023y9j.html)にも目を通しておきたい。
 
キャリアブレイン「次の「健康日本21」で目標設定の経緯公表- 「健康寿命」の定義など分かりやすく」(http://www.cabrain.net/news/article/newsId/36709.html)。
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適切な受診の普及啓発

2012年02月29日 | Weblog
先日、某医師から、病院の救急外来が混雑しているが、急いで受診する必要のない小児患者が多いと電話があった。そういえば、「乳幼児等に係る医療費の援助についての調査結果」(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000000wrog-img/2r9852000000wrpx.pdf)に出ていたように、乳幼児にはすべての都道府県で何らかの医療費助成が実施されているのみならず、多くの市区町村が都道府県の補助に加えて独自に上乗せしている。しかし、乳幼児医療費助成がいわゆるコンビニ受診に拍車をかけるおそれがないとはいえない。やはり、医療費助成拡充の一方で適切な受診の普及啓発が不可欠であろう。例えば、「県立柏原病院の小児科を守る会」(http://mamorusyounika.com/index.html)のような活動のほか、母子保健推進員や愛育班をはじめとする住民組織の研修で、重点的に取り組まれてもよいのではないか、と感じる。日医の見解(http://dl.med.or.jp/dl-med/teireikaiken/20120201.pdf)p33の医師不足・偏在解消効果(都道府県医師会への調査)では、小児救急電話相談事業(#8000)(http://www.mhlw.go.jp/topics/2006/10/tp1010-3.html)がトップであるのは興味深い。 このネット記事;「住民の感謝、医師の支えに」(http://www.izai2.net/zetubou.html)は一読したい。ここには、社会保障問題の軽減のヒントがあるように感じる。昨年9月1日、世界的権威の医学誌Lancetが日本の保健医療に関する特集号を発行(http://www.thelancet.com/japan)し、「海外からは「日本が保険給付の公平性を保ちながら医療費を抑制していることは驚異的」とみられている」(http://www.dm-net.co.jp/calendar/2011/015833.php)が、少子高齢化の進展の中で、「自由に受診できる」という考えだけではいけない。やはり、「患者・住民」、「医療機関」、「行政」の自立と協働のトライアングルが不可欠であろう。
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保健、医療、福祉のシステムの構築

