保健福祉の現場から

感じるままに

先天性風疹症候群は今後ピークに

2013年09月30日 | Weblog
NHK「風疹 障害の早期発見の体制を」(http://www3.nhk.or.jp/news/html/20131001/k10014932341000.html)。<以下引用>
<去年からの風疹の流行で、妊娠中に感染し赤ちゃんの目や心臓などに障害が出た母親のうち、3人に1人は妊娠中に風疹の症状が出ないなど障害が見つかるまで感染に気付いていなかったことが分かり、専門家は赤ちゃんの障害をできるだけ早く発見する体制を作る必要性を指摘しています。風疹は妊娠中の女性が感染すると生まれてくる赤ちゃんが心臓や目、耳などに障害が出る「先天性風疹症候群」になるおそれがあり、去年から続く流行で「先天性風疹症候群」と診断された赤ちゃんはこれまでに全国で19人に上っています。この19人の赤ちゃんの母親の感染の状況ついて国立感染症研究所で調べた結果、このうち7人の母親は妊娠中に風疹の症状が出なかったり症状がはっきりしなかったりして赤ちゃんに障害が見つかるまで感染に気付いていなかったことが分かりました。これまでに先天性風疹症候群と診断されたのは去年からことしの春先までに母親が感染した赤ちゃんですが、その後の5月から6月に流行がピークを迎えているため、障害が出る赤ちゃんはさらに増えると予想されています。しかし、母親が風疹の感染に気付かないと障害が見落とされて治療などの対応が遅れ、赤ちゃんの発達に影響が出るおそれが指摘されています。国立感染症研究所の多屋馨子室長は、「これから冬にかけて多くの赤ちゃんが先天性風疹症候群と診断されると考えられ、できるだけ早く相談や支援につなげる必要がある」と話しています。>

キャリアブレイン「先天性風疹症候群、報告数は今後ピークに- 感染研、再流行の可能性も指摘」(http://www.cabrain.net/news/article/newsId/41010.html)。<以下引用>
<昨年からの風疹流行を受け、先天性風疹症候群(CRS)の報告数が今後ピークを迎える可能性のあることが、国立感染症研究所がまとめたリスクアセスメントで明らかになった。同研究所が30日、厚生科学審議会の風疹に関する小委員会の初会合で報告した。妊娠早期の女性が風疹にかかると、胎児に難聴や白内障、心臓構造異常などが起こりやすく、これらの障害が発生した場合、CRSと診断される。同研究所は、これまでのCRS発生動向や風疹ワクチンの副反応、昨年からの流行に対する厚生労働省の対応を検証し、感染予防などのリスクアセスメントをまとめた。同研究所は、CRSの発症は風疹の流行から20-30週程度の時間差があるため、「CRS児の出生のピークはこれからになる」と予想。昨年以降のCRS報告数のうち東京都が半数近くを占めているが、他の地域でも今後報告が増えることが見込まれるという。また、風疹報告数の増加した地域の妊娠初期検査で風疹抗体の陰性反応が出た場合や、低抗体価の妊婦から出産した新生児に対し、「CRSを念頭に置き、注意深い対応を行う必要がある」とした。風疹の発生動向については、患者の週当たりの報告数は減少しているものの、「再流行する可能性は否定できない」と指摘。また、比較的人口規模の大きくない県でも、人口当たりの報告数が多い自治体があることから、「必ずしも大都市で流行が起きるわけではない」と分析している。>

9月20日に「先天性風疹症候群 19人に」(http://www3.nhk.or.jp/news/fushin_news/20130920/index.html)が出ていたが、今後の動向が注目である。毎週水曜日更新の衛生研究所データ(http://survey.tokyo-eiken.go.jp/epidinfo/weeklyzensu.do)(http://www.iph.pref.osaka.jp/infection/)や1週遅れの毎週火曜日更新のIDWR速報データ(http://www.nih.go.jp/niid/ja/data/)では、風しんの新規報告数は減少しているが、発生が続いている。日本感染症学会ワクチン委員会からの「風疹の流行について」(http://www.kansensho.or.jp/news/gakkai/1308_rubella.html)では、「風疹の流行は、2~3年連続して認められることが多いことから、来年再び流行が繰り返されることが懸念されます。」とある。今回の流行の主体は成人であることを認識したい。風しんに関する特定感染症予防指針について、「「風しんに関する小委員会(仮称)」を設置した上で、今秋以降に検討を開始し、年度内を目途にとりまとめる予定」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r985200000371fc-att/2r985200000371v6.pdf)とのことであったが、動き出したようである。そういえば、全国知事会からの要望書(http://www.nga.gr.jp/news/h25.7.tizi.gian3.sasi.sasika.kaku.pdf)p13では「今般の大都市圏を中心とした全国的な風しんの流行に際し、子を生み育てる世代への予防接種や抗体検査の促進など、先天性風しん症候群の発生予防対策が急務となっている。まん延防止のための対策を、国の責任において講じること。」とあった。平成26年度厚生労働省所管概算要求(http://www.mhlw.go.jp/wp/yosan/yosan/14syokan/)の資料(http://www.mhlw.go.jp/wp/yosan/yosan/14syokan/dl/02-14.pdf)p69では「風しんの感染予防及びまん延防止対策の強化【新規】(推進枠) 8億円;主として先天性風しん症候群の予防のために予防接種が必要である者を抽出するための抗体検査を医療機関等で実施するとともに、抗体検査や予防接種等について必要な情報提供を行うことにより、風しんの感染予防やまん延防止を図る。」とある。
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

消費税増税と自殺者数

2013年09月30日 | Weblog
Olive news「消費税増税が物語る自殺者数の増加」(http://www.olive-x.com/news_ex/newsdisp.php?n=139479)が目にとまった。政府の自殺統計(http://www8.cao.go.jp/jisatsutaisaku/whitepaper/w-2012/pdf/honbun/pdf/p2-4.pdf)(http://www8.cao.go.jp/jisatsutaisaku/whitepaper/w-2012/pdf/honbun/pdf/p7-13.pdf)では、平成9年から平成10年にかけて、自殺者数が大幅に増えた(特に男性の労働世代)。それは、平成9年の消費税アップ(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B6%88%E8%B2%BB%E7%A8%8E)と関連するのかどうかわからないが、来年度からの消費税アップの動向とともに、注目すべきかもしれない。なお、自殺対策支援センターライフリンク(http://www.lifelink.or.jp/hp/top.html)が、自殺実態白書2013(http://www.lifelink.or.jp/hp/whitepaper.html)を出している。全市区町村の「地域の自殺の基礎資料」では4年間の市区町村別の詳細なデータが公開されている。
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

