裏ユキヒロック

ロックとバイクとラーメンが大好きだ。

グローバル

2008年11月08日 | ひとりごと・日記
「これからは、グローバルな世の中になる!」

「本当の意味で国際人にならねばいけない!」

・・・と昭和の頃に学生だった僕らは教えられてきたような気がしますが、
現実として、今すごく実感できるようになってきた。

実はこの現場に来てくれる職人に、やたら外国人が多い。
(大手のゼネコンでは、現場に入場させない会社もありますが・・・)

足場屋さんは、中国人。
設備屋さんは、フィリピン人。
一日だけ頼んだコア抜き屋さんも中国人。

でも・・・見てると、本当によく動いてる。

言葉は思うように通じないかもしれないが、
手が届かないで困ってる様子を見ると、
さっと手を差し伸べてくれるような「気遣い」の積み重ねで、
言葉ではないコミュニケーションが取れてる感じ。

設備屋さんから、その人材派遣のシステムを聞くと、
国際的な人材派遣会社ってのがあって、
そこが現地で集めた現地の人の中から、
受け入れ側の会社の人事担当が直接現地に行って面接をして選ぶ。

それから現地で1年ほど日本語の講習を受けて、
日本にやってくると、1ヶ月は日本の生活に慣れる為の訓練を
受けて、それから会社に派遣される。

派遣期間はビザの関係で3年間だそうです。

毎年、二人づつ入れ替わってゆくのですが、
・・・今年で6年目だそうです。

当たり外れはあるのだろうけど、今のとこ大きなトラブルもないし、
よく働いてくれてるそうです。
日本の賃金より安く、尚且つ国から補助金も貰えるメリットがあるそうで、
本人達も国に帰ると家一軒が楽々建てられるくらい稼げるそうです。

自分の「親方」には逆らわない・・・というお国柄があるようで、
少し厳しい態度でも、上下関係をきちんと態度で示すと、
素直に従ってくれるそうです。
(逆に、親方が舐められると、ずっと働かなくなるそうです。)

・・・でも、親方にしてみたら、やっと仕事を覚えてもらい、
一人前になりそうな所で、国に帰ってしまうので、
教えがいがないのが一番辛いそうです。

日本人の新卒などの若い人でも、
現場を監理する立場の求職者は多いですが、
実際に働いてくれる職人さんが不足していて、
そういう時代っちゃー時代なのですが、一時の人手不足の解消には
なるけど、職人として一番大切な「技術」の伝承が出来ないので、
国や業界にとっては、「その場しのぎ」でしかない。

実際に汗をかいて、頭を使って、経験を重ね、
技術を磨いた人が一番尊敬されて、恵まれる世の中でないと、
この業界の抱える人材不足の根本的解決にはならないと思う。

いくら機械化されようが、結局、企業は「人」なのだ。

そこんとこが、わかってないからオカシな世の中に
なってるような気がする。

・・・なんて、「じゃーお前が経営者になって実践してみろよ!」
って話ですが、自由競争の聞こえは良いですが、
入札制度が点数制になって、尚さら新規参入なんて出来っこない
もう個人ではなかなか商売の成り立たないのが現状。

官民問わず、結局、超保守的な仕組みが出来上がってる
古い業界ではあります。

とは言え、
将来を悲観していてもしょうがないのでせめて・・と思うのは、
単純に「言葉が通じたらもっといいのになぁ~・・・」ってこと。

英語はもちろん、アジアの言葉も学生の頃、
もっと勉強していたら良かったとしみじみ思います。

いや・・・今からでも遅くないか?

せっかくの機会なので、積極的に話掛けてみようと思う。

グローバルってのも、そんなに大げさなことではなく、
結局、「人と人」の繋がりなのです。

単純に、自分が海外で働いてるとして、
やってもらって気持ち良いと思うことをしたらいいのです。

そうやって、なるべく心をオープンにして、
生きていきたいと思う今日この頃。