2012年02月29日 | Weblog
昨年2月の厚労省地域保健対策検討会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000011w0l.html)で、市町村における質の高い保健福祉サービスの提供体制について議論され、このイメージ図(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000011w0l-att/2r98520000011w54.pdf)では、「既存の介護保険事業等に、難病から母子保健に至る対人保健サービスを追加」とされていた。現在、地域保健対策検討会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000000ahdf.html#shingi60)では、地域保健法(http://www.ron.gr.jp/law/law/hokenjo.htm)第4条による「地域保健対策の推進に関する基本的な指針」(http://www.mhlw.go.jp/topics/2003/10/tp1030-2.html)の見直しが検討されている。従来は、市町村においては、身近で頻度の高い保健サービスの位置づけであったが、新たな基本指針では「市町村における質の高い保健福祉サービス」が示されるかもしれない。そうなれば、平成21年3月全国保健所長会「地域保健対策の推進に関する基本的な指針の見直しに関する提言」(http://www.phcd.jp/katsudou/kihon_shishin_minaoshi_teigen.pdf)(http://www.phcd.jp/katsudou/kihon_shishin_minaoshi_teigen_shiryou.pdf)で示すように、「市町村と重層的に連携・協働する体制へ再構築」がますます必要と感じる。重層的は相補的といってもよい。一口に市町村といっても幅が広く、マンパワー面や効率面を考えると、単独実施が容易でない市町村が少なくないであろう。母子保健法第8条(http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S40/S40HO141.html)、介護保険法第38条(http://www.ron.gr.jp/law/law/kaigo_ho.htm)、健康増進法第18条2(http://www.ron.gr.jp/law/law/kenko_zo.htm)、精神保健福祉法第49条3(http://www.ron.gr.jp/law/law/seisin_h.htm)、地域保健法第8条(http://www.ron.gr.jp/law/law/hokenjo.htm)など、各種法律で保健所による市町村支援が規定されている。条文で「求めに応じ」となっているのは「求めがなければしなくてよい」ということではない。また、「・・・できる」となっているのは、「しなくてもよい」ということではない。確かに、いろいろな業務が市町村に移譲されており、市町村事業として法律で規定されるものが増えている。しかし、「・・・できる」「・・・に努める」と規定される業務も含めて、すべて市町村で実施されているわけではないし、保健所業務がその分減っているわけではない。精神保健相談がよい例である。さて、最近、保健所に関して、もう一つ、気になる声を聞くことがある。保健所に協力を要請しても、「保健所の仕事ではない」と関わりを拒否されるという。例えば、地域保健法(http://www.ron.gr.jp/law/law/hokenjo.htm)第4条による「地域保健対策の推進に関する基本的な指針」(http://www.mhlw.go.jp/topics/2003/10/tp1030-2.html)において、保健所の運営として、保健、医療、福祉のシステムの構築、医療機関の機能分担と連携等について企画及び調整を推進するとされている。また、平成19年7月20日の通知(http://wwwhourei.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/191113-k00.pdf)では、「圏域連携会議は、各医療機能を担う関係者が、相互の信頼を醸成し、円滑な連携が推進されるよう実施するものである。その際保健所は、地域医師会等と連携して当会議を主催し、医療機関相互または医療機関と介護サービス事業所との調整を行うなど、積極的な役割を果たすものとする。」とされている。保健所は、地域において、保健・医療・福祉ネットワークの要とならなければならない組織であり、法律や通知で保健所の役割が位置づけられていることは認識したい。それは地域包括ケアの推進や地域精神保健医療福祉でもますます重要になってくると思われ、保健所にそのノウハウが蓄積されていなければならない。そういえば、「保健所における保健医療福祉の連携に係る取組例」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001w361-att/2r9852000001w3bh.pdf)(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001w361-att/2r9852000001w3bo.pdf)が紹介されていた。全国保健所ネットワークにおけるノウハウ活用が期待されるところである。
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クレアチニン検査の行方

2012年02月29日 | Weblog
キャリアブレイン「 特定健診、クレアチニン検査導入に賛成多数- 保健指導の条件化には慎重論・厚労省検討会」(http://www.cabrain.net/news/article.do?newsId=36698)と報道されている。慢性腎疾患(CKD)の合併血圧において、正常高値の血圧でも治療考慮されるが、そもそも特定健診の検査項目には血清クレアチニンがない。基本健診に入っていた血清クレアチニンが特定健診で除外されたことに対する医療現場の不満を聞くことが少なくない。以前、標準的な健診・保健指導プログラムの暫定版には血清クレアチン検査が入っており、考え方が示されていた(http://www.mhlw.go.jp/shingi/2006/11/dl/s1106-11b.pdf)が、確定版の段階で削除された経緯がある。今回はどうなるか、「健診・保健指導の在り方に関する検討会」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000000ahdf.html#shingi43)の行方に注目である。ところで、「保険者による健診・保健指導等に関する検討会」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000000amvy.html#shingi4)では、健診項目の追加については議論されていない点が、少々気になるかもしれない。
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うつの医療連携が急務

2012年02月28日 | Weblog
全国各地で、うつの医療連携の取り組みが進められている(http://medical.radionikkei.jp/sogo_medical/final/PDF/M091224.pdf)(http://www.pref.iwate.jp/view.rbz?of=1&ik=0&cd=14459)(http://qnet.nishinippon.co.jp/medical/news/kyushu/post_208.shtml)。労働安全衛生法の改正(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001slpa-att/2r9852000001slro.pdf)(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001slpa-att/2r9852000001slqr.pdf)によって、職場のメンタルヘルス対策が強化されるとともに、次期医療計画では、精神疾患が追加され、精神疾患の医療体制構築に係る指針(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001xhqa-att/2r9852000001xhxj.pdf)ではうつに関して特記されることになっている。この際、日本版SDS(http://www3.pref.okinawa.lg.jp/site/contents/attach/21027/SDS.pdf)やBDI テスト(http://xn--o9jv71kbddnngv7w43e1wg4qh.net/utubyoutest.html)等を活用した「一般医から精神科医への紹介システム」(http://www3.pref.okinawa.lg.jp/site/contents/attach/21027/youryou.pdf)を普遍化すべきと感じる。医師会、精神科医会の取り組み如何なのであるが、行政側からの働きかけや支援が不可欠であろう。なお、各種様式や取扱い説明書等は、先行地域のものを参考にすれば容易であろうが、やはり、①連携会議や研修会等を通じた関係機関の調整、かかりつけ医と精神科医の「信頼関係に基づく顔のみえるネットワーク」の構築、②連携評価指標の収集・分析、③住民への普及啓発が重要と感じる。そういえば、次期がん対策推進基本計画骨子(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001z8kd-att/2r9852000001z8q0.pdf)p7で「多くの地域において地域連携クリティカルパスが十分に機能しておらず、十分な地域連携の促進につながっていない。」と記載されていた。様式や説明書はあくまでツールの一つでしかないことは認識したい。
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危機管理

2012年02月28日 | Weblog
NHK「SPEEDI“存在も知らず”」(http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120228/t10013333181000.html)。<以下引用>
<去年3月の原発事故で、放射性物質の広がりを予測するシステム「SPEEDI」が住民の避難にいかされなかったことについて、菅前総理大臣ら、事故の対応を中心となって行った政治家たちが「所管する文部科学省などから説明を受けず、事故から数日たってもその存在すら知らなかった」と民間の事故調査委員会に対して証言していることが分かりました。原子力事故が起きた際に放射性物質の拡散を予測するシステム「SPEEDI」は、開発・運用に120億円の費用が投じられながら、去年3月の原発事故で住民の避難に生かされず、政府の対応に批判が出ています。これについて、28日に公表される民間事故調の報告書の中で、事故対応を中心になって行った菅前総理大臣ら5人の政治家が「所管する文部科学省などから説明がなく、事故から数日たってもその存在すら知らなかった」と証言していることが分かりました。調査の対象となった5人のうち、当時の枝野官房長官と福山官房副長官は、2号機から大量の放射性物質が放出された去年3月15日ごろ、マスコミからの指摘で初めてSPEEDIの存在を知ったと話しているほか、当時の海江田経済産業大臣は「存在すら知らなかったので、データを早く持ってこいと言うことができなかった。本当にじくじたる思いだ」と述べたということです。SPEEDIの説明がなかったことについて枝野前官房長官は「予測の計算に必要な放射性物質の放出に関する数値が得られなかったためデータの信頼性が低く、説明の必要はないと判断した」と文部科学省から報告を受けたと話しています。これについて民間事故調は、28日公表する報告書で「SPEEDIは原発を立地する際、住民の安心を買うための『見せ玉』にすぎなかった」と厳しく批判したうえで「住民の被ばくの可能性を低減するため、最大限活用する姿勢が必要だった」と指摘しています。また、災害時の情報発信に詳しい東京女子大学の広瀬弘忠名誉教授は「原子力災害が起きている最中に指揮官である官邸の政治家が存在さえ知らないというのは通常は考えられない。SPEEDIの存在を政治家に報告しなかった官僚も問題だが、官邸にも危機管理能力がなかったと言わざるをえない」と話しています。>
 