在宅チーム医療への薬剤師参画

2013年09月30日 | Weblog
26日のチーム医療推進方策検討ワーキンググループ資料(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/0000024326.html)には目を通しておきたい。平成22年4月の医政局長通知「医療スタッフの協働・連携によるチーム医療の推進について」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000024320.pdf)が出ているのであるが、今後、在宅チーム医療を推進するにあたって、参画が遅れているように感じる職種の一つは薬剤師である。今回、「患家(居宅)における薬剤師の調剤業務等の見直しについて(案)」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000024294.pdf)が出ており、「患家(居宅)において実施可能な調剤業務として、調剤した薬剤の授与を行う際に残薬があることが確認された場合、薬剤師が処方した医師又は歯科医師への疑義照会を行った上で、調剤量の変更を行うことを追加する。」「緊急時において患家において調剤を行わざるをえない状況下において薬剤師が行う調剤については、薬剤師法上の取扱いとして許容される旨を明らかにする。」「診療の補助に該当しない行為(外用薬の貼付方法など)については、その範囲を明らかにした上で、薬剤師が服薬指導の一環として行うことができることを明確化する。薬剤師が診療の補助に該当する実技指導を行うことができるようにするには、法律改正が必要となるため、次期薬剤師法改正に向けて、対応の是非も含めて検討する。その際、大学における教育の実施状況を踏まえ、必要となる研修・教育の内容についても併せて検討する。」とある。そういえば、先般の「緩和ケア推進検討会第二次中間とりまとめ(報告書)」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/0000021930.html)(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000022195.pdf)p6では「地域のホスピス緩和ケア病棟や在宅療養支援診療所等の医師や訪問看護師、保険薬局薬剤師等と、がん患者の地域連携に関して協議する場を定期的に持ち、地域全体での緩和ケアの提供に関する一定のルールを定めることなどにより強固な連携体制を構築する。」とあった。在宅緩和ケアに関する定期的な協議の場に、薬剤師の参画を推進しなければならない。国立長寿医療研究センター資料(http://www.ncgg.go.jp/zaitaku1/pdf/jinzaiikusei/2012/20121013_14/1013_hirahara.pdf)p6にあるように、訪問診療の基礎疾患として、がんがダントツに多く、在宅で麻薬を使用するケースが多くなっている。厚労省報告書(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002jy6a-att/2r9852000002jy7r.pdf)p220~に出ているように、オピオイドレスキュー(http://www.yakuzaisi.net/study/report/015.pdf)等での薬剤師の緊急訪問も期待され、在宅麻薬管理には薬剤師の積極的な関与が重要と感じる。厚労省「平成23年度チーム医療実証事業報告書」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002jy6a-att/2r9852000002jy7r.pdf)p216で、在宅中心静脈栄養法と麻薬注射持続皮下注について、保険薬局での無菌調剤に対する評価が高いことが示されているが、現状の政策が全く追いついていない。今年の部局長会議資料(http://www.mhlw.go.jp/topics/2013/02/dl/tp0215-05-04d.pdf)p30で「がん患者等の在宅医療を推進するため、高い無菌性が求められる注射剤や輸液などを身近な薬局で調整できるよう、地域拠点薬局の無菌室の共同利用体制をモデル的に構築するために、在宅医療提供拠点薬局整備事業費により、全国で17ヶ所を整備した。引き続き平成25年度も整備予定である。」とされているが、在宅緩和ケアを普遍化しようという中で、いつまでもモデルに留まっている段階ではないであろう。在宅医療でのPCAポンプ(http://www.kameda.com/patients/health/cure/palliativecare/palliativecare_08.html)(http://www.gsic.jp/palliative/pc_21/index.html)の普及も図られるべきである。また、薬剤師による訪問薬剤管理指導によって残薬減少・服薬コンプライアンス向上が期待できるとともに、医療材料の供給拠点としても役立ち、訪問看護ステーションの負担軽減にもつながることを認識したい。地域におけるチーム医療に薬剤師の参画を推進するためには、地域の薬剤師会の意識改革も必要と感じる。ケアチームは報告書(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002jy6a-att/2r9852000002jy7r.pdf)p249~に出ているような、系列機関内で留まるとは限らないことに留意すべきである。特に薬局はチェーン店内同士の連携で留まっていては、在宅チーム医療への薬剤師参加は進まないように感じる。また、報告書(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002jy6a-att/2r9852000002jy7r.pdf)p245~に出ているように、医師は当然として、ケアマネ、訪問看護師、介護士等のケアチームに薬剤師の役割を理解してもらう必要がある。「義務付け・枠付けの第4次見直し」(http://www.cao.go.jp/bunken-suishin/doc/gimuwaku04.pdf)により、今年度から薬事法(39条2項、39条の3第1項、69条2項、70条1項、72条4項、72条の4、73条、75条1項)が保健所設置市及び特別区に移譲されている。薬事法見直しは保健所設置市への権限移譲であることを認識し、在宅チーム医療における医薬連携に役立るべきであろう。医療計画にかかる厚労省資料(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/iryou_keikaku/dl/tsuuchi_iryou_taisei2.pdf)p11の「在宅医療の医療体制構築に係る現状把握のための指標例」では、「麻薬小売業の免許を取得している薬局数(市区町村別)」、「訪問薬剤指導を実施する薬局数(市区町村別)」、「訪問薬剤管理指導を受けた者の数」もあるが、各保健所では把握されているであろうか。さて、厚労省資料「在宅医療・介護連携の推進について」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000023381.pdf)p12に示すように、在宅医療・介護の連携推進について、介護保険法の地域支援事業の包括的支援事業に位置づけ、市町村が主体となり、取り組むこととし、適切に実施できる事業体に委託できる仕組みが検討されている。同資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000023381.pdf)p26では、「在宅医療、地域包括ケアや介護サービスの観点から、医療計画の中での市町村の役割を明確に位置づけるべきではないか。」とある。介護保険事業計画・障害福祉計画・地域福祉計画等を考慮すれば、市町村主体で、在宅医療・医療介護連携・地域包括ケアを進めることに全く異論はないが、在宅チーム医療への薬剤師参画にしても「保健所と市町村の連携・協働」が欠かせないように感じるのである。全国保健所長会の要望書(http://www.phcd.jp/02/sengen/pdf/youbou_H25.pdf)p16では、「平成24年度診療報酬改定での医療用麻薬の処方日数制限緩和によって、在宅麻薬管理がますます重要になっている。患者死亡時の残薬回収が適切に行われよう、薬局薬剤師による患者宅での服薬指導及び残薬管理を行うための各種施策を講ずるとともに、麻薬取扱い薬局への立入検査の徹底を図られたい。また、平成24年度から、他の薬局の無菌調剤室の利用が認められ、地域拠点薬局の無菌室の共同利用体制がモデル的に構築されているが、調剤薬局同士の連携や在宅での持続皮下注ポンプの普及等を図るための施策をさらに進められたい。」とある。院外処方が多くなっている中で、この際、在宅チーム医療への調剤薬局の薬剤師参加について、施策・制度・診療報酬から強力に誘導されなければならないように感じる。
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

