昨日の続きです(笑)。
ブラジル音楽業界に身を置いている人、または月に5枚も10枚も大人買いしちゃうブラジル音楽狂の方ならご存知のことと思いますが、毎年ブラジルではカーニバルの前後になるとCD・DVD等の音楽ソフトの流通がピタリと止まってしまいます。サンバ楽器など問題外の外です。そのためこの時期は売り物のネタが少なくてどうにも寂しいのであります。それに輪をかけて物販業では2月・8月は「ニハチ」という言葉も存在するくらいで、特に売り上げが伸び悩むという一般傾向も手伝い、サンバタウンにとって2月は鬼門のごとき月といえるでしょう。
さて本題。そんな厳しい時期にありながらも頑張って良質な新譜を調達して下さった問屋さんのおかげもあり、少数ながらも精鋭のCDが入りましたの簡単にご紹介します。
・Eduardo Neves/ Gafieira de bolso
リオのショーロ/サンバ畑で大活躍を続けるフルート&サックス奏者、エドゥアルド・ネヴィスのソロ。Pagode Jazz Sardinha's Clubのメンバーでもある彼ですが、最近では「Cidade do samba」のバックバンド(右端に注目!)で鬼フルートを聴かせてくれています。本作はタイトル通りガフィエイラジャズとも言うべき洒脱な1枚。どちらかというと「ショーロいいねえ。でもおれ軸足としてはジャズの方に重心がかかってんだよね」といった方に最適です。
・Grupo Cochichando/ Grupo Cochichando
サンパウロのショーロ集団、グルーポ・コシシャンド。バンド名の通り、アルバム最後にピシンギーニャの名曲カヴァーを入れてますが、それよりもアンドレ・ホソイ(バンドリン)を始めとしたメンバーのオリジナル曲が素晴らしい。演奏や録音にサンパウロらしいクセを感じますが、カリオカっぽい雰囲気にこだわるよりも楽曲重視のショーロファンに是非。しかしサンパウロのショーロ/アコースティックサンバシーンって、今もなおルイジーニョ(7弦ギター)の名前が必ず出てきますよね。
・Péri/ Segundo tempo
これは今回の目玉といえますね。前回の入荷では問屋さんの方でほぼ即日完売したといういわくつきの傑作。ペーリは1st「Samba passarinho」、そう、あの青いシャレたジャケが印象的な弾き語り盤をご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、あれとはもう全っ然違うサウンドプロデュース。なんとギターはセミアコに持ち替え、ベースにドラムを従えたトリオ編成でジャジーに、時にロックに、はたまたある時は彼の故郷バイーアを思わせる曲を・・・と書くと全くとらえどころがないように思われるでしょうが、とにかく聴いてのお楽しみ、タイトな演奏がカッコいいです。カエターノも「Cê」の後はこういうのやったらキマるんじゃないかと思うんですが、見事にバイーアの後輩に先を越されてしまいました。
・Willians Pereira/ Sobre o encanto e a delicadeza
知る人ぞ知るミナスのギタリスト、ヴィリアンス・ペレイラのソロ。1曲目にいきなりMaurício Einhornのハーモニカが登場します。クラシカルな楽曲も多く収録されており、プッチーニにショパン、ヴィラ・ロボスにルイス・ゴンザーガあたりの曲に自身のオリジナルを加えた構成。音は60-70年代かと思わせるようなアナログでこもった感じのギターサウンドで驚かされますが、それが耳に優しくて、気がついたら穏やかな気持ちで何度でも聴いてしまう不思議な1枚。サンバ/ボサノヴァみたいに規格モノのブラジリアングルーヴでこそありませんが、なぜかこの人にはミナスの匂いがすごく感じられます。海よりも山が好きなアナタにオススメしたい作品ですね。どっかの山荘で夕食後にワインでもいただきながらこういうのを聴けたらシアワセだろうなあ。
お次は再入荷のコーナー。
・Arismar do Espirito Santo/ Foto do satélite
アリズマール先生の目下最新作。相変わらずといいますか、これまで以上に内容の濃いブラジリアンジャズ炸裂。息子のチアゴがベースで全面参加。当の本人は7弦ギターにピアノにドラムとやりたい放題。オススメの充実作です。
・Cris Aflalo/ Só Xerem
サンバタウンが常備在庫として用意しておきたい最高に素晴らしいアコースティックフォホーの傑作。実にアーティスティック。隠れた名盤です。
・Elza Soares/ Do cóccix até o pescoço
「進化するババア」エルザ・ソアレス2002年のブッ飛び傑作。ヴァーリ・トゥードMPB。60代で普通こんな音楽やりません。やれません。やれるワケない。なのにやってる。ジョジョッ!お、オレは恐ろしい・・・と誰も理解できないようなネタを振るのはやめにして。サンバタウンにこれが再入荷したのも、時代がようやくババアに追いついたことの表れなのかもしれません。終盤のスザーノと二人だけのエンヘードナンバー、一度は聴いておいた方がいいですよ。
・Ronaldo do Bandolim & Rogério Souza/ Época de choro
近年のショーロアルバムでは出色の出来!ホナウド&ホジェリオ兄弟のアルバムはエポカ・ヂ・オウロに昔在籍していたカルリーニョス・レイチに捧げられており、ぴちぴちとした活きのいいショーロを堪能できます。特にバンドリンファンにとってはマストアイテムといっても差し支えないでしょう。他にヤマンドゥ(前述のカルリーニョスとのデュオで)、ゼー・パウロ・ベッケル、熊本尚美さんとゲスト陣も豪華そのもの。はっきりいって傑作です。
・・・いかんですね、ワンポイントコメントにとどめようと思ったんですが、書き出すともう止まらなくて。せっかく書いたのでこれらのテキストは通販サイトの商品説明欄に使わせていただきます。
そんなわけで、商売はやはり地道にやるしかないよなあ、と思いを新たにするサンバタウン店主です。
欲しいCDが多すぎて
Cidade do sambaのDVDも
早く買わないと...
先日のMORENO+2おもしろかったです
声がもー声がもークリソツ
「痛みを感じないのだッ!」とかも言ってたはずです。
(オタク全開モードの店主)
「うう・・・ジョジョ・・・お、おそろしい・・・」
だったように記憶しています。
(オタクモードから元に戻れない店主)
○○以下のにおいがプンプンするぜッーーーーッ!!
こんな悪には出会ったことが
ねえほどになァーーーーッ
環境で悪人になっただと?
ちがうね!!
こいつは生まれついての悪だッ!
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つい漫画読み返しちゃった
ゞ(TεT;)ブッ
ちなみに「ジョジョの奇妙な冒険」に出てくるセリフの中では、
ツェペリ男爵「貴様ー 一体何人の命をその傷のために吸い取った?!」
ディオ「お前は今まで食ったパンの枚数をおぼえているのか?」
のやりとりが最高に好きです。もうどうしようもないくらい悪(ワル)なディオ!
そこにシビレる、憧れるゥ!
(こんなことを書いている場合じゃない店主)
ですね
うわ仕事しなきゃ