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英語と仕事の好きなワーキングマザーゆきの日記

小4、小1のボーイズを抱える、管理職ワーママの日記。お酒、ランニング、旅行とショッピング、仕事について綴ります。

『30代を後悔しない50のリスト』

2012-01-27 15:34:48 | 読んだ本

『30代を後悔しない50のリスト 1万人の失敗談からわかった人生の法則』大塚寿 ダイヤモンド社

元リクルートトップセールスの著者が書いた『オーラの営業』シリーズに感銘を受け、
本書も手に取りました。
(オーラの営業シリーズを読んだ感想はこちら。『離陸編』『飛翔編』

社会人としての種まき期間である20代を経て
30代は撒いた種を育てる「育成期」。
40代の収穫期を迎えるために30代での過ごし方が重要。

これは本書の冒頭でも掲げられている言葉ですし、
他にも仕事で成果を上げている方がおっしゃるところです。

著者がリクルート営業時代に出会った社長、大企業の部長など1万人の生き様から学んだ教訓を
仕事、家庭(プライベート)、お金などにカテゴライズし50のリストとなっています。
どれも納得のいく内容です。
ここでは自分として一番参考にしたい仕事面でのリストから3つをピックアップします。

1.「稼ぐ力」を身につけたかった
終身雇用制が通用しない今、稼ぐ力=どこでも通用する個人の力が重要です。
稼ぐ力は「実務能力」「共感力」「自分プレゼン力」の3つといっていますが、
なんといってもベースは「実務能力」だと思います。
技術、営業、人事、経理など自分のフィールドでいかに経験を積み、スキルを身に付け、成果を出したか。
実務能力をあげるには自らの実務能力を一旦書き出し、「定量化」して数値にするそうです。
数値化した実務能力を例えば四半期の間にどうすれば向上させることが出来るのか、
上司、同僚の行動からスキルを「盗む」のだそうです。

一言で実務能力と言っても漠然としているものを詳細にリストアップし、更に定量化することで
自分が取り組むべきことが明確になるのではないでしょうか。

2.誰と付き合うのか真剣に考えるべきだった
ポジティブな人と付き合えば自分も感化され行動につながることがある一方で、
ネガティブな人と居酒屋で否定的なことを言ってばかりいると
真剣に取り組まないことへの言い訳が出来やすいのだと思います。
また同じ学校を卒業した人、同じ会社の人など同じ環境の人とばかり付き合うのではなく、
異なる世界の人と付き合うことで新しいアイディアを得て
それが仕事につながることもあり得るのだと思います。

3.人前で話せるスキルを身につければよかった
30代では部下、後輩を持ち、管理職としてもしくはリーダーとして働くことが多くなる中で、
人前で話す機会が多くなります。
話す内容と話し方次第で人を動かせるかどうかが決まるので、
"自分の言葉"をもって話せるようになることを筆者は説いています。

仕事の上でチャンスを得るためにも自分がどのような業務を行い、どんな成果を出したのか、
自己アピールが重要だと思います。
端的な言葉で自分を語れることがチャンスを得るための下地作りにつながっていくと思います。


ところで本書の中では著者の「イクメン」ぶりも伺えます。
 ・公私混同、仕事もプライベートも全力で取り組む
 ・週26コマ(平日は朝時間・通勤時間・昼時間・夜時間の4コマ、週末は午前・午後・夜の3コマ)を有効活用して
  自分時間を作り出す
 ・家事の分担の本丸は「料理」と「育児」。
  仕事のできる人ほど、料理はプロジェクトの段取りと同じ、育児は部下のマネジメントと同じ、という視点で
  積極的に楽しんでいる。

仕事の出来る人は上手に時間をやりくりして家庭と子どもに費やす時間を紡ぎだし、
仕事同様プライベートも全力投球ということなんですね。

旦那さんにも読んで欲しい本です
 





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『思春期をめぐる冒険―心理療法と村上春樹の世界』 岩宮恵子 日本評論社

