医療・介護を支える継続企業の知恵袋

毎日ブログを書き続け10年が過ぎました。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

巻かれて動けない

2023-07-05 03:28:21 | 薬局
こんな面倒な仕組みをあえて外部に頼む必要があるのだろうか。

調剤業務の一部外部委託に関するガイドラインが6月30日に公表された。
タイトルは「「調剤業務における調製業務の一部外部委託における医療安全確保と適正実施のためのガイドライン(暫定版)」と長い。
2022年度厚生労働科学研究の一環として「地域共生社会における薬剤師の対物・対人業務の充実に関する調査研究」となっている。
(暫定版)なので随時更新されていくと思われる。
とりあえず興味がある人は閲覧して欲しい。

先ず押さえておく必要がある用語がある。
調剤業務における調製業務の一部を委託する薬局を「委託薬局」、委託を受ける薬局を「受託薬局」と表記されている。
さらに外部委託の対象は直ちに必要とするものを除く一包化で、監査が困難な散剤の一包化は対象外となっている。
きわめて限定されている。
患者の薬がすべて一包化とは限らない。
散付一包化や錠剤別の一包化などは委託しづらい。
委託先は三次医療圏内の薬局とされ診療所や病院は除かれている。
三次医療圏とは正確ではないが県単位と認識しておきたい。
北海道や都府は別に細分化される。

実際に「委託薬局」が処方箋を応需して、その一部を外部委託するとなると、それなりの手順が必要になる。
詳しくは一部外部委託したいと考えている薬局が自らガイドラインを精読し対応してもらいたい。
あまり必要性を感じないのであえて説明は省く。

魅力を感じないと考えるのは中小の薬局ことで、実際には外部委託と言うより内部委託になると、同じ社内なのでかなり事情が変わってくる。
仕組みも作りやすくなる。
明らかに使い勝手から言って外部に向けた調剤業務の一部外部委託とは言いづらいと思う。
当初は中小薬局の業務軽減からスタートしたように思うが、その点の配慮はない。

さらに、「受託薬局」には「調剤業務の一部受託における品質マネジメントシステムに関する国際規格ISO9001等の第3者認証取得がなされていること」とある。
このISO9001に聞き覚えがある人は勘が鋭い!
私がかつてブログに、こうなるのではないかと予想していた。
あの会社は先見があると同時に私にも素質があると言える。
それが2022年11月15日の「母ごころ」と23年6月4日の「あれから15年」である。
見直していただいた方がいいかもしれない。

まだ正式に調剤業務の一部外部委託が認められたわけではないが、早くもガイドラインが出来上がった。
長いものに巻かれてしまうのか。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする