函館市とどほっけ村

法華宗の日持上人にまつわる伝説のムラ・椴法華。
目の前の太平洋からのメッセージです。

縄文土器とイマジン

2021年03月28日 11時35分48秒 | えいこう語る
▼ジョン・レノンと妻のオノ・ヨーコが、大きな壺を壊し、破片から組み立てるイベントを開催した。皆が協力することで、徐々にその本体が完成されていくというものだ。

▼そこには、文明の急速な進化の過程で、真実が壊され喪失していく世界を、皆が協力していけば、防ぐことができるという、世界平和の精神を目指したものだという。

▼このイベントをテレビ観ていた離婚寸前の両親が,離婚を思いとどまったと、子供がヨーコさんに出会った時「ありがとう」と伝えたという。

▼私の隣町で出土した、縄文後期の「中空土偶」が近年北海道初の国宝になった。そこで【北海道北東北縄文遺産群】として、ユネスコ世界遺産登録を目指している。

▼今年の6月頃には登録が実現する見込みだそうだ。だが周辺住民の、縄文文化への関心は少ない。さらに関心が薄れてきたのは、7月にも開催される東京五輪・パラだ。国民は中止という意見が多いようだ。

▼五輪にまつわる不祥事と、コロナの感染拡大で、開催の意義が薄れているというのが、今の日本を覆っている雰囲気ではないだろうか。

▼国民のコンセンサスを得ない、国家あげての五輪には、何か政府の「陰謀」めいたものが、蠢いているような気がしてならない。

▼縄文土器だが、完全の出土するものはほとんどなく、普通は壊れている。破片をつなぎ合わせ、失っている部分はつぎたすというものが多い。

▼土器本体は茶色のものが多いが、つぎたした部分は白く塗られている。白いのが多い土器には心をひかれない。縄文人のエネルギーやメッセージが直接的伝わってこないからだ。

▼それがヨーコさんのイベントで、ふと思いついたのだ。つぎたしの部分は、細い白枠にし、たしたのが解るようでいい。

▼失なわれた部分は全体にの文様を模し、修復したものを張り付ければ、より縄文の芸術性や精神性が増して、観る者に強く訴えかえるのではないかと思う。知り合いの考古学芸員に、そのことを伝えてみようと思う。

▼ヨーコさんはその欠片をつなぎ合わせることが、どんなものであるか、詩を書いたという。それがジョン・レノンが作曲した♪「イマジン」だという。早速、その本を読見返してみた。

  イマジン イメージすること 
  心の中で想いを描いてみること
  そして 現実の向こう側に隠れている
  真実の姿を見きわめること
  
  さて どこかの誰かが
  戦争を始めようとして
  演説するかもしれない
  立ち上がろう 
  すばらしい天国が待っている
  それを信じて 
  この苦しみを耐え忍ぼう
  とかなんとか

  でも どうだろう
  そんな天国が
  本当に待っているのだろうか
 
「イマジン」出版・朝日新聞社 訳・新井 満

▼新井満の詩はさらに続く。その後段は皆さんが想像してほしい。

▼縄文時代は1万年以上も続いた。大きな争いがなかったことと「自然との共生」が「持続可能な地球」というテーマに、様々な示唆を与えてくれる。

▼「函館市南茅部縄文文化センター」内には、夥しい縄文の復元された土器がある。照明を絞ったその静謐な空間の中で【イマジン】を聴いてみたいものだ。

▼「憲法改正」と「ミャンマー」。両国のつながりから、平和であることの意義を、国宝「中空土偶」との会話の中から、学びたいものだ。

▼五輪開催と縄文ユネスコ遺産登録。何か足りないものが共通してあるように思う。それは一言で言い表すと【本末転倒】ということなのではないか。

    山道をつきぬけるとひかりが
              三等