幸隆の国から

歴史の跡、自然、いい湯などを訪ねて出掛けたときの記録。
また、四季折々、日々の雑感です。

セミ捕りに興じたころ

2022-08-17 | 日記

小さかったころ、夏休みにはセミやトンボなどの昆虫を捕るのが楽しみだった。

今も昔もそれは変わらないようだ。

公園や遊歩道では、朝から、虫捕り網をもった子たちの声が聞こえる。

 

私の子供の頃は「物」のない時代で、昆虫採集用の網など買ってもらえる子は少なかった。

母親が「古くなった蚊帳」を裁断して網を縫ってくれた。

円形にした太めの針金にその網を括り付け、竹竿の先にセットすれば捕虫網の完成だ。

そんな手製の捕虫網でも手にしたことはうれしかった。

仲間たちと、そんな網を振って走り回ったものである。

 

ただお盆の間だけは、大人たちからは「虫を捕ってはいけない!」と言われていた。

子供たちはその通りにしていた。

「ご先祖様が戻ってきているお盆には、殺生はいけない」ということだったように思う。

 

 

暑い毎日、アタマの上からは、うるさいほどのセミの声が降ってくる。

思わぬところで、脱皮したばかりのセミの殻が見つかることもある。

セミの一生は、地上に出てきてからは一か月あるかないからしい。

このセミも体全体を使って、大きな声で鳴いているものと信じよう。