2012-01-19 09:16:26 | 読んだ本

思春期をめぐる冒険―心理療法と村上春樹の世界』 岩宮恵子 日本評論社

非常に興味深い1冊です。
面白くてサクサク読めますが、深く理解しようとして結構時間がかかってしまいました。
(読み始めたときの日記はこちら。
でも時間をかける甲斐のある1冊です。

村上春樹の長編小説の大きなテーマである「あちら側・向こう側・異界」。
主人公や主要登場人物による、現実とは異なる世界をめぐる物語は独特な世界観を持ちます。
これまでこの異なる世界の意味を今一つ理解出来ずにいましたが、
本書を通じて著者による村上ワールドの現実と異界の捉え方に深く引き込まれました。
著者は現実と異界を、心理療法士として不登校・引きこもり等の状態に照らし合わせながら定義付けしており、
村上ワールドも思春期における心の状態も読者がリンク付けて理解出来るようになっています。

あまり書くとネタばれになるので止めますが、
本書を読んで「あちら側・向こう側・異界」は特別なものではなく誰もが持つ世界なのだと気付きました。
普段は気にかけない世界ですが、あるきっかけで異界を意識し、場合によっては異界に取り込まれてしまう状態を
村上春樹はいくつもの作品を通して描いているのかなと思います。
また本書を読むと村上春樹の小説にでてくるメッセージがより深く理解できます。
例えば『ダンス・ダンス・ダンス』にて羊男が主人公に告げたメッセージ。
これは異界と現実のバランスをとるために、現実の生活を誠実にかつ意識的に"ステップ"を踏み、
役割を果たすことの重要性を伝えているのだと理解しました。
「どれだけ馬鹿馬鹿しく思えても、そんなこと気にしちゃいけない。
きちんとステップを踏んで踊り続けるんだよ。(中略)踊るしかないんだよ。」


『ダンス・ダンス・ダンス』は私の中でベスト3に入る村上作品、
その中でもお気に入りのメッセージの意味を理解出来るようになったのは本書を読んでの収穫です。




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息子の言動の意味を理解する

2012-01-12 15:51:45 | 読んだ本
『思春期をめぐる冒険』岩宮恵子(日本評論社)を読んでいます。
村上春樹の小説で扱われるテーマを心理療法的に解説した上で、
不登校などの問題を抱えるクライアントの事例と照らし合わせていく内容です。

心理療法といったこれまで手に取ったことのない分野の本ですが、
私にとって馴染み深い村上春樹の小説(『ダンス・ダンス・ダンス』、『羊をめぐる冒険』、
『ノルウェイの森』、『海辺のカフカ』、『スプートニクの恋人』など)が題材となっているため読みやすく、
また村上春樹作品の"解説本"としても楽しめる内容になっています。

まだ読破してはおりませんが本書の冒頭で
3歳の息子の言動を理解するためのヒントがありました。

著者のクライアントとして突然学校に行かなくなってしまった思春期の娘を思い悩む母親Aさんが登場します。
Aさんの娘が母親に対し「ちゃんと食べられるものを出せ!」と母親の作った食事をつき返し、
父親(Aさんの旦那さん)に強く叱ってもらうと「すぐ人に頼るのか!」と
とにかくAさんにつらくあたります。
筆者の元に相談に訪れた当初のAさんはこのような娘の言動にどう対処すれば良いのか、
表面を取り繕うことばかり気にしていました。
しかしながら次第にAさんは娘が
Aさんにこの状況をなんとかしてほしいというメッセージ
送っているのだと理解するようになります。
子どもの表面上の言動ではなく、そこに伝えたいメッセージを感じ取ること
これが思春期の子どもと向き合うために重要なんだなと思います。