今回の報道は健康危機管理でも非常に参考になる。危機管理はトップに情報が入っているかどうか、によるのはいうまでもない。そういえば、感染症指定医療機関(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou15/02-02.html)について、平成18年7月の総務省勧告(http://www.soumu.go.jp/kanku/okinawa/pdf/060905_02.pdf)では、第一種感染症指定医療機関の整備が進んでいないことが問題視されているが、これは自治体トップに情報が入っているのであろうか。健康局資料(http://www.mhlw.go.jp/topics/2012/01/dl/tp0118-1-91.pdf)p163で「第一種感染症指定医療機関の指定については、32都道府県(38医療機関73床)において指定が完了しているが、未だ3割の県が未指定のままである。平成18年7月には総務省からも、第一種感染症指定医療機関の指定が進んでいないことについて勧告されており、新型インフルエンザの発生時にも活用されることが考えられることから、未指定の県においては、早期の指定に向け、医師会、医療機関関係者等との調整を進められるようお願いする。その際には、既に通知しているように、都道府県が国立病院機構や国立大学法人等を感染症指定医療機関に指定した場合であっても、平成19年4月よりその施設・設備整備や運営費に係る補助金を交付できることから、国立病院機構等も含めて施設基準を満たし得る医療機関に対し、幅広く協議を進められたい。」と出ていた。地域医療再生臨時特例交付金に関するQ&A(http://www.pref.aomori.lg.jp/soshiki/kenko/iryo/files/chiikiiryosaisei-QA.pdf)(http://www.pref.okayama.jp/hoken/hohuku/tuuchi/sisetu23.2.2-2.pdf)の26では、「再生計画の中に、地域における医療課題として感染症対策が位置づけられ、それを解決するための事業が入ること自体は差し支えない。」とされていた。ところで、報道に関しては、別の見方もある。なぜ、今回、このような報道が出てきたのであろうか。こんなネット記事(http://www.amakiblog.com/archives/2012/02/28/#002200)も出ているではないか。
 
元外交官・防衛大教授(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AD%AB%E5%B4%8E%E4%BA%AB)のツイッター(http://twitter.com/magosaki_ukeru)。<以下引用>
<原発:事実が歪められようとしている。事故時、東電は原発事故の規模の大きさに驚愕し逃げ、事故処理能力を完全に失っていたではないか。だから首相出た。自衛隊、消防が出たではないか。今、28日読売「菅首相が介入、原発事故の混乱拡大…民間事故調」「首相のベント指示、米では考えられない」 >
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社会保障・税一体改革に思うこと

2012年02月28日 | Weblog
23日の全国介護保険・高齢者保健福祉担当課長会議資料(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r985200000239zd.html)には目を通しておきたい。資料(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r985200000239zd-att/2r98520000023au0.pdf)p67で、第5期介護保険料確定額調査依頼を2月7日発出したとされる。すでに、毎日新聞「介護保険料:65歳以上、4月から4割値上げへ--大牟田市 /福岡」(http://mainichi.jp/area/fukuoka/news/20120120ddlk40010376000c.html)というように、早い段階から保険料案を公表する自治体もあれば、介護保険料抜きで計画のパブコメをしている自治体もみられる。介護保険料が上がるのは、①介護職員処遇改善交付金(http://www.mhlw.go.jp/topics/2009/10/tp1023-1.html)について、介護報酬の加算で「税対応から保険対応への振り替え」が行われたこと、②1号(65歳以上)被保険者の負担割合が20%から21%に引き上げられたこと、③介護給付費準備基金の取り崩しが第4期計画のようにはいかないこと(第4期計画で基金残額が少なくなった)等も小さくないが、介護保険料はサービスと一体(サービスが少なければ保険料が下がり、サービスが多ければ保険料が上がる)で、要介護高齢者が増加し、サービスが増えたことが根本にある。今年4月分からの介護保険料予定額を示して、介護保険料を抑えるためには、施設から在宅への移行、そして、介護予防・疾病予防が進められなければならないことを、積極的に住民に呼びかけても良いのではないか、と感じる。また、医政局の「在宅医療介護推進プロジェクト」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r985200000239zd-att/2r98520000023anf.pdf)が出ているが、医療との連携には、薬事関係(在宅麻薬管理、医薬材料の効率的管理、服薬指導)や地域リハビリ関係も含めて考えたい。その他、資料(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r985200000239zd-att/2r98520000023baf.pdf)p282では介護予防・日常生活支援総合事業を実施する場合の地域支援事業実施上限が示されているが、第5期計画で具体的な総合事業を打ち出している保険者はどれくらいか、注目される。ところで、17日に社会保障・税一体改革大綱が閣議決定(http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/syakaihosyou/kakugikettei/240217kettei.pdf)され、①未来への投資(子ども・子育て支援)の強化、②医療・介護サービス保障の強化、社会保険制度のセーフティネット機能の強化、③貧困・格差対策の強化(重層的セーフティネットの構築)、④多様な働き方を支える社会保障制度(年金・医療)へ、⑤全員参加型社会、ディーセント・ワークの実現、⑥社会保障制度の安定財源確保の方向性が示されている。総理のビデオメッセージ(http://www.kantei.go.jp/jp/noda/statement/201202/17message.html)も出ているのであるが、「負担なくして給付なし」というように、「お金の話」が中心のように感じられる。しかし、疾病予防・介護予防、後発医薬品利用、適正受診など、国民に協力を要請すべき点があるのではないか。社会保障・税一体改革論議と第5期介護保険事業計画策定の時期が重なったのは偶然であろうか。今年4月分から年金が引き下げられる(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000021a9c.html)(http://mainichi.jp/select/seiji/news/20120210dde001010081000c.html)中で、介護保険料の大幅アップである。そして、消費税アップの論議と続く。①介護職員処遇改善交付金について、介護報酬の加算で「税対応から保険対応への振り替え」、②1号(65歳以上)被保険者の負担割合の20%から21%に引き上げ、は意図的な第5期介護保険料アップのためのようにみえなくもない。以前、増税への“地ならし作戦”(http://www.jcp.or.jp/akahata/aik2/2003-10-09/03_01.html)が出ていたが、年金削減や保険料アップもそうなのであろうか。
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漢字が満足に読めない看護師 日本語が障壁?