データヘルスと医療費適正化

2013年09月29日 | Weblog
特定健診・保健指導の医療費適正化効果の検証のためのワーキンググループ(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000000amvy.html#shingi129200)の9月17日資料(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/0000023716.html)には目を通しておきたい。資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12401000-Hokenkyoku-Soumuka/0000023714.pdf)p7~にある、NDBを使って、「特定保健指導による検査値の改善効果の検証」は容易であろう。既に実施されている保険者が少なくないからである。この際、医療費適正化効果の検証の標準化と継続化を期待したい。そういえば、平成26年度厚生労働省所管概算要求(http://www.mhlw.go.jp/wp/yosan/yosan/14syokan/)の新規事業(http://www.mhlw.go.jp/wp/yosan/yosan/14syokan/dl/02-11.pdf)p47に、「NDB データの活用の促進等【新規】(推進枠) 4.9億円;医療の質の向上や研究基盤の強化を進めるため、NDBデータ(国が保有するレセプト情報、特定健診情報及び特定保健指導情報のデータ)を活用した研究に対する費用の助成や、研究者向けにNDB データの分析施設の整備を行うことなどにより、NDBデータの活用を促進する。」があった。厚労省ガイドライン(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/reseputo/dl/guide02_02.pdf)p8~に記されているように、都道府県、大学、医療保険各法に定める医療保険者の中央団体は、健診・レセプトデータ(NDB)提供依頼申出が可能であるが、これまで非常に低調であったように感じるのである。今後、データに基づく保健事業(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/hokenjigyou/dl/c4.pdf)は普遍化したいところである。先般、厚生労働省が「国民の健康寿命が延伸する社会」に向けた予防・健康管理に関する取組の推進」(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000019326.html)で5兆円規模の医療費・介護費の抑制目標を発表(http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-12401250-Hokenkyoku-Iryouhitekiseikataisakusuishinshitsu/0000019923.pdf)しているが、医療費適正化(http://www.mhlw.go.jp/bunya/shakaihosho/iryouseido01/info02c.html)を推進するためには、分析データの情報公開徹底が必要と感じる。
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

男性高齢者の10人に1人が心房細動

2013年09月28日 | Weblog
先日、健康日本推進フォーラムが、「心房細動の実態把握と意識調査」(http://www.kenko-nippon21forum.gr.jp/free/prerelease/contents041.pdf)を出しているが、男性高齢者の10人に1人が心房細動とされる。いうまでもなく、心房細動は脳卒中のリスク要因(http://www.jsts.gr.jp/guideline/031_034.pdf)として重要であり、もっと心房細動のことが普及啓発されなければならないであろう。そういえば、今年5月には「心房細動患者のコンプライアンス実態調査」(http://www.kenko-nippon21forum.gr.jp/free/prerelease/contents037.pdf)が出ていたが、患者だけではなく、かかりつけ医への啓発も必要と感じる。脳卒中リスク(http://tokuteikenshin-hokensidou.jp/news/2013/002752.php)には心房細動がもっと前面に出される必要がある。平成22年の国民生活基礎調査(http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa10/index.html)では、介護が必要となった主な原因の構成割合(http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa10/4-2.html)をみると、脳卒中が21.5%を占め、第一位で、特に要介護4、5では脳卒中が3割以上を占めていることは認識したい。
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

食品中の放射性物質

2013年09月27日 | Weblog
週刊朝日「セシウム検査で判明した子どもの体内被曝の深刻度」(http://dot.asahi.com/wa/2013092500046.html)、同「食品の放射性物質 厳戒の福島より近隣県にリスク」(http://dot.asahi.com/wa/2013092500053.html)のネット記事が目にとまった。昨年4月から、食品中の放射性物質の新たな基準値(http://www.mhlw.go.jp/shinsai_jouhou/dl/leaflet_120329.pdf)が運用されており、政府広報「ご存じですか?食品中の放射性物質の新しい基準値は、子どもたちの安全に特に配慮して定められています」(http://www.gov-online.go.jp/useful/article/201204/3.html)もみておきたい。「⾃然界に存在する放射性カリウムによる被ばく線量は0.2ミリシーベルト程度」(http://www.mhlw.go.jp/shinsai_jouhou/dl/leaflet_120329.pdf)とあるように、決して被ばくはゼロではないことを認識したい。とはいえ、福島県「県民健康管理調査「甲状腺検査」の実施状況について」(http://www.pref.fukushima.jp/imu/kenkoukanri/250820siryou2.pdf)の行方も気になる方は少なくないであろう。この際、がん診療連携拠点病院院内がん登録全国集計(http://ganjoho.jp/professional/statistics/hosp_c_registry.html)の病院別件数(http://ganjoho.jp/data/professional/statistics/hosp_c_registry/2010_shisetsubetsu_report00.pdf)の推移や、小児慢性特定疾患治療研究事業(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kodomo/boshi-hoken05/index.html)(http://www.nch.go.jp/policy/shoumann.htm)による「小児がんの診療件数」など、各種統計資料の情報公開が必要と感じる。なお、各国が食品の輸入規制(http://www.maff.go.jp/j/export/e_info/hukushima_kakukokukensa.html)をしているが、食品中の放射性物質への対応(http://www.mhlw.go.jp/shinsai_jouhou/shokuhin.html)として、情報公開の徹底が不可欠である。厚生労働省ホームページ(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/index.html)では、連日、食品中の放射性物質の検査結果が公表されており、今月は魚介類(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000021665.html)、獣肉(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000021998.html)で基準値超が検出されている。これまでも様々な食品で原子力災害対策特別措置法に基づく出荷制限がなされている(http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11135000-Shokuhinanzenbu-Kanshianzenka/0000022023.pdf)ことは認識したい。消費者庁専用HP(http://www.caa.go.jp/jisin/index.html)もみておきたい。
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

医師臨床研修マッチング

2013年09月27日 | Weblog
27日、医師臨床研修マッチング協議会(http://www.jrmp.jp/)が、中間公表(https://www.jrmp.jp/match/common2/jrmp_1_14_result_info.php)をしているので、みておきたい。管内の病院が大きく伸びている。医師臨床研修の厚労省通知(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002xd89-att/2r9852000002xeok.pdf)では、研修協力施設の一つとして保健所が例示されている。例えば、結核・O157・食中毒等のシミュレーション、結核患者管理や精神通報対応、医療機関立入検査等の医療安全施策、二次医療圏医療計画での指標評価、精神障害者・難病患者の家族会・患者会や社会復帰施設など、保健所研修は若手医師にとってそれなりに魅力があると感じている。行政側による、医療連携・医療介護連携に関する医師研修も必要であろう。研修期間は1週間程度でも構わない。さて、平成26年度厚生労働省所管概算要求(http://www.mhlw.go.jp/wp/yosan/yosan/14syokan/)の資料(http://www.mhlw.go.jp/wp/yosan/yosan/14syokan/dl/02-11.pdf)p53に「地域医療支援センターの整備の拡充 13億円(9.6億円);地域の医師不足病院における医師の確保とキャリア形成の取組を一体的に支援するため、都道府県が設置する「地域医療支援センター」の箇所数を拡充(30箇所 → 42箇所)し、医師の地域偏在解消に向けた取組を推進する。」がある。地域医療支援センター(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/chiiki_iryou/)の活動は理解したい。以前実施された「病院等における必要医師数実態調査」(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000000ssez.html)(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000000ssez-img/2r9852000000ssgg.pdf)をみて、地域の医師不足を強調するだけではいけない。地域医療再生基金の積み増し(http://www.mhlw.go.jp/bunya/iryou/saiseikikin/24-2.html)(http://www.mhlw.go.jp/bunya/iryou/saiseikikin/dl/130304_03.pdf)によって、都道府県による「地域の医療機関への勤務を条件とした医学生に対する修学資金の貸与や、大学医学部に設置する地域医療学等の寄附講座に対する支援などの医師不足対策の推進」が図られているが、地元大学や自治体の取り組みにもっと関心を持つ必要があるように感じる。例えば、厚労省資料(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002m9in-att/2r9852000002m9lm.pdf)で、都道府県ごとの若手医師(医籍登録後1~6年)の状況(H8⇒H22)が出ており、図19-1~3、表2-1~3の各都道府県の最近の推移もあるのでみておきたい。
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