息子は思春期ではありませんが弟の誕生という、
これまでで一番大きな意味を持つイベントを迎えました。
昨夜ですが隣に寝ていた息子がいきなり泣き始めたのです。
私が隣にいないと「ママ、どこー?」と探したり泣いたりするのですが、
昨夜はそばにいたので「ママ、いるよ。どうしたの、お腹が痛いの?」とこちらは困惑。
同じタイミングでKも起きておっぱいを欲しがっていたのですが、
泣き止もうとしないYuの方をしばらくギュッと抱っこしていると
「もう寝る」と自分で布団の中に戻っていきました。
泣いている間、「ママがいなくなる夢を見たのー。」とYu。
Kの誕生を喜ぶ一方で、今まで自分が一身に受けていた親や祖父母のattentionが
少なからずKに注がれている状態を不安に思うことがあるのでしょう。
昨夜の大泣きはお兄ちゃんとしてがんばっていることへの疲れかな。
そんなときはちゃんとYuにも愛情が注がれているんだと伝えてあげないと、と感じました。

本書は子ども(もしくは心理療法の上でのクライアント)の言動が持つ意味を
村上春樹の作品をベースに読み解いていく内容です。
引き続きじっくり楽しんで読んでいきます。
レビューが書ければいいのですが、これはレベルが高そうだ。。



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続 走り続ける人へのエールとして村上春樹エッセイを読む

2012-01-08 10:42:27 | 読んだ本
今年の箱根駅伝中継のときにCMで流れていた、サッポロビールの「走ることについて語ること」。
(そのときの記事はこちら
村上春樹のメモワール『走ることについて語るときに僕が語ること』を引用し、
走りつづける人へのエールというステキなCMをきっかけに
このメモワールを読み返しています。
(読み返した内容(前半)についてはこちら

筆者は継続して走り込み、筋肉に負荷を与えてレースに備え、
レースを重ねる度に目標タイムを高めてそしてそれを達成することで自分を高めてきた、
とありますがこの循環がうまくまわらなくなるときが来ます。
走ることが以前より楽しいと思えなくなり、「ランナーズブルー」、走ることとの「緩やかな倦怠期」が訪れます。

それでも10年ぶりに戻ったケンブリッジの街(ハーバードやMITなどがあるボストンの学生街)で
「チャールズ河を目の前にしたとき"走りたいなあ"という気持ちがどこからともなくわき起こってきた」
とあります。
筆者は10年分年をとり、河沿いを行きかう学生の顔ぶれも変わっているのですが、
「川そのものはほとんど寸分の変わりもなく、昔の姿をとどめていた」のです。

2005年のニューヨークシティマラソンはランナーズブルーを経て、
このようにまた走りたいと感じ臨んだレースです。
しかしながらそこでのレースも筆者が期待した結果ではなく、
納得が行かず翌年春に走ったボストンでも芳しいタイムではありません。
筆者はそれでも
「"今回はうまく走れた"という感触を取り戻せるまで、
フルマラソンを完走するという目標に向かってこれまで以上に努力を続けていくに違いない」と結論づけています。
それが自分のネイチャーだし、小説を書くことについて走ることから学んだことが多いとなれば、
走ること=小説を書くこと、といえる部分があるのでしょう。
走ることが自分の生活の一部にとけこんでいる以上、走りつづけることが自分であることだといえるのでしょうか。

この筆者の結論に親近感を覚えました。
本書から、筆者の数々の大ヒット小説も簡単に生まれてきているものではなく、
筆者が小説を書くための"筋肉"である集中力と継続力を努力して鍛え、
全身全霊を込め綴っているのが分かります。
小説を書き上げるのと同じ姿勢でマラソンにも挑戦しているんだと思うと
自分も走りたくてうずうずしてきます。

そう、本書を読んでフルマラソンに挑戦したい気持ちがまた湧いてきました。
レースならではの高揚感、一緒に走るランナーに刺激され自分を奮い立たせるときに体内にうずまくアドレナリン、
ハーフで感じた興奮はフルであれば尚更だろうと思います。

