薫 風 ~KUNPOO~

初夏に薫る爽やかな風に思いをよせ、YukirinとKaorinが日々の出来事などを綴るページです。

<子育て法>革命

2005-09-24 | 本  棚
■ 品田知美『<子育て法>革命』中公新書。奥さまが買ってきた本を拾い読み・・・。

■ 母子健康手帳の副読本とやらによると、85年になって子育ての方法(手引き?)が「親主導」から「子ども中心」へと転換されたといいます。すなわち現在では、母乳は子どもが欲しがる時間に欲しがる期間だけあげてよく、そして出来る限り抱き上げたり寄り添ったりしてスキンシップを図ったほうがよい。この「超日本式育児」とでもよべるたったひとつの技法が子育ての新基準となっているとのことです。ふむふむ。

■ これを“革命”とまで言えるのか~と私などは思ってしまうのですが、著者は、乳児期に親が子どもにつくす「超日本式育児」は溺愛の子育てを助長するのではないか、との疑問を投げかけます。

■ つまり、子どもの欲求にいつノーといえばよいのか。親が子どものペースにあわせる必要があるということは、とにかく疲れることだ。そんな母親の疲労は育児不安や虐待などにも結びつきやすい。ついては少子化の原因としても無視できない。

■ そして何より、子どもたちの人格が変わってしまったのだと言います。学級崩壊現象に象徴されるように、子どもたちは自己の欲求のままに行動するようになった。それは、このような「超日本式育児」による影響が無視できない。

■ しかし、話はそれほど単純なものでしょうか。感覚的には理解できるけれども、短絡的に過ぎるのでは?学者が書いた本にしては、理論的な裏づけが不足しているように思うけどなぁ。

■ まぁ、先日の報道などでも見られるように、小学生が先生に向かって暴力を振るうような時代(児童暴力?)ですから、親として子どもにはしっかりとした背中を見せなくてはなりませんな。きっとまだ先のことだろうけど・・・。


<photo:涸沢岳からみた槍と北穂>