湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

炎の詩パート3

2017-08-21 00:45:42 | オリジナル
共通テーマ「炎」でTが書いた詩を投稿します。

少女の時間

しゃがみ込んで
何を見ているの
陽炎は少女からたちのぼっている

街路樹の下
シジミ蝶の死体があり
羽を一枚 七匹のアリが運んでいる
残りのアリは群がって
蝶を少しづつむしり取っている
巣がどこにあるのか
アリの行列ができている
その作業をじっと見ている少女

「暑いからお家に帰った方がいいわ」
通りすがりに声をかけても
少女は私の方を見向きもしない

他に通る人のいない昼下がりの道
少女の時間には
誰も入ることができない

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