とは言っても、出産のために既に1年近いブランク。
次男Kの母乳育児が落ち着いたら以下の筆者の言葉を糧に走っていこうと思います。

「とにかく目の前にあるタスクを手に取り、力を尽くしてそれをひとつひとつこなしていく、
そうして自分なりに納得し、そこにある失敗や喜びから具他的な教訓を学び取っていくのが
昨日の自分をわずかにでも乗り越えていくことにつながる」





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走り続ける人へのエールとして村上春樹エッセイを読む

2012-01-06 14:28:59 | 読んだ本

走ることについて語るときに僕の語ること』 村上春樹 文藝春秋

これまで純粋にランニングにまつわるエッセイとして楽しんでいた本書ですが、
走り続ける人(これは物理的に走り続ける人ももちろんですが、人生を走り続けるという意味でも)への
エールとしてどのように描かれているのかという視点で改めて読んでみました。

本書(筆者によるとランニングに関するメモワール)には2005年~2006年にかけて
筆者が参加したニューヨークシティマラソン、ボストンマラソン、村上トライアスロンへの
準備から完走までが9章全ての章にわたって描かれています。

まず秋のNYCマラソンに向け夏の走り込みから入ります。
ここでは「継続すること」が何よりも重要だと説きます。

 「いったんリズムが設定されてしまえばあとはなんとでもなる。
  しかし弾み車が一定の速度で確実にまわり始めるまでは
  継続についてどんなに気を使っても気をつかいすぎることはない。」


走り込みのリズムが設定された後には、実際のレースでのペース配分やコースのアップダウンを想定して
筋肉に負荷を与えるトレーニングを重ねます。

 「注意深く筋肉に段階的に負荷をかけていけば
  筋肉はそれに耐えられるように自然に適応していく」

筆者は小説を書くために必要な能力として才能の他に
集中力と持続力を挙げていますが、
これを伸ばす方法は上記のような筋肉の調教作業に似ているとしています。
よって、小説を書く方法の多くを道路を毎朝走ることから学んできたといいます。

 「日々休まずに書き続け、意識を集中して仕事することが必要だということを
  身体システムに継続して送り込むことによって後天的に獲得し向上させることが可能である」


レースでの順位、他人との勝ち負けというのは
トップレベルのランナーにとってともかく、
アマチュアランナーにとってはあまり重要ではありません。
それよりも「自分自身の設定した基準をクリアできるか、できないか」に重きをおきます。

 「目標タイム内で走ることができれば"何かを達成した"ということになる」
 「達成基準のバーを少しずつ高く揚げ、それをクリアすることによって自分を高めていった」


以上、筆者がマラソンを走るために、または小説をかくためについて語っている点を抜粋しましたが、
 ・走り込み期間(=基礎固め期間)は結果はさておき、リズムが設定されるまでとにかく継続すること。
 ・才能をoutputするために必要となる集中力・持続力を伸ばすために意識的に継続して作業を行うこと。
 ・他人との競争ではなく、自分の中で基準を設定し、その達成に向けて努力すること。

これは人生を走り続けるためにもヒントになると感じました。
私はハーフマラソンしか走ったことがありませんが、
そのときはラスト1kmのときに「ここで踏ん張れなければ、仕事でも成果を残せない人間だ」と自分に言い聞かせて、
スパートをかけて前を走るランナー数名を追い抜いてゴールしました。
ランナーを抜いたことが重要ではなく、自分が納得出来る走りを一番苦しいゴール直前に出来たかどうか?
ランニングを通して自分の成長を追い、それは自分の人生にも応用を効かせることが可能だと感じました。
だから筆者の言葉というのは走っている自分を頭の中で想像するように、自分の中に入ってきます。


本書ではフルマラソンを走る度に自分の設定した基準をクリアし続ける好循環が回らなくなるときが訪れたとあります。
筆者が「ランナーズブルー」、走ることとの「緩やかな倦怠期」と呼ぶものですが、
これをいかに乗り越えてNYCマラソンに臨んだのか?そして筆者は自分の基準をクリア出来たのか?

この続きはまた後日に書くことにします。


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