事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

軍師官兵衛 第五十話 「乱世ここに終わる」

2014-12-21 | テレビ番組

第四十九話「如水最後の勝負」はこちら

前回の視聴率は、意外なことに下落して15.8%。ドラマ的に盛り上がりに欠けた(それはこの一年をとおしてもそうだったけれど)回だったとはいえ、ちょっと不満かな。

序盤に伏線をはり、後半に対応しながら感動を呼ぶ、という大河の法則(勝手に断定)からいえば、確かに周到さは足りないドラマだったかもしれない。でも出演者たちの本気モードが途中から感じられて、おかげでこの最終回はとても味わい深かった。

なにしろ臨終の床で、死に顔にうっすら涙が伝わる岡田准一や、涙どころか鼻水まで果てしなく流れる高橋一生など、これマジでしょ。にしても、まわりの人間にきちんと感謝して死にゆくあたり(現実は伏見で亡くなっていたと番組の最後にいきなりばらすのが笑える)、うらやましい人生。

如水の計算違いは、日本を二分した関ヶ原の激突が、わずか半日で決着したこと。策を弄する時間が足りなかったのだ。確かにわたしたちは、関ヶ原の帰趨を知っているので「あ、そうですか」と思うけれども、考えてみれば敗勢を感じれば西軍は近江、京都、大坂と落ちていく方が自然ですもんね。

官兵衛の予想をはるかにこえて、三成は原理主義者だったのかもしれない。安国寺恵瓊、小西行長とともに斬首される彼は、しかし天下を争う経験に微塵も後悔していない。その部分で、如水は感じることもあっただろう。

一年間見通して、わたしも後悔はないです。五十週を消費してしか描けないものは確かにあると思いました。それでは次回は「真田丸」でお会いしましょう。え、来年は違う?そんな現政権にヨイショするような大河を誰が見るもんですか。

「軍師官兵衛アカデミー賞」を勝手に選定すると、主演男優賞は岡田准一で動かないとしても、助演男優賞は柴田恭兵、田中哲司、濱田岳、高橋一生、竹中直人、そして寺尾聰が俳優としての格をひとつ上げたでしょうか。

女優賞は二階堂ふみ、阿知波悟美、福島リラが印象深く、なにより高岡早紀の色香にクラクラきたというところかな(笑)。

ということで本日の視聴率は……19%弱と読みました。長い間おつきあいいただいてありがとうございました。山形はいま、雪が静かに降り続いています。

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