2012年02月27日 | Weblog
15日の「看護師国家試験における母国語・英語での試験とコミュニケーション能力試験の併用の適否に関する検討会」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000022rbv.html)では、「厚生労働省ホームページを通じた 意見募集の結果概要について」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000022rbv-att/2r98520000022rg1.pdf)が出され、「現行どおり日本語のみによる国家試験とすべき」48名に対して、「母国語による看護専門科目試験と日本語によるコミュニケーション能力試験を併用した国家試験を実施すべき」51名、「英語による看護専門科目試験と日本語によるコミュニケーション能力試験を併用した国家試験を実施すべき」45名となっている。いかにも日本語の看護師国家試験からの変更を支持したような結果であるが、検討会では「併用実施は反対意見が大勢」であったと報じられている(保健衛生ニュース2月27日号)。パブコメは特定集団が操作しやすいことに注意が必要かもしれない。しかし、厚生労働省が2月19日の看護師国家試験で外国人受験生にもわかりやすいよう約200ヵ所の用語でふりがな表記等の対応をしたと発表(同)と報道されている。日本語の漢字が満足に読めない看護師は医療現場では不都合のようにも感じるが、国が外国人に配慮しなければならない、相当な理由があるのかもしれない。そういえば、「日英二ヶ国語の公用語、医療への株式会社参入、混合診療解禁、外国人医師・看護師・介護士の相互承認」(http://www.your-party.jp/news/2011/03/02/110228tokyo_gov_ag.pdf)を掲げる政党もあり、TPPにも非常に積極的である。まさか、日本政府自身が日本の医療現場でも日本語が障壁と考えているということなのであろうか。
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特定健診・保健指導の行方

