函館市とどほっけ村

法華宗の日持上人にまつわる伝説のムラ・椴法華。
目の前の太平洋からのメッセージです。

自民党改憲草案での「緊急事態」とは

2020年05月14日 10時55分30秒 | えいこう語る

▼自民改憲草案【第99条】は「緊急事態宣言の効果」だ。「99条第3項」=緊急事態の宣言が発せられた場合には、何人も、法律の定めるところにより、当該宣言に係る事態において国民の生命、身体及び財産を守るために行われる措置に関して発せられる国その他の機関の指示に従わなければならない。

▼一見なんでもないような文言だが、憲法に規定されると俄然強制力を増すに違いない。まず私たちが心配するのは「戒厳令」だ。一般的に緊急事態が宣言されるのは、大災害などによるものだが、強力な伝染病もその中に入ることが分かった。

▼だが、日本と仲が悪い中国や北朝鮮からミサイルが飛んできた場合「緊急事態宣言」が発せられると、それは相当強制力を増すに違いない。最悪は「戦争勃発」となる可能性があるからだ。

▼そうなれば「緊急事態」を憲法に明記すると同時に、自衛隊の存在を「軍隊」に変更しなければ、国民の生命及び財産の保全は、現在の自衛隊の存在では、十分な効力を発揮できないからだ。

▼軍隊を持つ国では「緊急事態」がセットで憲法に明記されているというのは、そんな解釈だからだ。だから自民党改憲草案では、自衛隊が軍隊でないので、そんな心配がないと主張する。

▼だがアベ総理は、自衛隊をこのままにしておけば、一朝有事に本来の使命を果たせないので、9条を改正し、自衛隊を軍隊に昇格しようとしている。

▼だから「緊急事態」を憲法に明記すると「9条」を改正せざるをえなくなるというのが、自民党の戦略だ。さらにアベ政権が主張する「緊急事態」は、国民への「遵守義務」を定めたもので「国民主権」である「立憲主義」に反する行為なのだ。当然、国民の「基本的人権」も制限されることになるからだ。

▼今、コロナという伝染病の蔓延で「緊急事態宣言」が行われたが、それに乗じて「憲法改正」を断行する、策略を練っているのだ。

▼災害対策は現行法の運用によって十分対処ができるので、憲法条項を持つ必要性はないというのが、法律家の解釈のようだ。

▼アベ政権の「間違った法解釈」を、すべて可能にさせようとするのが、今回の黒川弘務東京高検検事長を検事総長にする人事だろう。

▼最高検察庁の下に8カ所の高等検察庁がある。検事総長や次長検事と同様、高等検察庁の検事長は、内閣が指名し、天皇が承認する。

▼黒川の定年延長による検事総長への昇格は、国民の反対も多い。さらに元検事総長らも反対を証明している。ここは、国民が署名を行い【天皇陛下に直訴】してはいかがだろうか。

▼そうなれば天皇も悩むとなれば、アベ総理は退陣せざるをえなくなるだろう。天皇が黒川を承認すれば、天皇も国民の象徴足り得ないのではないかと考えるからだ。

▼アベ総理一人に、日本の運命を託させてはならない。それを阻止できるのは【天皇と国民】が、タッグマッチを組むべきなのだ。国民統合の象徴とはそういうことなのだ。

▼掟やぶりのアベ総理には、こんな手法しか対抗する術はないのではないか。野党もこの位の抵抗を試みなければ、政治の世界から野党という言葉は消滅するだろう。

▼アベ総理は、そんな常識的でないことまで国民に考えさせる、とんでもない発想の総理だ。

アビガン731

2020年05月14日 10時55分30秒 | えいこう語る

▼人間は時代の変遷の中で、似た様な過ちを繰り返す動物らしい。今日(15日)の北海道新聞の見出しだ。【日本アビガン外交に力】「マスク支援中国対抗」だ。

▼日本政府は新型インフルエンザ薬「アビガン」が、新型コロナに効果があるとし、世界各国に無償提供する意向だ。すでに中国は、収束支援に向けたけた国際貢献として「マスク外交」を行っている。

▼日本は「アビガン外交」で、中国に対抗しようという魂胆らしい。すでに80ヶ国から依頼を受けているという盛況ぶりだ。

▼しかし、アビガンは副作用の恐れがあるため、日本側は免責を文書で取り決め、臨床データーの提供を求めているという。何か喉に引っかかるものがある。

▼常石敬一著、1995年発行の「731部隊・生物兵器犯罪の真実」という本の、ある文章を思い出した。「731部隊」とは、我が帝国日本陸軍が中国で行った「生物兵器」製造のために、人体実験を行なった部隊のことだ。

