ぜじろぐ

SAMBATOWN・ゼジの書くブラジル音楽やその他あれこれ

日本酒のなかのブラジル

2009-11-06 17:55:55 | 純米酒

こんにちは、ミック・タルボットです。ってお約束通りスタイル・カウンシル方面かよ!
大学時代「あんなの最低や!」とスタイル・カウンシルをこき下ろした先輩がいましたが、それでも最初のフルアルバム「Café bleu」はホントに素敵なアルバムだったと今でも思います。ええと、ワタシ確かブラジル音楽専門店だったような気が・・・。

さて。
最近サンバタウン(ていうかワタシんちな)にて勃興しました、店主の店主による店主のための日本酒復権運動は見事大いなる戦果を収め、もはや日本酒以外のお酒にはさして興味がなくなりつつあります。ビール晩酌時代のスナックつまみから、今やひと鉢の塩ふき昆布が夜のお供。昼間など一杯クイッといきたくなるのをこらえるのに相当の忍耐力を強いられる日々が続いております。それアル中じゃん!
いやそれにしても日本酒をいただき始めてからというもの、毎晩の食卓が本当に充実しています。ありがたや。食材がゴージャスになったわけではありません。むしろ粗食化しています。それでも日本酒によって献立の一品一品がより美味しく感じられ、いろんな献立をアテにして日本酒がまた美味しく感じられる、正に至福のスパイラル、蜜月の時間(『時間』と書いてむりやり『とき』と読ませられるパターン多いですよね)と申し上げてよいでしょう。

そんな日本酒ですが、これはもちろんホンモノを飲んでこその感懐。日本酒のことを何も知らなかった頃など、地元のパック酒を買ってきて飲んだが最後、猛烈な悪酔いに苦しめられておりました。カラダをあっためようと燗をつければ、やたら薬品めいた揮発臭。そういった、何が入ってんのかわからないようなアルコール添加の普通酒・本醸造酒から純米酒の世界へと一歩足を踏み入れた途端、今までとガラリと違った風景が見えてまいります。

まあこんなビギナーさんがアル添の日本酒のことをあまり悪し様に言うのもみっともないし、説得力もありませんが、いつもお世話になっている山形の正酒屋 六根浄さんのブログを読んでびっくり。
日本国内の日本酒に添加されている醸造アルコールのほとんどが、米ではなく廃糖蜜を原料としたアルコールだというのです。これは我らがブラジルの地で走り回っている自動車のアルコール燃料と同じものであります。そして糖蜜といえば、遡ると、そう、元々の姿はサトウキビ。サトウキビといえば、ブラジルが誇る(笑)あのカシャッサ、いいえ、敢えてこう申し上げるのがよろしいでしょう、そう、ピンガの原料なのですよ。

すげえな、アル添の日本酒。
ワタシは純米酒の存在を知るまで、ピンガとポン酒のチャンポンみたいなのをずっと飲まされてたわけだ。そら悪酔いもするわ(笑)。
そこにブラジルの名残を見出して、なんだか嬉しいような、ちっとも嬉しくないような、フクザツな気分です。
まあ、要は自分にとって美味いかどうかだ、という考えもありますが、このチャンポン構図、日本酒醸造の理念として果たしてどうよという感じになってまいります。

ブラジルの美味いカシャッサをつくる蔵も、原料が同じだからって安易に醸造アルコール添加とかしていないことを祈ります。
そういえば、リオでマウリシオ・カヒーリョに飲ませてもらったカシャッサ、やたら石垣の泡盛「白百合」みたいに強烈な味でした。
マウリシオに白百合を贈ったらきっと気に入ってくれるだろうな(はよ送れや)。


(んでコレがそのマウリシオ愛飲のカシャッサ、Matodentroナリね)

そんなわけで、今夜で山形酒のストック(一升瓶×2)がなくなりそうな気配。
今度はどれにしようかな。この日本酒オーダーがすっかり最近のお楽しみになってしまっています。皆さんもホンモノの日本酒を試したくなったら、日本酒コンシェルジュ・正酒屋 六根浄さんにご相談下さい。
本日の六根浄さんのブログトピックは、NYヤンキース・松井選手の話題に触れつつ、ブラジル音楽、それもマリア・ヒタにつなげるという離れ業。おお、弊店の紹介までして下さっています。もったいないお計らいでございます。そんなわけでワタシの方からもエール交換のような記事を起こさせていただきました次第。お互い頑張りましょう。


(前回はこの「山形正宗 純米吟醸 稲造」に圧倒されました。ざる蕎麦と一緒にやりましたが、冗談抜きで最高。熊谷さんすみません、画像拝借しました)

それはそうと、仕事しような、オレ!