精神医療指針と保健所

2013年09月27日 | Weblog
精神障害者に対する医療の提供を確保するための指針等に関する検討会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000000almx.html#shingi141270)が9月30日に中間まとめを出すことになっている。とりあえず、19日のたたき台(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12201000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu-Kikakuka/0000023423.pdf)をみておきたい。p5で保健所の役割については「・精神障害者が適切な医療を受けることができるよう、精神障害者からの相談及び精神障害者に対する訪問支援並びに関係機関との調整等の保健所の有する機能を最大限有効に活用するための方策を、市町村等の他の関係機関の在り方も含めて検討し、当該検討に基づく方策を推進する。・保健所は、保健師等の職員等による相談支援や訪問支援等を通じ、未治療者やその家族に対して精神疾患に関する知識の普及を図ることにより治療の必要性を説明し、早期に適切な治療につなげることを目指す。・特に重い精神症状を有する精神障害者に対しては、必要に応じて移送による医療保護入院を検討し、調整する等、関係機関と連携して適切な医療を精神障害者に提供する。・また、措置入院患者については、積極的に支援に関与し、医療機関や障害福祉サービスの事業者等の支援の調整を行う。」とある。既に平成24年3月30日付厚労省通知(障発0330第11号)の「保健所及び市町村における精神保健福祉業務運営要領」が出ているのであるが、最近の精神保健医療福祉を取り巻く一連の動きを踏まえて、今後、保健所における精神保健福祉業務が機能強化される必要がある。その一つが「医療計画」と感じる。平成25年度からの医療計画(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000036ff1-att/2r98520000036fkg.pdf)(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/iryou_keikaku/)には精神疾患が追加された。医療計画資料(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000036ff1-att/2r98520000036fkg.pdf)p26~28に医療計画での精神疾患について示されているが、改正精神保健福祉法(http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/soumu/houritu/183.html)を踏まえ、基準病床数も含めて早急に見直しが必要であろう。また、医療計画は、平成27年度からの第4期障害福祉計画や第6期介護保険事業計画との連携も不可欠であるのはいうまでもない。保健所は、個別の相談・訪問指導も行っているが、入退院届出・定期病状報告、医療機関立入検査、措置事務など、市町村にはない法的権限を有している。圏域における医療計画(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/iryou_keikaku/)の推進は、保健所が中心になって、障害福祉計画を進める市町村と協働し、地域精神保健医療福祉全般を評価・推進すべきであろう。その際、精神保健福祉資料「630調査」データ分析(http://www.ncnp.go.jp/nimh/keikaku/vision/data.html)をもとにした政策科学としての戦略的な対応が求められる。それは、医療計画(精神疾患)、障害福祉計画(精神障害者)、介護保険事業計画(高齢精神患者、認知症)、健康増進計画(心の健康)等の組織横断的対応でなければならす、「保健所と市町村の連携・協働」が欠かせない。この資料(http://www.ncnp.go.jp/nimh/keikaku/vision/pdf/data_h22/h22_630_sasshitai.pdf)では都道府県の詳細な実態が出ているが、圏域レベルの実態把握が必要と感じる。「精神医療の現状」(http://www.mhlw.go.jp/file.jsp?id=146953&name=2r98520000037jxk.pdf)を変えるには、医療計画での精神疾患の取り組みがもっと重視されるべきである。保健所にはその覚悟が求められるとともに、上級官庁の保健所に対する認識もポイントかもしれない。全国保健所長会からの要望書(http://www.phcd.jp/02/sengen/pdf/youbou_H25.pdf)p11では、「平成25年度からの新たな医療計画では精神疾患が追加されたが、都道府県レベルの計画推進だけでは不十分であり、地域における保健所の役割を明確化するとともに、医療計画や障害福祉計画における精神保健資料(630調査)の活用推進など、技術的・財政的な面から支援されたい。また、精神保健福祉法の改正を踏まえて、医療計画や障害福祉計画の必要な見直しについて検討されたい。」とある。ところで、平成24年3月30日付厚労省通知(障発0330第11号)の「保健所及び市町村における精神保健福祉業務運営要領」について、ネットには以前のもの(http://www005.upp.so-net.ne.jp/smtm/page3702.htm)は出ているが、改訂版(http://wwwhourei.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/T130430Q0047.pdf)の全文はいくら検索しても出てこない。国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所のHP(http://www.ncnp.go.jp/nimh/index.html)にも掲載されていないのはおかしい。
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

MERSを感染症法に位置づけるべき

2013年09月26日 | Weblog
NHK「WHO 巡礼者にMERS注意呼びかけ」(http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130926/k10014810941000.html)。<以下引用>
<大勢のイスラム教徒がサウジアラビアにある聖地メッカへの巡礼を行う宗教行事を前にWHO=世界保健機関は25日、サウジアラビアを中心に感染が拡大しているMERSコロナウイルスの対策を協議し、巡礼者の健康チェックなどの警戒を強めるよう各国に呼びかけることを決めました。新種のウイルス、MERSコロナウイルスはサウジアラビアなど中東を中心にこれまでに130人の感染が確認され、このうち58人が死亡しています。WHOでは来月、サウジアラビアにあるイスラム教の聖地メッカを世界中から大勢の信者が巡礼する宗教行事が予定されていることなどから、感染の拡大を防ぐため、25日、専門家らによる緊急委員会を開いて対策を協議しました。その結果、各国に対し、巡礼者にMERSの危険性を周知し、メッカから帰国した巡礼者の健康チェックなどの警戒を強めるよう呼びかけることを決めました。WHOでは、これまでのところMERSコロナウイルスのヒトからヒトへの感染は限られているとしていますが、感染した場合の致死率が高く、感染源の特定もできていないことなどから、ことし11月にも専門家による委員会を開くなどして警戒を続けることにしています。>