2012年02月27日 | Weblog
24日の保険者による健診・保健指導等に関する検討会資料(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000023mfn.html)が出ているのでみておきたい。最も注目されるのが、「後期高齢者支援金の加算・減算制度」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000023mfn-att/2r98520000023mks.pdf)で、論点が煮詰まってきているようである。p17では「25年度における評価において、少なくとも加算額の計算についてメタボリックシンドロームの該当者及び予備群の減少率を用いることは適切ではないのではないか。」とされ、特定健診と特定保健指導の実施率で行い、p23に加算減算パターンが示されている。また、p26では「24年度の実績が確定した時点で、25年度確定後期高齢者支援金の算定(つまり27年度)から反映させるのが明確ではないか。」とされ、p28に加算減算スケジュールが示されている。25年度確定後期高齢者支援金決定は平成27年4月とされる。ところで、「特定健診・保健指導の効果検証」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000023mfn-att/2r98520000023mkh.pdf)で、p12~国が保有するデータベースを利用して、特定健診・保健指導データの結果と同一人のレセプトデータ(医科・DPC・調剤)を突き合わせ、メタボリックシンドロームの該当者、予備群、非該当者毎の合計点数の平均値について、性別・年齢階級別に集計が行われており、平成21年度特定健康診査メタボ基準別に平成22年度レセプト総医療費の平均をみると、各年齢とも綺麗な結果が出ている。昨年2月3日の「市町村国保における特定健診・保健指導に関する検討会資料」(http://nk.jiho.jp/servlet/nk/release/pdf/1226502959300)p42~48でも、特定保健指導の実施効果(翌年の健診結果)がはっきり出ていたが、特定健診・保健指導が従来の保健事業と異なるのは、電子データ管理による事業評価がしやすくなった点がある。今後、電子レセプトデータ分析も活用し、医療費適正化の観点から保健事業の評価を積極的に行うべきと感じる。例えば、厚労省資料(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000015v0b-att/2r98520000015v4o.pdf)(http://www.wam.go.jp/wamappl/bb14GS50.nsf/0/22487f2561e33a4c4925784f001eb3b2/$FILE/20110310_7shiryou3_2.pdf)では、Ⅲ度(重症)高血圧者とHbAlc8%以上の者に対する優先的な保健指導によって、レセプト分析で医療費適正の結果がみられた事例が紹介されている。また、この厚労省資料(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001w361-att/2r9852000001w3ai.pdf)では、「保健事業の展開=医療費適正化対策」として戦略的に取り組んだ事例が紹介されている。なお、この資料(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000023mfn-att/2r98520000023ml3.pdf)p7では、「血液検査の結果はないが、健診受診日に特定保健指導対象となるパターン」が示されているので理解しておきたい。HbA1cについては近々事務連絡(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000023mfn-att/2r98520000023mle.pdf)が出るようである。
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ひきこもり相談

2012年02月26日 | Weblog
ウィキペディア「引きこもり」(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BC%95%E3%81%8D%E3%81%93%E3%82%82%E3%82%8A)解説では、「NHK福祉ネットワークによると、2005年度の引きこもりは160万人以上。稀に外出する程度のケース(準ひきこもり)まで含めると300万人以上存在する。」「厚生労働省の調査結果では、ひきこもりを経験した者は1.2%、現在20歳代の者では2.4%が一度はひきこもりを経験。」「厚生労働省の調査研究班で、ひきこもりの相談に訪れた当事者184人(16歳~35歳)を対象に精神科診断を行なったところ、なんらかの精神障害を有していると診断されたのは149人で、①統合失調症(49人)、②広汎性発達障害(48人)、③パーソナリティ障害(51人)の3つに分類され、厚生労働省の調査結果では56%のひきこもり経験者がこれまでに精神障害を経験していたが、一方で精神障害の経験なしの者も44%あった」とされている。NHKひきこもり情報(http://www.nhk.or.jp/fnet/hikikomori/index.html)に出ているように、ひきこもりは病気ではなく状態であって、様々な背景がある。ネットでは「引きこもりから脱出するためのサイト」(http://noukara.com/)、「全国引きこもりKHJ親の会」(http://www.khj-h.com/)もあるが、悩んでいる本人・家族は少なくないようである。さて、本日のひきこもりに関する講演・交流会には予想以上の参加申し込みがあった。ひきこもり相談に携わっている臨床心理士の講演のほか、当事者の体験談や座談会もある。個別の相談だけでなく、こうした集団的な取り組みも必要と感じる。
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医療保護入院の行方

2012年02月25日 | Weblog
精神保健医療福祉の動向の中で最も気になっているのが、厚労省資料(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahukushi/kaigi_shiryou/dl/20120220_01_05.pdf)p16~の保護者に対する責務規定の削除である。入院手続きについて、指定医1名の判断は前提として、誰が「同意」又は「関与」をするかが協議中である。方法として、①指定医(又は病院の管理者)、②地域支援関係者(院内、院外)、③本人の意思を代弁する人、④行政(都道府県知事、市町村長)又は裁判所の案が挙げられている。さて、精神保健福祉法(http://www.ron.gr.jp/law/law/seisin_h.htm)第三十三条7項で、精神科病院の管理者は、医療保護入院を行ったときは、十日以内に、当該入院について同意をした者の同意書を添えて、最寄りの保健所長を経て都道府県知事に届け出なければならない、と規定されている。また、第三十三条の二では、精神科病院の管理者は、医療保護入院者を退院させたときは、十日以内に、最寄りの保健所長を経て都道府県知事に届け出なければならないとされる。医療保護入院の手続きは、まさにこの条文がどのように勘案されるかにかかる感じがする。厚労省資料(http://www.mhlw.go.jp/topics/2012/01/dl/tp0118-1-30.pdf)p79では、「保護者に関する責務規定についての検討に引き続き、医療保護入院のあり方をどのように考えるか、医療保護入院を代替する手段があるかどうか等について、治療にアクセスする権利をどのように保障するかという観点を踏まえつつ、入院制度(特に医療保護入院)に関して検討を行う。」とされる。厚労省資料(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001vnrh-att/2r9852000001vnxc.pdf)p28~に出ているように、保護者の、①治療を受けさせる義務、②医師の診断に協力する義務、③医師の指示に従う義務が廃止されるのは間違いないようであるが、医療保護入院の行方は保健所関係者にとっては大いに注目である。厚労省資料(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001zwut-att/2r9852000001zx2u.pdf)p12では「保護者以外による代替の可能性」について、「現在の医療保護入院者数から考えると、行政、司法とも実務的には対応することは極めて困難である。(1か月当たりの医療保護入院による入院者数は約1万人であり、1保健所当たり1月に20件程度となり、平日は毎日医療保護入院に対応する計算になる。)」とされている。一方で、厚労省資料(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahukushi/kaigi_shiryou/dl/20120220_01_05.pdf)p26~の「入院期間の制限を設けるか、設けないか」、p28~の「審査の方法」、p31~の「退院時・退院後に関する論点」もある。厚労省資料(http://www.mhlw.go.jp/topics/2012/01/dl/tp0118-1-39.pdf)p94では、「6月までを目途に検討を進めることとしている」とされており、当面目が離せない。医療保護入院がどのように変わるかによって、精神保健福祉の現場が大きな影響を受けるのは間違いないであろう。
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DPAT構想

2012年02月24日 | Weblog
昨年の大震災では、比較的早い段階で「医師等の医療従事者の派遣」(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000014tr1-img/2r985200000155co.pdf)が行われているが、災害派遣医療チーム;DMAT(http://ja.wikipedia.org/wiki/DMAT)の一層の体制強化は必要であろう。しかし、東日本大震災では、救急救命以上に、避難者の慢性疾患の医療ニースのほか、様々な支援ニーズがあった。実際、保健師(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000015lgh-img/2r985200000166rs.pdf)、介護職員(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000015nb9-img/2r98520000015taw.pdf)、児童福祉職員(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000014tr1-img/2r98520000015hd5.pdf)のほか、3月20日付事務連絡(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000015klk-img/2r98520000015p2m.pdf)で、公衆衛生医師、歯科医師、獣医師、薬剤師、歯科衛生士、管理栄養士などの派遣要請があり、全国規模で支援された。こうした中で、公衆衛生版DMAT(DPAT;Disaster Public health Assistance Team)構想が提唱されている(保健衛生ニュース平成23年9月12日号)。都道府県等で事前に公衆衛生医師、保健師、管理栄養士、衛生課関係職員、事務職、運転手などを登録し、訓練しておき、災害規模に応じて、同一ブロック、全国の都道府県から派遣するというものである。DPATは、被災直後から、被災地の公衆衛生責任者の意思決定を支援し、求められる支援内容や外部派遣の人数を評価し、保健医療再建計画策定まで関わるとされる。これまでの東日本大震災の取組の検証を通じて、DPAT構想が具体化することを期待したい。
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組合

