女子サッカー・東アジア選手権で、なでしこジャパンは台湾を破って開幕2連勝。最終戦の相手は韓国、2連覇を期待したい。
三省堂の辞書をひくと大和撫子とは「か弱いながらもりりしいところがある、という意味で日本女性の美称」とし、女性に対する賛辞として紹介している。オリンピックなど国際大会での活躍は目覚しく、昨今の女性の社会進出と合わせ、粘りのあるあのたくましさを見れば、辞書の記述を少し見直す必要があるようにも思う。
こんな指摘もある。「おひとりさま」で一躍脚光を浴びた社会学者の上野千鶴子さんは、同じ三省堂から発行されている『きっと変えられる性差別語』というガイドラインの中で、日本女性に「無理して女性らしさを求める必要はなく“やまとなでしこ”を使用する必要はない」とアピールしている。これは、テニスの伊達公子さんが「海外の試合でもおにぎりが必要、やまとなでしこ的一面もある」と報じたのを取り上げて反論したもの。「やまとなでしこを理想の女性像と考えた記者が、日本女性ならどこかにそんな一面を持っているはずと信じ込んでいるのか。こんなステレオタイプを押しつけるのは願い下げにしたい」としている。
“大和撫子”は“なでしこジャパン”に通じるようにも思うが、少し言葉のニュアンスが違うから、とく「差別的だ」といった批判も聞かない。チームのメンバー、サポーター、いずれももこの愛称を気に入っているようだ。