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行く前に、同僚たちに
「中古タイヤって、買ったことある?」
と質問したら、誰一人いなかった。購入を検討した人すらいない。なんか、ちょっと不安にもなる。わたしは非道な行いに及ぼうとしているのだろうか。
その会社は前任校の学区にある。あれま、よく通ったラーメン屋の近くにあったのか。“タイヤカフェ”なるものも併設されている。なんか、もうけてそうだなあ。
受付のお姉さんにインチや偏平率を伝えると、いきなり店長が出てきてパソコンのキーをたたき出す。
「在庫ありますよ。三種類。」
ほぉ。
「ただ、ひとつだけ、ちょっとお高いですが。レグノです。」
「おいくらですか」
「〇万〇千円です」
予想よりもはるかに安い。さすが中古。
「ちゃんと溝は85%あります。どれになさいますか」
「レグノにしますっ!」
わたしの世代にとってレグノREGNOといえば、ショーン・コネリーをCMに起用したブリヂストンのフラッグシップブランドだ。いいのか。いいよな。
装着を終えて、おそるおそるクルマを転がすと、おお異音は消えている!それどころかめちゃめちゃ静かになっている!静粛性が売りのタイヤだけのことはある。まあ、それまで履いていたのが堅いので有名なミシュランだったりもしたので、乗り心地はだいぶ変わった。好みは分かれるでしょうが、まあ満足です。
中古タイヤを買う方の理屈はある程度理解できたが、誰が流すのだろう。店主が言うには、新車を買ってすぐに好みのタイヤに履き替える人は多く、だから純正タイヤもけっこう流れてくるのだそうだ。新車のタイヤはメーカーが千円もしない値段で購入している例も多いので、気持ちはわからないではない。
ということで、いい経験をさせていただきました。それにしたってずぼらな性格は早く矯正しないとなあ(無理)。