2012年02月24日 | Weblog
昨年7月、「新規に開設等する生活衛生関係営業者に対する生活衛生関係営業の運営の適正化及び振興に関する法律に係る情報提供について」通知されている(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001o7yj-att/2r9852000001o82w.pdf)。組合は法律に基づく営業者の自主的な活動団体であるが、情報交換、技能向上、融資相談などの事業が行われており、中でも、食品営業賠償共済(http://www.n-shokuei.jp/houjin/baisyou.html)など、事故時のための備えは不可欠と感じる。厚労省資料(http://www.mhlw.go.jp/topics/2012/02/dl/120214-01_05.pdf)p6では新たな振興指針が来月告示されるという。なお、1月27日の地域保健対策検討会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000023ect.html)では、食品衛生を含む対物保健が議論されているので資料をみておきたい。
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突合点検、縦覧点検

2012年02月24日 | Weblog
社会保険診療報酬支払基金が「電子レセプト請求に係る突合点検及び縦覧点検の実施についてのお知らせ」(http://www.ssk.or.jp/oshirase/totujyu_01.html)(http://www.ssk.or.jp/oshirase/totujyu_02.html)を出している。いよいよ今年3月分から突合点検、縦覧点検がスタートする。この影響がどのくらいになるのか、注目である。
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人工透析導入を予防したい

2012年02月24日 | Weblog
平成24年度診療報酬改定(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000021ei1-att/2r98520000021ele.pdf)p121で「糖尿病透析予防指導管理料」350点(糖尿病患者に対し、外来において、透析予防診療チームで行う透析予防に資する指導の評価)が新設された。以前、日本慢性腎臓病対策協議会(http://j-ckdi.jp/)が、「平成22年の新規透析導入患者は3万7532人で20年をピークに2年連続減少し、透析導入の原疾患は糖尿病性腎症43.5%で21年の44.5%から減少」と発表したことが報じられていた(保健衛生ニュース7月25日号)。 (社)日本透析医学会 統計調査委員会(http://docs.jsdt.or.jp/overview/index.html)によると、2009年末の慢性透析患者は29万675人で増加の一途である(http://docs.jsdt.or.jp/overview/pdf2010/p003.pdf)。「日本の総医療費30兆円のうち1兆円が透析に費やされている」(http://blog.m3.com/TL/20090605/1)という記事があった。患者には医療費助成(http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/iryo/nanbyo/nk_shien/touseki/index.html)もあって、自己負担が軽減されているが、透析にかかる全体の医療費については、ぜひ認識したいところである。しかし、非常に気になるのは、透析予備群の存在であり、透析導入の原疾患の第一位は糖尿病性腎症であることは、もっと周知されるべきである。糖尿病治療中の患者は、個人参加型疾病管理を基本に「糖尿病診療ガイドライン」(http://minds.jcqhc.or.jp/stc/0004/1/0004_G0000188_GL.html)に基づいた適切な診療が継続されなければならない。大規模集団としてみると、「新規透析導入患者が2年連続減少、糖尿病腎症の割合減少」は、やはり期待が持てる。さて、平成25年度からの次期医療計画(http//www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001xhqa-att/2r9852000001xhrr.pdf)p24では、糖尿病について「初期・安定期治療」で、治療中断率(医師の判断によらないものに限る)、「慢性合併症治療」では、糖尿病に合併する脳卒中・心筋梗塞の発症数 糖尿病による失明発症率、糖尿病腎症による新規透析導入率が評価指標として位置づけられる。指標は公表される見込みで、各自治体の糖尿病診療の質について比較検討される時代がくるのかもしれない。それにしても、協会けんぽ資料の都道府県別人工透析患者数の対加入者数割合(http://www.kyoukaikenpo.or.jp/resources/content/59728/20101227-095025.pdf)の都道府県格差が少々目につくところである。
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