湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

場所の詩パート13

2017-01-02 14:47:28 | オリジナル
今日は八大龍王社の祭事、小坪みかん投げの日。八大龍王は小坪の漁師の守護神です。
昭和42年に小坪漁協隣に移される前の70年間は、海上から拝めるように大崎の先端にありました。
 旧八大龍王社
では、共通テーマ「場所」でAが書いた詩を投稿します。

見離された場所

曲がりくねった地下道で
命を握っていた彼女からはぐれ
ぶかぶかのサンダルを履いて
泣きながら行進について歩いた
だれかについて行っては
何度もはぐれた

やがてサンダルは小さくなった
永い彷徨だった
どうやってたどり着いたのか
訝りながら
彼女を呼んだ
頑なに来なかった
地場の魚
食べなかった

彼女が来たとしても
私は疲れてしまい
顔を失くして
もういらないと
言われるのを待っただろう
この場所からの景色は
色褪せただろう


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