‘東欧の挑戦者’ 瀬戸選手加入！

ヴァンフォーレは昨シーズンまでルーマニア1部リーグのアストラ・ジュルジュに在籍していたMF瀬戸貴幸選手の加入を発表しました。



◇瀬戸貴幸選手◇
瀬戸選手は1986年2月5日生まれの現在32歳。地元愛知県の高校卒業後、兄の影響を受けて2004年から2005年にかけてブラジルのアヴァイやコリンチャンスでサッカー留学を決断。しかしクラブと契約までは至らず、その後はアルバイトをしつつ愛知県の地域リーグやフットサルなどで自身のテクニックを研きます。チャンスが訪れたのは2007年。兄のつてをたどって当時ルーマニア3部リーグにいたプロイェシュティ（アストラの前身クラブ）の入団テストを受けて見事合格。そこからクラブは3部リーグ優勝→2部リーグ2位→1部リーグへと昇格を果たし、駆け足でステップアップしていくことになります。その間瀬戸選手はコンスタントに試合出場を続け、シーズン途中にはキャプテンを務めるなどチームの中心的な選手に成長します。

瀬戸選手はルーマニアの地ですぐにチームに馴染み毎シーズンコンスタントに活躍できたかというと、ブラジルのサッカー留学の際に簡単なポルトガル語を話せるようになっていたことで、ポルトガル語と英語を使ってチームメートとの基本的なコミュニケーションを取れていたことが挙げられます。それに加えてすべての能力が水準以上にプレーでき規律を守る日本人らしい特徴を発揮することで、チームに欠かせない存在になっていたようですね。2010年と2013年には東欧で頑張る日本人選手の噂を聞きつけ、サウジアラビアのアル・ナスルやカタールのクラブから複数年2億円の巨額獲得オファーが彼のもとに届きますが、瀬戸選手はチャンピオンズリーグなど欧州の舞台への強いこだわりを持っていたためこのオファーを拒否。移籍金が入ってくるオファーを断ったために一時クラブのオーナーと揉めることもあったようですが、ルーマニアの地からその夢を叶えようと地道に頑張ります。信念を持ってやってきた努力が実り、2013年から4シーズンヨーロッパリーグ（EL）の舞台に立つことができ、ローマのトッティ選手とも対戦する機会を得ます。また2016年には夢のCLの舞台（予選）にも挑戦。アルバイトで愛知県の地域リーグやフットサルをやっていた頃から7年後に欧州カップ戦の舞台に立つサクセスストーリーを自身の手で掴み取りました。

ルーマニアのアストラでは2007年から2018年7月まで10シーズン以上在籍。2015年はトルコリーグのオスマンルスポルに移籍しますが、1シーズンでアストラへ復帰。ルーマニアリーグで通算263試合出場25得点＆EL29試合2得点＆CL2試合出場。当時日本にはあまり詳しい情報が入ってきませんでしたが、血の滲むような努力で結果を出してきた選手と言えるでしょうね。最近では7月に契約が切れ、フリーの状態でアストラの練習に参加しながら欧州の新たな活躍先を探していたようですが、日本から来た獲得オファーを受け入れて帰国を決断。ヴァンフォーレに加入することになりました。


瀬戸選手は182cm・73kgでポジションはボランチ。守備的能力に長けていて対人プレーに強く、運動量豊富でハードワークができます。また攻撃意識が高く、自陣エリアから敵陣エリアまで動き回って攻守に活躍するボックストゥボックスのタイプ。しかしプロのキャリアではポジションは流動的にやってきていて、高校時代は中央の攻守のMF＆ルーマニア3部リーグではFW＆2部ではセントラルMFと多岐に渡ります。その他にもアンカーやセンターバックでもプレー経験があるため、ポジションに拘らずチームの勝利のためにチームプレーに徹してくれそうです。また海外の厳しい環境で生き抜いてきた経験と最高峰の舞台で戦ってきた実績をヴァンフォーレに還元してほしいですね。ただしプロキャリアはすべて海外リーグで形成されているので、日本のJリーグの舞台は未経験。いかに早く日本独特の攻守の切り替えが早いサッカーに慣れるかが瀬戸選手が活躍できるキーポイントになりそうですね。ヴァンフォーレのJ1昇格のために力を貸してください。瀬戸選手！これからよろしくお願いします！



プレー動画
Takayuki Seto 瀬戸貴幸　-　Astra Ploiesti

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2011年2月にアップされた動画。得点やアシストシーンを中心に映っています。


アストラ 瀬戸貴幸選手 1ゴール! Takayuki Seto 1goal! Astra Giurgiu 1-0 CSU Craiova

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今シーズン4月の試合でのゴールシーン。このような得点をヴァンフォーレでも決めてほしい！




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