WHO「Disease Outbreak News」(http://www.who.int/csr/don/en/index.html)では、中東呼吸器症候群(MERS)の更新が続いている。鳥インフルエンザA(H7N9)は指定感染症(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/infulenza/h7n9.html)であるのに対して、MERSは感染症法に基づく医師の届出(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou11/01.html)として位置づけられていない。重症例でも公費による入院隔離がないだけでなく、感染症法(http://www.ron.gr.jp/law/law/kansensy.htm)に基づく各種対応(接触者調査、就業制限等)もない。感染症法(http://www.ron.gr.jp/law/law/kansensy.htm)の規定は「第十五条 都道府県知事は、感染症の発生を予防し、又は感染症の発生の状況、動向及び原因を明らかにするため必要があると認めるときは、当該職員に一類感染症、二類感染症、三類感染症、四類感染症、五類感染症若しくは新型インフルエンザ等感染症の患者、疑似症患者及び無症状病原体保有者、新感染症の所見がある者又は感染症を人に感染させるおそれがある動物若しくはその死体の所有者若しくは管理者その他の関係者に質問させ、又は必要な調査をさせることができる。第十七条 都道府県知事は、一類感染症、二類感染症、三類感染症又は新型インフルエンザ等感染症のまん延を防止するため必要があると認めるときは、当該感染症にかかっていると疑うに足りる正当な理由のある者に対し当該感染症にかかっているかどうかに関する医師の健康診断を受け、又はその保護者(親権を行う者又は後見人をいう。以下同じ。)に対し当該感染症にかかっていると疑うに足りる正当な理由のある者に健康診断を受けさせるべきことを勧告することができる。第十八条 都道府県知事は、一類感染症の患者及び二類感染症、三類感染症又は新型インフルエンザ等感染症の患者又は無症状病原体保有者に係る第十二条第一項の規定による届出を受けた場合において、当該感染症のまん延を防止するため必要があると認めるときは、当該者又はその保護者に対し、当該届出の内容その他の厚生労働省令で定める事項を書面により通知することができる。」であって、感染症法の届出(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou11/01.html)に位置づけられていないMERS(http://www.nih.go.jp/niid/ja/diseases/alphabet/mers/2186-idsc/2686-mers.html)ではまん延防止もままならない。国際化社会では迅速な対応が必要と感じる。
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

徳洲会事件の行方

2013年09月26日 | Weblog
産経新聞「系列病院の医療態勢を緊急調査へ 厚労省」(http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130925/crm13092510260000-n1.htm)。<以下引用>
<厚生労働省は24日、医療法人「徳洲会」グループ系列病院に対し、医療態勢に不備がないかどうかを確認するため緊急調査を行う方針を固めた。同省は、昨年12月の衆院選をめぐる同グループの公選法違反事件で東京地検特捜部が捜査を進めているため、各病院内で混乱が生じている恐れがあると判断した。具体的には、病院設置の許認可権を持つ関係自治体から意見聴取を行った上で、各病院で医師による医療行為や事務処理が適正に行われているかどうか、薬・備品購入が遅滞なく適正に行われているかどうかをチェックする。不備が見つかれば自治体に知らせ、適切な指導を行うよう指示する方針だ。調査対象は「徳洲会」グループの医療法人、特定医療法人、社会医療法人の計16法人を予定している。同省は調査理由について、「事件とは無関係の地域医療に頼る患者に影響を与えないようにするためだ」(幹部)としている。田村憲久厚生労働相は20日の記者会見で、「特捜部が捜査している案件なので、推移を見守り適切に対応したい」と述べるにとどめていた。>

日刊ゲンダイ「徳洲会「選挙違反」拡大 検察が狙う5人の大物国会議員」(http://asumaken.blog41.fc2.com/blog-entry-9894.html)のネット記事も出ており、当分行方が注目されるのは間違いない。特定医療法人(http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/isei/igyou/igyoukeiei/tokutei.html)の承認基準の一つには「法令に違反する事実、その帳簿書類に取引の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装して記録又は記載している事実その他公益に反する事実がないこと。」があり、社会医療法人の認定要件(http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/isei/igyou/dl/shakaiiryouhouzin1212.pdf)の一つには、「特定の個人若しくは団体の利益を図る活動を行う者に対し、寄附その他の特別の利益を与える行為を行わないものであること。」がある。今後、医療法人がどうなるかも気になるが、短期的に気になるのは、医師臨床研修マッチングかもしれない。平成25年度の医師臨床研修マッチング(http://www.jrmp.jp/yotei.htm)は、6月20日~8月8日「参加登録」、9月12日~9月26日「希望順位登録」、9月27日「中間公表」、10月24日「組み合わせ結果発表」である。徳洲会事件が大手新聞に掲載されたのは9月17日からであるが、果たして影響するかどうか注目される。
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

