『赤毛のアン』というと、女性読者に愛されているというイメージがある。しかし、意外なことかもしれないが、男性の間にもシリーズの読者は多い。私自身もその一人である。
と、茂木健一郎氏が冒頭のページに書いてあるとおり、わたしも、ぜひ男性諸君に読んでもらいたいと思う。
本著は、私がアンのファンだと知った親切な友人が貸してくれた本である。
「赤毛のアン」の翻訳者であり研究者でもある松本侑子氏は、モンゴメリがシェイクスピアやブラウニングなどの英文学を背景にして作品を書いていることや、聖書との関連、または物語に秘められた伏線や謎やしかけを解き明かしている。
背景を知らなくても十分に楽しめるけど、知っていればまたそれなりにおもしろく読めるのかもしれない。
全巻を読破したら、もう一度読み直してみようと思う。