極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

バイオフィルムのその場解析

2017年02月26日 | 環境工学システム論

    

       35  旭日昇天 / 火地晋(かちしん) 

 

                                

 

    ※ 晋とは、進むこと。「大壮」のように盲進するのではない。時を得て
      全能力を発揮してゆく
のだ。上卦の離は火、すなわち太陽、下卦の坤
      大地、地上に太陽が輝き始めたのである。
希望の朝である。いまは、
      背伸びするくらいに仕事を引受けけても順調にこなせるときにある。
      働け
ぱ働くほど周囲に認められ、大いに報われるにちがいない。苦し
      かった人もこれからは上昇にむかう
であろう。したがって、あわてて
      進ひ必要はまったくない。ゆったりと、自信に満らてマイペースで

      けばよいのだ。

   

● 今宵もほっとウイスキーとひとり鍋: 玉葱とにらの餃子鍋

 

材 料:玉葱 1個 200g、冷凍餃子 5個、にら 50g、水 2カップ
作り方:①玉葱は1センチに櫛形に、ニラを5センチに切る、②鍋に水
    を入れ、沸騰させ、玉葱を加え煮る。餃子、ニラを加え加熱す
    する。酢醤油大さじ1に、ごま油大さじ1/2、砂糖小さじ1/2、
    ネギと生姜ののみじん切り、白ごまこさじ1/2を加えつけだれ
    をつくる。

 

 
【活性汚泥水処理膜の閉塞を新たな手法で解析】

23日、産業総合技術研究所の研究グループは、①共焦点反射顕微鏡法により、水処理膜
が閉塞する過程を非破壊で観測、②次世代シークエンサー解析により、バイオフィルム中
の微生物を大規模に同定、③バイオフィルム中の脂質が、水処理膜閉塞の原因となる現象
を発見したことを公表。今回の手法を、有機物濃度や廃水種が異なる個別のMBR(Membr-
ane bioreactor)
運転に適用して、膜閉塞を引き起こす成分や微生物に関する情報を蓄積して
いく。これらの知見を用いて、適切なMBRの運転管理手法や、水処理膜の維持管理手法の
提示を目指す。

近年、世界的な水不足の深刻化に伴い再生水に対する社会ニーズが急速に高まっている。
膜分離活性汚泥法(MBR)(上図1
)は、微生物の集合体である活性汚泥と処理水との分
離を膜により行う水処理再生の中核技術であり、標準活性汚泥法よりも狭いスペースで良
好な水質が得られるという利点がある。

一方で、水処理膜閉塞の検知や制御が最大の課題であるが、その原因や機構の詳細は分か
っていないため、膜を透過する水量や廃水側と処理水側との圧力の差である膜間差圧を指
標として水処理膜の交換時期を予測し、膜の洗浄方法も次亜塩素酸を用いるといった画一
的な対処がされている。

バイオフィルムにより水処理膜が閉塞する原因や発生機構については、モデルは提唱され
ているものの、実環境での水処理膜の状態の解析は技術的に困難であるため、不明な点が
多かった。今回、蛍光プローブを併用した共焦点反射顕微鏡法により、水処理膜上のバイ
オフィルムを構成する細胞由来高分子を可視化した。また、次世代シークエンサーを用い
て、バイオフィルム中の微生物を一度に数十万種レベルで同定した。これらから、膜閉塞
の原因物質と原因微生物を解析。
 

これらの手法を用いて、水処理システムへ流入する廃水の有機物濃度が膜閉塞に与える影
響を調べた。その結果、廃水中の有機物が多い場合は、バイオフィルム中での異種細菌の
捕食被食関係が原因となって生じる死細胞膜脂質が水処理膜上に蓄積するという、従来の
モデルとは異なる膜閉塞発生機構の可能性を見出しす。

 doi:10.1038

有機物濃度の異なる2種類の人工的に廃水を模擬したモデル廃水を用いてMBRシステムを
連続運転した(モデル廃水中の有機物濃度450 mg-CODCr/Lを低負荷、900 mg-CODCr/L
高負荷と呼ぶ)。これらのモデル廃水による膜閉塞の過程を調べるため、共焦点反射顕微
鏡法によって水処理膜上のバイオフィルムを非破壊で可視化した。膜間差圧は膜閉塞の指
標であるが、膜間差圧の異なるいくつかの時点でバイオフィルムを観察したところ、高負
荷時には膜間差圧とバイオフィルムの厚みに正の相関が観察された(最上部の概要図)。