医療介護連携の制度化

2013年09月26日 | Weblog
社会保障審議会医療部会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000008f07.html#shingi126719)の9月13日資料(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/0000023387.html)には目を通しておきたい。「在宅医療・介護連携の推進について」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000023381.pdf)p26では、「1.在宅医療、地域包括ケアや介護サービスの観点から、医療計画の中での市町村の役割を明確に位置づけるべきではないか。2.在宅医療・介護の連携を図り、これら事業の推進を図るため、市町村の介護保険事業計画に記載された目標を達成できるよう、医療計画・地域医療ビジョンでも在宅医療の必要量等の推計や、目標達成のための施策等の推進体制を確保していくべきではないか。3.在宅医療提供体制等への関与が少なかった市町村への支援として、引き続き在宅医療連携拠点事業で蓄積された知見やノウハウを整理し情報提供をするとともに、例えば市町村や地域医師会等における連携のコーディネーターとなる人材育成等に対する支援が必要ではないか。」とある。p12に示すように、在宅医療・介護の連携推進について、介護保険法の地域支援事業の包括的支援事業に位置づけ、市町村が主体となり、取り組むこととし、適切に実施できる事業体に委託できる仕組みが検討されている。「適切に実施できる事業体」とは郡市医師会等が想定されているらしい。介護保険事業計画・障害福祉計画・地域福祉計画等を考慮すれば、市町村主体で、在宅医療・医療介護連携・地域包括ケアを進めることに全く異論はない。しかし、①一口に市町村といっても格差が大きく、中核病院との退院前からの連携や緊急時対応が市町村内で完結しない地域が少なくないこと、②中核病院同士の連携・調整が必要な地域が少なくないこと、③在宅麻薬管理、医療材料・医療機器など薬事との連携が必要なこと、④医療計画との連携が不可欠なこと、などを考慮すれば、市町村主体だけでは限界がある。実際、厚労省資料(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001oxhm-att/2r9852000001oxlr.pdf)p17~19の地域包括ケアに関する保険者の評価項目では、「地域連携パスの作成」「地域の急性期病院との連携のための会議」「地域連携パスを協議する場」「地域の回復期病院、維持期リハ関連施設との連携のための会議」など、医療に関連した項目の実施率がかなり低いのである。第一、政策医療としても、がん診療連携拠点病院、認知症疾患医療センター、広域リハビリテーション支援センター等は市町村毎ではなく、医療圏毎で推進されている。そういえば、平成26年度厚生労働省所管概算要求資料(http://www.mhlw.go.jp/wp/yosan/yosan/14syokan/dl/02-11.pdf)p59では、「二次医療圏単位での病院・介護連携の推進 【新規】(推進枠)」があるが、これは同資料(http://www.mhlw.go.jp/wp/yosan/yosan/14syokan/dl/02-14.pdf)p70の「都道府県がん診療連携拠点病院に設置している「緩和ケアセンター」について、財政支援の対象を地域がん診療連携拠点病院に拡充するとともに、地域において専門的緩和ケアの基盤づくりを行う活動を支援する。」とも関連してくるであろう。厚労省資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000023381.pdf)p24には、「介護保険事業計画と医療計画とが、市町村と都道府県が共同して策定する一体的な「地域医療・包括ケア計画」とも言い得るほどに連携の密度を高めていくべきである。」とあり、この際、政策的にも打ち出す必要を強く感じる。例えば、地方分権改革推進本部(http://www.cao.go.jp/bunken-suishin/honbu/honbukaisai/honbudai03/honbu03gijishidai.html)では、「都道府県から指定都市への事務・権限の移譲」(http://www.cao.go.jp/bunken-suishin/doc/honbu03shiryou03.pdf)が検討されているが、6月の地方制度調査会(http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/singi/chihou_seido/02gyosei01_03000161.html)の資料(http://www.soumu.go.jp/main_content/000232322.pdf)p6には移譲事務分野の一つに「医療」が位置づけられ、「計画策定や許認可にあたり指定都市と都道府県が協議することとする等、情報の共有を図るための工夫を講じた上で移譲することを検討すべきである。」とあるように、指定都市にかかる医療計画も検討されるべきである。高齢者の居住の安定確保に関する法律(http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H13/H13HO026.html)第4条による高齢者居住安定確保計画もそうかもしれない。また、厚労省「病床機能報告制度及び地域医療ビジョン」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000023379.pdf)p13では、地域医療ビジョンの内容について、「1.2025年の医療需要;入院・外来別・疾患別患者数等、2.2025年に目指すべき医療提供体制;二次医療圏等(在宅医療・地域包括ケアについては市町村)ごとの医療機能別の必要量、3.目指すべき医療提供体制を実現するための施策;医療機能の分化・連携を進めるための施設設備、医療従事者の確保・養成等」が示されているように、二次医療圏ごとの地域医療ビジョンを打ち出すのであれば、その推進事務局として「保健所」が考慮されなければならない。特に郡部ではその必要性を感じる。厚労省医政局通知(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/iryou_keikaku/dl/tsuuchi_iryou_keikaku.pdf)p36では「圏域連携会議は、各医療機能を担う関係者が、相互の信頼を醸成し、円滑な連携が推進されるよう実施するものである。その際保健所は、地域医師会等と連携して当会議を主催し、医療機関相互または医療機関と介護サービス事業所との調整を行うなど、積極的な役割を果たすものとする。」とされ、また、地域保健法(http://www.ron.gr.jp/law/law/hokenjo.htm)第4条に基づく「地域保健対策の推進に関する基本的な指針」(http://www.pref.akita.lg.jp/www/contents/1344472453581/files/zenbun.pdf)では、p2、p5、p12で医療連携、医療介護連携に関する保健所の役割が示されているからである。地域保健法第8条(http://www.ron.gr.jp/law/law/hokenjo.htm)、介護保険法第38条(http://www.ron.gr.jp/law/law/kaigo_ho.htm)、精神保健福祉法第49条第3項(http://www.ron.gr.jp/law/law/seisin_h.htm)、健康増進法第18条第2項(http://www.ron.gr.jp/law/law/kenko_zo.htm)、母子保健法第8条(http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S40/S40HO141.html)など、各種法律で保健所による市町村支援が規定されていることも踏まえ、市町村をサポート・アシストする「保健所」の存在をクローズアップすべきと感じる。
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

TPPと医療問題

2013年09月25日 | Weblog
DOCTORS WITHOUT BORDERS / MEDECINS SANS FRONTIERES;国境なき医師団(http://www.msf.ca/)がTPPに関して、「MEDICINES SHOULDN’T BE A Luxury」(http://www.msf.ca/tpp/)を出していることはどれほど知られているであろうか。IWJ「「完全に負け戦以外の何者でもない。何をどう考えても、日本が勝ち取ってこれるものはない」TPP交渉会合に参加した内田氏が日本政府の姿勢を痛烈批判 〜岩上安身による内田聖子氏インタビュー」(http://iwj.co.jp/wj/open/archives/93621)では、「多国籍企業のファイザーなどが特許保護など、知財強化の必要性を協調しているとし、先発薬・後発薬を問わず、薬価の高騰は避けられない状況」とある。TPPでの「知的財産権の強化に伴う医薬品問題」について、日本国内ではどれほど報道されてきたであろうか。「TPP参加交渉からの即時脱退を求める大学教員の会」の要望書(http://atpp.cocolog-nifty.com/blog/)でも知的財産分野(http://thinktppip.jp/)が懸念されている。全国保険医団体連合会「TPPと医療の特集ページ」(http://hodanren.doc-net.or.jp/tpp/index.html)での「TPP協定交渉と医療制度」(http://hodanren.doc-net.or.jp/tpp/130627TPP-iryo.pdf)、保団連CM「1分でわかるTPPと医療」 (http://www.youtube.com/watch?v=bxOppdF8gag&feature=c4-overview&list=UU8ls5lZocfTkdjO29nBOT7w)もわかりやすい。日本医師会「過度な規制緩和への懸念について」(http://www.med.or.jp/shirokuma/no1677.html)も出ている。TPP=農業問題では決してない。それは今年3月の自民党決議(http://www.jimin.jp/policy/policy_topics/pdf/pdf091_1.pdf)をみても明らかであり、国内大手マスコミの報道は著しく偏った感じがする、というよりもマスコミが国民の認識を「TPP=農業問題」に積極的に誘導している感じがする。とにかく、知的財産権(http://thinktppip.jp/)等の非関税措置にも焦点があてられるべきである。なお、全国保険医団体連合会「TPP協定交渉と医療制度」(http://hodanren.doc-net.or.jp/tpp/130627TPP-iryo.pdf)p31では、「四病院団体協議会は、日本政府が米国に対応できる交渉能力があるかを疑問視しつつ、むしろ日本政府が米国の圧力をくみ取りながら、規制を緩和し混合診療を広め、医療法人制度(配当禁止)を突き崩すという点についても、注意を喚起している。」とあったが、9月11日に、大阪府・市が国際メディカル特区を申請(http://www.pref.osaka.jp/attach/20252/00133494/ganban.pdf)し、p7にあるように、①外国人医療スタッフによる特区内医療看護の規制緩和、②先進医療の推進・具体化のための混合診療の実施、③高度医療を提供するため内外から患者を受け入れる医療機関に対する病床規制の見直し、④株式会社による病院・診療所経営の参入が図られることはぜひ知っておきたい。果たして、『シッコ SiCKO』(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%83%E3%82%B3)の世界は、日本国民が望む医療の姿であろうか。OECD資料(http://www.oecd.org/els/health-systems/Briefing-Note-JAPAN-2013.pdf)p1をみれば、米国ではいかに私的医療支出が多いかがわかる。「MEDICINES SHOULDN’T BE A Luxury」(http://www.msf.ca/tpp/)は、悲痛な叫びのように感じるのである。先般、厚労省が「国民の健康寿命が延伸する社会」に向けた予防・健康管理に関する取組の推進」(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000019326.html)で5兆円規模の医療費・介護費の抑制目標を発表(http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-12401250-Hokenkyoku-Iryouhitekiseikataisakusuishinshitsu/0000019923.pdf)しているが、全力で取り組まなければ、将来、「シッコ SiCKO」(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%83%E3%82%B3)の世界が来ないとも限らない。
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

