ぜじろぐ

SAMBATOWN・ゼジの書くブラジル音楽やその他あれこれ

エロいぜ!ジャヴァン

2015-05-22 17:02:28 | 訳詞

Samurai (サムライ)

ああ 求めるほどに
ぼくの心に入り込んでくる

ああ ぼくを苦しませる
死にたくなる
死なずとも 傷ついてしまう

行ってくれ
ぼくに何も告げずに
情熱の館の中で

出て行ってくれ
これ以上求めれば
僕に呪いがかかって
肌を撫でてしまう

広がりたまえ 月の光よ
この情熱の深い闇を照らすため

僕は愛の力に
立ち向かおうとしたのだが
勝者の足元に跪いた
サムライのしもべとなって

けれど僕はかくも幸せ
愛がとまらないとはよく言ったもの



Ai
Quanto querer
Cabe em meu coração
Ai
Me faz sofrer
Faz que me mata
E se não mata, fere

Vai
Sem me dizer
Na casa da paixão
Sai
Quando bem quer
Traz uma praga
E me afaga a pele

Crescei, luar
Pra iluminar as trevas
Fundas da paixão
Eu quis lutar
Contra o poder do amor
Caí nos pés do vencedor
Para ser o serviçal
De um samurai
Mas eu tô tão feliz!
Dizem que o amor atrai


【作詞/作曲 Djavan】

Samurai - Djavan - Luz



※店主の蛇足解説コーナー※
ご存知ジャヴァン(現地では『ヂジャヴァン』と発音します)1982年の大出世作"Luz(ルース~光)"からの代表曲。ちなみに本作はUSA(LA)レコーディング。曲の合間にこれでもかとばかりに入る、歌より目立つハーモニカはスティーヴィー・ワンダーという豪華さです。ワタシはこのゴージャスさに逆に引いてしまうクチで、実を言うとこの"Luz"がジャヴァン作品の中で一番苦手な作品なんですけど、まあそれは個人の好みなのでさておき。

サムライです。何がどう侍なのか当初はさっぱりわかりませんでした。「愛に生き、愛に殉じる、僕はまるでサムライ」みたいな感じなのかなあと思いきや、歌詞を読んでみれば全然そうじゃなくって、むしろサムライの前に跪いて召使いになるっつう話。何のこっちゃということで少し調べてみたところ。

いやあ、めっちゃエロいですねこの歌。エロすぎ。イヤロシイです。
上の訳詞はまだ「狂おしいまでの愛に悩みぬき、一応抗ってはみたものの結局愛のしもべになりました」的なラブソングっぽく仕立てておりますが、実の意味はもろ愛欲まみれ、ヤッてもヤッてもヤリ足りない、ヤバいヤバいもうこのへんにしとかんとマジでヤバい、もうどうすりゃいいの、助けてえええ・・・みたいな。少なくともワタシはそう解釈アーンド確信したのですが、いかがでしょう、セニョール?(誰がセニョールや)

中盤の"Vai"なんて、そのまんま「イク」ですわね。"Sem me dizer"がまたイヤロシイ。これ「僕に何も言わずに行ってくれ」とかサラリと訳して済ませてませんか?裏の意味は「おれに何も言わんとイキよった(イクときはちゃんと言うてえな、もしくは、わざわざ言わんでええからイッてええで)」と見た。

なんてイヤロシイんだ、ヂジャヴァン!

イヤロシさはそれだけにはとどまらず、たたみかけるように"Sai"ですよ奥さん。サイ。誰ですか「出て行ってくれ」みたいな勝手にしやがれ的ストーリーっぽくまとめようとしてる人は。これ「放出」ですよ。こらそこハナテンとか言うて冷やかさない(チョーク投げる)。えーと、何だっけ。そうそう、話を放出に戻しますね。ええ、男性側の事情。ビッグバン(爆)。つまり"Vai(イッちゃう)"が女性、"Sai(出ちゃう)"が男性の絶頂を、ご丁寧に韻まで踏んで言い表している、んでは、ないでしょうか。

とどめは「これ以上求めたら、おれに呪いがかかる、肌を撫でてしまう」なんですが、一見してチンプーンですよね。
これ察するに、主人公(男)はもう愛欲に溺れまくっておるわけであります。もう情事ハリスンが止まらないんであります。サムライ猿。
しかし、それでも止まらない。止まらないんだけど、それでもなお求めたらどうなるのか。ここで仮説を二つ。

【仮説1】相手(女性)の都合も省みず、その肌を撫でまくる、つまり愛撫しまくってなおも要求するパターン

これなんかけっこうありがちですよね。「なあ、ええやん」「え~、まだするの~?もうムリ~」みたいな。
しかしもう一つ考えられるのがコレです。

【仮説2】自分はしたいのに相手してもらえず、それでも辛抱たまらず、仕方なく自ら処理するパターン

"afagar"という動詞は辞書を引けば「撫でる」「かわいがる」という風に出てきますが、英語に直せば真っ先に出てくる意味は"Stroke"です。ストロークですよ。シコですよシコ。まさにサイエンスっつうか、ぶっ飛んじゃうよなまったく。え、ぶっ飛んでるのはワタシの方って?それはそうかもしれませんね。ははは。今日のワタシ、我ながらなんかすごいです。この曲の歌詞の真意に到達した(ような気にすっかりなっちゃってる)からでしょうか、高揚してます。

ここまで考えを凝らすと、前述の「呪い」という単語がやたら笑える表現というか、ジャヴァン一流のジョークセンスを感じます。男って、ああ、男って、そんな生き物なのです・・・。

最後の「サムライ」は特に意味はなく、ラストワードの"Atrai(アトライ、英:Atracts)"と語呂を合わせて神秘的ラブソングに仕立てるために適当に持ってきたと捉えることもできるでしょうが、ワタシは更に深読みして、これ、日本人女性もしくは日系人女性とのアバンチュールを描いた歌なんじゃねえか、とも想像したり。どっかにジャヴァンのインタビュー記事とかないかしらん。「ところでこの『サムライ』とはどういうイメージでこの言葉を?」みたいな。いずれにせよ真相が待たれます。待ってんのワタシ一人だけかもしれませんが。

O amor atrai, 直訳すれば「愛は惹きつける」「愛は魅了する」という意味なんですが、それをそのまま日本語訳に持ってきても、どうもしっくりこない。Dizem que(よく***って言うじゃない)というフレーズが前に来ているので、ブラジルでは何かの慣用句的な表現なんでしょうかね。だとすれば日本風に訳せば「恋は盲目」とか、まあ要するに愛の前には人は無力、理性だけではどうにもならない・・・というニュアンスを出せばいいのね、ということで、atrai(アトライ)の発音に引っかけて半ば強引に「愛がとまらない」と意訳してみました。もうこのへん勢いに乗じてまるっきり訳者の気分任せです。

とはいうものの、コレ完全に店主の脳内自主変換にすぎません(根拠となる出典や参考文献ゼロです)ので、あくまでご参考まで。今度機会があったらブラジル人アミーゴに確認してみたいと思います。女性に質問したらセクハラになりますので、男友達に。

ふう。
一息ついて読み返してみたら、すンげえゲスネタぶっ込んでしまいましたねワタシ。ははは。ドンマイ、俺。
ドンマイじゃねえか。クレーム来たらお詫びします。御免!(ハラキリ)

そんなわけで、皆さんも、
ヴァモス・サムライ!
(注:店主は当面の予定なし)

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