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走り回る鍼灸師・ハリ天狗を操るマネージャーの日々奮戦

「お探し物は図書室まで」青山美智子・著 読了しました☆5回以上泣いた〜

2021年06月03日 | 
近頃こういう物語に飢えています。
だから5回も泣けたのか?!ってことはなく、
多分どなたが読んでも泣くはず・・・かどうかはともかく(笑)。。

温かい物語5編。


人生につまづいて・・・というほどでもないけれど、
なんだかモヤモヤと悩んでいる5人に導きを与える、図書室の司書さん・・・お見事!!
でもこの司書さんのお話ではないのだけれど、
彼女ががなんともイカすの!!!小町さゆりばんざーい♪

小学校に併設しているコミュニティーハウスの中の図書室。
ここに色々ないきさつから本を借りに来る人たち。

この司書さんは、そんな、人生に迷っている彼らに、望むところの本の他に一冊、
とっても意外な本を勧めてくれます。羊毛フェルトで作った「付録」を付けて。

<付録ってこれらね♪>

みんなは、この「意外な本と付録」が「気づき」となり、
新しい発見をしたり、いつもの日常が素敵な方向へと向かっていくことになり。。

最後の主人公の正雄さんが聞くんです。
「あなたはこの利用者にはこの付録がふさわしいって選んでいるんですか?」と。
すると彼女は、ただのインスピレーションだと答えます。
「それが皆さんご自分とどこかを通じ合わせるきっかけになっていただけたなら嬉しい」と。

次の一言は胸に沁みました。

「差し上げた付録の意味をご自分で探し当てるんです。本もそうなの。作り手の狙いとは関係のないところで、そこに描かれた幾ばくかの言葉を、
読んだ人が自分自身に紐づけてその人だけの何かを得るんです。」

まさに本ってそういうものなんだなと納得。
それそれの感性に合ったものを本から引っ張り込んで自分に紐付ける。
そして心豊かになっていける本って素晴らしいな。

ということで、この作者の青山美智子さん、素晴らしい!
伊坂幸太郎さんではないけれど、この5編が全く別物な展開じゃないところがまずすごい!
心にくい伏線!!そして胸のすくようなピンポイントの繋がり!!

全くもって脱帽です。
小町さゆりさんもすごいがそれを生み出した青山さんがすごいんだな!!




コメント
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