NDB、DPCデータベースの活用

2013年09月25日 | Weblog
平成26年度厚生労働省所管概算要求(http://www.mhlw.go.jp/wp/yosan/yosan/14syokan/)の新規事業(http://www.mhlw.go.jp/wp/yosan/yosan/14syokan/dl/02-11.pdf)p47に、「NDB データの活用の促進等【新規】(推進枠) 4.9億円;医療の質の向上や研究基盤の強化を進めるため、NDBデータ(国が保有するレセプト情報、特定健診情報及び特定保健指導情報のデータ)を活用した研究に対する費用の助成や、研究者向けにNDB データの分析施設の整備を行うことなどにより、NDBデータの活用を促進する。」がある。厚労省ガイドライン(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/reseputo/dl/guide02_02.pdf)p8~に記されているように、都道府県、大学、医療保険各法に定める医療保険者の中央団体は、健診・レセプトデータ(NDB)提供依頼申出が可能であるが、これまで非常に低調であったように感じる。そういえば、平成26年度予算概算要求で、「レセプト・健診情報等の分析に基づいた保健事業への支援94億円」があり、国保連合会や後期高齢者医療広域連合に保健師を配置し計画策定などを支援した場合の人件費を国庫補助する;10/10国庫補助(保健衛生ニュース9月9日号、9月23日号)という。厚労省によると広域連合で保健師を配置しているのは現在数箇所にとどまる(保健衛生ニュース9月23日号)といい、保健師の配置が期待される。しかし、保健師が配置されただけではデータヘルスは進まないであろう。この際、医療費適正化(http://www.mhlw.go.jp/bunya/shakaihosho/iryouseido01/info02c.html)に向けて、都道府県、国保連合会・後期高齢者医療広域連合、地元大学がタッグを組めないものであろうか。1月17日の「レセプト情報等の提供に関する事前説明会」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002rdkx.html)(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002rdkx-att/2r9852000002rdmc.pdf)では、地元大学と協働する自治体もみられたらしいが、普遍化したいものである。そして、NDBは医療費適正化だけではない。厚労省資料;「National Databaseを用いた医療計画策定のための基盤資料の作成に関する研究」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001g288-att/2r9852000001g2d4.pdf)、「NDBを活用した医療計画策定の考え方」(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/iryou_keikaku/dl/shiryou_b-4.pdf)、「NDB配布データの理解と可視化ツールの操作方法」(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/iryou_keikaku/dl/shiryou_b-3.pdf)に出ているように、NDBのレセプトデータを用いて、2次医療圏ごとの傷病構造及び医療提供体制を把握することは容易である。2月19日の全国厚生労働関係部局長会議(http://www.mhlw.go.jp/topics/2013/02/tp0215-1.html)の資料(http://www.mhlw.go.jp/topics/2013/02/dl/tp0215-01-02d.pdf)のp6「PDCA サイクルに活用できるNDB レセプトデータ等を集計・可視化したデータの作成を行い、都道府県に配付。統一した形で指標を容易に作成できる支援ソフトの開発を行い、都道府県に配付するとともに、都道府県の担当者に対する研修を実施。」とあったが、医療計画の策定・推進にあたって、都道府県は、いつまでも国から与えられた分析結果を利用する時代ではないであろう。同じく、新規事業(http://www.mhlw.go.jp/wp/yosan/yosan/14syokan/dl/02-11.pdf)p47に、「イ DPC データの活用の促進等【新規】(推進枠) 50百万円;第三者に対するDPCデータ(急性期入院医療を担う医療機関より提出され、診療報酬改定に活用される臨床情報と診療行為のデータ)の活用を促進するため、DPCデータの一元管理及びDPCデータの利活用(公開)に向けたデータベースを構築するための調査(データを移行するための移行データ調査等)を行う。」がある。DPCデータも医療計画(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/iryou_keikaku/)の指標分析(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/iryou_keikaku/dl/tsuuchi_iryou_taisei2.pdf)として活用できるであろう。
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

後発医薬品の使用促進で医療費1兆円抑制

2013年09月25日 | Weblog
先般、厚生労働省が「国民の健康寿命が延伸する社会」に向けた予防・健康管理に関する取組の推進」(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000019326.html)で5兆円規模の医療費・介護費の抑制目標を発表(http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-12401250-Hokenkyoku-Iryouhitekiseikataisakusuishinshitsu/0000019923.pdf)し、「後発医薬品の使用促進」で1兆円の抑制目標(http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-12401250-Hokenkyoku-Iryouhitekiseikataisakusuishinshitsu/0000019922.pdf)を掲げていることは認識したい。厚労省「薬剤の使用状況」(http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/sinryo/tyosa12/dl/yakuzai.pdf)p18の「薬剤料の比率の年次推移」をみれば、比率は増加傾向にあり、入院外では41%を占めている。p19では、後期高齢者医療での院外処方で、1か月2000点(2万円)以上は14.9%、p20では、10種類以上の処方は11.2%となっている。p23では、薬剤点数に占める後発医薬品の点数の割合は院外処方9.8%、薬剤種類数に占める後発医薬品の種類数の割合は院外処方26.3%であり、医療費適正化の観点からは、改善の余地が少なくないように感じる。例えば、「ケアネット、医師1,000人に一般名処方に対する意識を調査 “一般名処方加算”導入後1年超、半数以上の医師は現在も一般名処方を行っていない」(http://www.atpress.ne.jp/view/36514)が出ているではないか。以前の厚労省資料(http://www.mhlw.go.jp/bunya/shakaihosho/iryouseido01/pdf/h240806_4-2.pdf)p15で都道府県別後発医薬品割合等の推移が示されているが、3月の総務省「医薬品等の普及・安全に関する行政評価・監視 <調査結果に基づく勧告>」(http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/000071649.html)では、後発医薬品の普及の促進が勧告(http://www.soumu.go.jp/main_content/000213386.pdf)(http://www.soumu.go.jp/main_content/000213385.pdf)され、「市町村別の後発医薬品数量シェアを把握・公表し、都道府県に周知すること。」と厚労省に対して勧告されている。これは対応されないのであろうか。そして、厚労省26年度予算概算要求資料(http://www.mhlw.go.jp/wp/yosan/yosan/14syokan/dl/02-13.pdf)p64で示す、医療扶助の「後発医薬品の使用の原則化」を進めるのであれば、「医療扶助における自治体別の後発医薬品数量シェア把握・公表」もどうであろうか。
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

