「ツナグ」の続編。「想い人の心得」。
前作から7年の歳月を経た・・・という設定で、
主人公の歩美は高校生から社会人になっている。
そして「使者(ツナグ)」を引き継いだ祖母も亡くなっていて。
前作から作者自身の変化と経験もあるはずで・・・
とは解説の深木章子さんの言葉ですが、
前作から、さらに「死者と生者を繋ぐ」ということの意味や
道理や信念がさらに熟成したように思えました。
第四話で・・・
父の突然の死に際して、娘の奈緒は
きっと父に最後に尋ねたかったことがあるはず・・・
奈緒は死者の父に会いたいんじゃないか・・・
と、差し出がましく思う歩美に
奈緒が「きっと父はこう思っていたはず」とちゃんと理解して
さらに自分の意思を固くする・・・
つまり「父に聞いてみたい」を超えた瞬間には拍手を送りたい思いでした。
「心残りを晴らすために死者に会う」ということが
必ずしも解決や未来への希望には繋がらないのだと。。
「ツナグ」に「頼らない人」の話に感動し、
それがまた歩美の生き方のスイッチになったことが嬉しくもあったのでした。
(おやごころのような・・・(笑))
終わり方も未来が温かく見えてほっこり。
素敵な作品でした♪