一方、低負荷時には明らかな相関が見られず、有機物濃度が異なると、違った機構で膜が
閉塞すると考えられた。さらに、膜閉塞の原因物質を特定するため、蛍光プローブを使用
して細胞由来高分子ごとに可視化したところ、低負荷時には多糖が、高負荷時には脂質が
主要な構成成分として検出された(上図2
)。

こうしたバイオフィルムの厚みや構成成分の違いは、バイオフィルムを形成する微生物の
種類が異なると考え、次世代シークエンサーによりバイオフィルム中の微生物を大規模に
同定した。その結果、有機物濃度が違うと、バイオフィルムを構成する主要な微生物種が
異なることが分かった(下図3)。低負荷時、高負荷時ともに、主にγ-プロテオバクテ
リア綱の微生物がバイオフィルムを形成していた(図3、青色)。しかし、γ-プロテオ
バクテリア綱の微生物種を詳細に調べると、低負荷時には、細胞外に多糖を分泌してバイ
オフィルムを形成するAlishewanella属細菌が主要な微生物種であることがわかった。この
結果は、低負荷時のバイオフィルムでは多糖が主な構成成分であるという共焦点顕微鏡に
よる観察結果とよく一致していた(上図2)。



複雑系を非破壊(共焦点反射顕微鏡)技術で大量の情報を短時間で解析(次世代シークエ
ンサー)する1つの新星がまたこの日本で誕生した。これは愉快なことで、医療・生活イ
ンフラなどの事業分野を大きく変えていくのだからワクワクする。

※ 関係特許:特開2017-029925  汚泥減容方法およびそれを用いた膜分離型活性汚泥処
       理装置

   2017.2.9
【要約】

有機性排水を生物処理する生物反応槽と、生物反応槽において浄化した有機性排水を浄化
水と
活性汚泥とに分離するための膜分離ユニットと、生物反応槽において生じた余剰汚泥
を活性汚泥
へと再生する菌食性細菌培養槽であって、好気条件下で菌食性細菌を培養する
ための曝気手段を備えている菌食性細菌培養槽と、菌食性細菌培養槽において再生した活
性汚泥をこの生物反応槽へと送る汚泥返送手段とを含む膜分離型活性汚泥処理装置であっ
て、菌食性細菌培養槽において余剰汚泥中の菌食性細菌を培養することにより、余剰汚泥
が活性汚泥へと再生し、さらに再生した活性汚泥が生物反応槽において繰り返し使用され
ることを特徴とする装置で、膜分離型活性汚泥処理装置において、大掛かりな改修工事な
どのコストを必要とせず、簡便な方法により余剰汚泥量をコントロール・減容することの
できる装置及び方法の提供を課題とする。、

※ 関連特許:特開2015-155534  バイオフィルム分解剤及びバイオフィルムの分解方法

2015.8.27

【要約】 

D-アミノ酸及びその塩、下記一般式(1)で表されるポリアミン及びその塩、ニトロプルシドナトリ
ウム、下記一般式(2)で表されるカルボン酸及びその塩、並びに2-ヘプチル-3-ヒドロキシ-
4-キノロン及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種の化合物を有効成分として含む
バイオフィルム分解剤を提供。

 ● 今夜の一曲

 ベートーベン: 弦楽四重奏曲 String Quartet No.11「セリオーソ」, in f, Op.95  

弦楽四重奏曲第11番ヘ短調「セリオーソ」Op.95はルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
が1810年に作曲した弦楽四重奏曲である。原題は"Quartetto serioso"であり、セリオーソの
名は作曲者自身によって付けられたものである。なお、この曲のあとに14年間、弦楽四重
奏曲は作られていない。名前の通り「真剣」な曲であり、作曲者のカンタービレ期特有の
短く、集約された形式を持つ。しかし、歌謡的な要素は少なく、あくまでも純器楽的に音
楽は進行する。音楽は短く、きわめて有機的に無駄を省いた構成をとるが、時に無意味と
もいえる断片が挿入されたりして、それがかえって曲の真剣さを高めており、そこに他の
要素を挿入したり、緊張感の弛緩する余地を与えない。

【楽曲構成】

  • 第1楽章:Allegro con brio
  • 第2楽章:Allegretto ma non troppo
  • 第3楽章:Allegro assai vivace ma serioso
  • 第4楽章:Larghetto espressivo-Allegro agitato
     

 

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