▼【現在、生活のいろいろな面で先進諸国と比べてハンディを負っている発展途上国では、結核も赤痢も、あるいはコレラも、よく流行している病気に数えられる。そして、生活環境というインフラの改善には莫大なお金がかかるので、先進諸国は最も安上がりなワクチンの援助を続けている。もちろんワクチンで多くの生命が救われていることは間違いないが、救われた生命が相変わらず劣悪な生活を強いられることは変わらない】。

▼ワクチンは液状で、アビガンは錠剤だが、35年前の本に書かれていることと、内容は同じでないだろうか。「アビガン外交」などというのは「人道支援」という名の「人体実験」と何ら変わらないのではないか。

▼さらにこの本にはこのような記述もある。【結核のワクチンであるBCGや抗生物質のペニシリンなどでも繰り返された。BCGの場合は、中国の子供たちを使って人体実験を行った。子供たちはBCGを受けた数か月後に、結核菌を接種され、ワクチンの効き目を確かめる実験台となった】とある。

▼中国は日中戦争時の歴史的経緯から、日本の「アビガン外交」を批判するに違いない。さらに、アビガンの副作用を世界各国で調べさせ、副作用が少ないことは確認されたうえで、初めて日本で使用するということも、批判するだろう。

▼富士フイルムの新たな「アビガン」への挑戦には、敬意を称する。だが世界的な「人体実験」ではないかと思わせる日本政府の行動には、人類の「生存と進歩」という名の下に「道徳や倫理」というものが欠けていやしないかと、一国民として手放しには喜べないものがある。

▼「731部隊」が敗戦後、研究資料を米国に提供することにより「戦犯免責」となり、その後多くは、日本医学会への復帰を果たしている。

▼東京裁判でのA級戦犯の処刑により「戦争責任」は終了した、という考えが日本人には多い。「戦犯免責」は、昭和天皇もその一人だ。昭和天皇も自らその責任について、国民に語りかけることなく、世を去った。

▼ノーベル賞作家の大江健三郎の言う「曖昧な日本」とは、2020年の「コロナ問題」で、また日本国民へ「歴史を正確に学ぶ」ことの大切さを、訴えているような気がする。

▼「災害は忘れた頃にやって来る」という教訓がある。災害は自然災害とは限らない。我が国の基本秩序を根底から覆す、アベ政権下での【憲法改正】も、大災害の一つではないだろうか。

▼コロナが蔓延する我が国で、忘れてはならない「731部隊」の、業績!?だ。

拝啓 吉田拓郎様

2020年05月14日 10時55分30秒 | えいこう語る
▼1946年生まれのあなたと同じ年齢で、生涯あなたのフアンだった、函館市(旧椴法華村)ので大津廣さんが、5月10日74歳で亡くなりました。ここに謹んでお知らせいたします。

▼私は廣さんの友人です。昨年の今頃、廣さんと満開の桜の下で花見をしたのですが、その後体調を崩し自宅で療養中でした。今年も桜が昨年以上に満開に咲いたので、桜の枝を家に届け病気の回復を願ったばかりでした。しかし、その3日後救急車で運ばれ、翌日帰らぬ人となりました。

▼廣さんが10数年前に家を新築された時、居間に太平洋が一望できる、大きな出窓を作りました。その海をフェリーが往来します。亡くなってからお嬢さんに、お父さんは拓郎さんの曲で一番好きだったのはと尋ねたら『落陽』だと言いました。

▼この曲の中に「苫小牧発仙台行きのフェリー」という、フレーズがありますね。まさしくそのフェリーの往来がよく見える窓辺だったのを、今になって私は気付きました。

▼廣さんは、地元の役場で公務員としてその人生を全うしました。地域住民には分け隔てなく接し「助役さん」と親しまれました。拓郎さん「助役さん」というのを作詞・作曲して、レパートリーに入れてくださいませんか。

▼拓郎さんの曲に「今日までそして明日から」という詞を、廣さんの死後あらためてじっくり読んでみました。長い事の役所生活、本来ならば自由な発想の廣さんは、息苦しい時も多くあったと思います。そんな廣さんの人生そのままの詞の内容に心を打たれています。

▼コロナ騒動の最中、簡素な葬儀となりました。後日、拓郎さの曲でOさんを偲ぶ会を設けることにいたします。夕暮れ時、水平線に「苫小牧発仙台行き」のフェリーが現れる時に「落陽」の曲が流れての、廣さんが喜んでくれる演出です。

▼廣さんも拓郎さんと同じ病魔でした。拓郎さんが回復された時も喜んでいたのを思い出します。たのを思い出します。拓郎さんどうかご自愛され、全国のフアンのために、人生の応援歌を歌っていただくよう。廣さんに代りお願いを申し上げます。以上ご報告とさせていただきます。

▼廣さんの仏前に、私の拙い句を供えさせていただきました。
 
【故郷の桜と共に去りし君 浄土の道に拓郎流れて】
2020年5月14日     川口 英孝