在宅ICT連携を推進するために

2013年09月24日 | Weblog
昨日、在宅ICT連携に関するシンポジウムに参加した。在宅医療介護の現場では、例えば、「サイボウズLive」(https://live.cybozu.co.jp/)によるシステムは、「無料のグループウェアで情報共有」(http://www.cabrain.net/management/article.do?newsId=39796)、また、SharePoint Workspace(http://office.microsoft.com/ja-jp/sharepoint-workspace/)の旧モデル 「Microsoft Office Groove」(http://www.sophia-it.com/content/Microsoft+Office+Groove)によるシステムは、平成23年版厚生労働白書(http://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/11/)で、「情報共有化で在宅医療従事者の負担軽減」(http://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/11/dl/02-04.pdf)と出ており、最近では、eヘルスコネクトコンソーシアム「メディカルケアステーションシステム」(http://www.ehcc.jp/mcs1.html)や富士通「「高齢者ケアクラウド」(http://pr.fujitsu.com/jp/news/2013/01/23.html?nw=pr)など、在宅ICT連携の商品化がなされている。昨年度までの在宅医療連携拠点事業は厚労省の専用ページ(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/zaitaku/)に出ており、医療介護のICT連携に取り組まれているところが少なくない。全国各地の現場では、FAX・電話・メール・連携ノート等を使って、多職種間の情報共有やコミュニケーションが図られているところが多いが、いずれ、在宅ICT連携に切り替わるのは間違いないであろう。どのシステムを、どうやって導入し、普及するかが問われているように感じる。この際、厚生労働省「在宅医療の推進について」(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/zaitaku/)に出ている「地域における在宅医療・介護連携を進めるために~市町村主体で、医師会と連携して在宅医療介護連携ICTシステムを整備するための考え方と進め方~」(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/zaitaku/dl/h25_0509-01.pdf)にも目を通しておきたい。通常、セキュリティ、コスト、扱いやすさ、機能などで導入システムが選択されるが、在宅ICT連携では、医療機関連携の電子カルテシステムのような莫大なコストをかける時代ではない。昨日聞いた、eヘルスコネクトコンソーシアム「メディカルケアステーションシステム」(http://www.ehcc.jp/mcs1.html)は標準版は無償利用で、セキュリティも申し分ない。モバイル対応で、患者が参加することもできる。全国各地でこのシステムが導入されているといい、昨日は、2つ地域の導入事例を聞いた。しかし、ベースは、多職種による「信頼関係に基づく顔の見えるヒューマンネットワーク」であることも改めて感じたところである。さて、今後は、在宅ICTによる多職種連携が政策的にも強力に打ち出される必要があると感じる。一つは、介護保険事業計画の中である。厚労省資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000018729.pdf)p22の「在宅医療・介護連携の推進について」では、「在宅医療・介護連携拠点の機能について、現在の地域包括支援センターによる包括的支援事業や地域ケア会議と役割分担や連携方法に留意しつつ、介護保険法の中で制度化してはどうか。」「在宅医療・介護連携拠点の機能については、医療計画との調和も図りながら、介護保険事業(支援)計画に記載することとしてはどうか。」、p24で「具体的には、医療に係る専門的な知識及び経験を活用した地域における医療と介護の連携の推進について介護保険法の地域支援事業の包括的支援事業に位置づけ、市町村が主体となり、取り組むこととしてはどうか。」「その際、現行制度では包括的支援事業を委託する場合、事業の全てにつき一括して行うことと規定されているが、医療に係る専門的な知識及び経験が必要である業務の趣旨に鑑み、在宅医療・介護の連携推進に係る事業については、これらを適切に実施できる事業体に、他の事業とは別に委託できる仕組みが必要ではないか。」とある。経営母体の異なるオープンな連携のためには、医師会と行政がタッグを組んで在宅ICT連携を推進するのがよいであろう。そして、もう一つは医療計画・地域医療ビジョンの中である。厚労省「病床機能報告制度及び地域医療ビジョン」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000023379.pdf)p13では、地域医療ビジョンの内容について、1.2025年の医療需要;入院・外来別・疾患別患者数等、2.2025年に目指すべき医療提供体制;二次医療圏等(在宅医療・地域包括ケアについては市町村)ごとの医療機能別の必要量、3.目指すべき医療提供体制を実現するための施策;医療機能の分化・連携を進めるための施設設備、医療従事者の確保・養成等、が示されている。この施策の中で在宅ICTによる多職種連携が打ち出されてもよいのではないか。平成27年度からの第6期介護保険事業計画は来年度策定(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/osirase/hokenjigyou/06/index.html)であり、この際、地域医療ビジョンと介護保険事業計画の密接な連携が図れるような対応が必要と感じる。二次医療圏ごとの地域医療ビジョンのためには、その推進事務局が必要であるが、やはり、それは保健所であろう。厚労省医政局通知(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/iryou_keikaku/dl/tsuuchi_iryou_keikaku.pdf)p36では「圏域連携会議は、各医療機能を担う関係者が、相互の信頼を醸成し、円滑な連携が推進されるよう実施するものである。その際保健所は、地域医師会等と連携して当会議を主催し、医療機関相互または医療機関と介護サービス事業所との調整を行うなど、積極的な役割を果たすものとする。」とされている。また、地域保健法(http://www.ron.gr.jp/law/law/hokenjo.htm)第4条に基づく「地域保健対策の推進に関する基本的な指針」(http://www.pref.akita.lg.jp/www/contents/1344472453581/files/zenbun.pdf)では、p2、p5、p12で医療連携、医療介護連携に関する保健所の役割が示されているからである。そういえば、政府「健康・医療戦略厚生労働省推進本部」(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000002vr1p.html)の資料(http://nk.jiho.jp/servlet/nk/release/pdf/1226616107488)p37では「情報連携による適切な在宅医療を含めた医療・介護サービス等の一体的な提供による地域包括ケアシステムを構築するため、異なる情報共有システム間で医療・介護の情報共有を可能とするためのデータの標準化等を推進するとともに、システムに関して、その国際標準化等を通じた海外展開を行い、国際競争力の強化を図る。(平成25年度から検討を開始する。:内閣官房、総務省、厚生労働省)」とあった。在宅ICTによる多職種連携は国家戦略であることを認識したい。
コメント
この記事をはてなブックマークに追加