「菅木志雄」展 かねこ・あーとギャラリー 7/15

かねこ・あーとギャラリー中央区京橋3-1-2 片倉ビル1階)
「菅木志雄展 - 平面と立体 2006 - 」(京橋界隈2006
7/3-22

これまでにも何度か個展を拝見したことがある「もの派」アーティスト、菅木志雄の個展です。それほど大きくないオブジェ作品が何点も並んでいます。今まで見てきた氏の個展とは、やや趣きの異なる展覧会でした。



素材は殆ど木です。50センチ四方の木製パネルに突起を示し、それを線でなぞっていく。パネルの上に鉄を組み合わせたものや、またホッチキス針を帯状にして並べた作品なども展示されていました。木、鉄、そしてその幾何学的造形。これまでにも貫かれた菅の創作のスタイルが見て取れる内容です。

ただ今回の作品は、どれも形、特に色のバリエーションに富んでいます。今までに私が見てきた菅の作品は、どれも木材やビニールなどの素材感を最大限に追求したものばかりだったので、これらの鮮やかな彩色には目を奪われました。思わず手元に置いて飾りたくなるようなオブジェばかり。東京国立近代美術館の常設展示にある、仰々しい、いかにも作品内部の力学を表面に出したような作品とは異なります。この素朴な味わいは新鮮です。



白い木柱にカラフルなガラス何枚も重ねた作品が魅力的でした。(「来見不見在中」)緑や茶色の透き通ったガラスの質感と、軽い感触の真っ白な木柱。まるでコーンにのった色とりどりのアイスクリームのようです。ミントやチョコのアイスをコーンへのせると、それぞれに異なった味わいがあるように、この様々なガラスの色の組み合わせが、白い木柱に差し込む光の輝きを変化させていく。難解なイメージもある菅の作品としては異質とも言えるなど、感覚的に美しい作品でした。

今月22日までの開催です。

*関連エントリ
 「菅木志雄個展 『空気の流路』」 東京画廊 3/9
 「菅木志雄展」 小山登美夫ギャラリー 3/4
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