como siempre 遊人庵的日常

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テンペスト 第7話「再び王宮へ」

2011-09-01 20:59:52 | 過去作倉庫11~14
 はい、テンペスト7話です(棒)
…ってテンション低くてスマン。なんか今週は、今週はさー…なんかーツッコミ甲斐が無くってさー。
 いえ、真鶴ちゃんが女に戻った時点で、それまで漂っていたゾワゾワ痒い感じとか、いたたまれない恥ずかしさとか、そういうのが無くなって安心して見られるようになったんですが…なんか安心しすぎちゃって。脱力して見てしまった。こうなると安心なのも良し悪しですね。
 ドラマ的には、いままでになく手堅い、実に真っ当な展開で、まあ前半がトンデモすぎたってこともあるんですが…そこも安心しすぎて脱力の原因だったりします。
 そんなわけですので、今回はちょっと手抜きで失礼させていただきます。

第7話「再び王宮へ」

 先週、元女官大勢頭部(かたせ梨乃)の手練で仕込まれてスカウトの目に留まり、本島復帰を果たした真鶴(仲間由紀恵)ちゃん。王宮入りのオーディションに進むことになりましたが、そのオーディションは、大奥の下働きの雑巾がけじゃなかったのですね。いきなり主役クラス。側室選考オーディションだったわけです。
 そんなん話が違う。側室になっちゃったら一生、男子禁制の大奥に閉じ込められて、何もできまへんやん…と狼狽する真鶴ちゃん。でも、でもでも、ワタシのこの美貌と知性のおかげで側室に選ばれちゃうんだわドウシヨウ……という、この逡巡が、なんか非常にイヤミなんでありますが…まあ、今回はその上をいく天然お嬢さんが登場するので、彼女のカマトトも多少は中和されます。
 それが、真美那(上原多香子)ちゃんという、貴族のお嬢様だったんですね。これが「いやん、真鶴さまと一緒でなくっちゃマミナ泣いちゃう♪」とか言って、まあド天然娘なんでありますが、この手の天然は浅倉雅博(谷原章介)の素ボケなどと違って、最初から笑いを取りに狙ってきてますから。ビミョーに冷めちゃいますワタシ。あ、それと大奥取締りの女官大勢頭部は代替わりして、藤真利子になってます。
 この藤真利子に手を引かれ、オーディションの一次を突破した二人は二次試験に進むのですが…それが、「この部屋のどれかの畳の下に金の鋏が置いてある、その上に座ったほうが合格!」…てマジかそれ。最終試験がそれか(失笑)。ま、いいですが、とにかく、ここで側室になっちゃったら困る真鶴ちゃんは…
 ああもういいや、こんなしょうもないところはサクッととばそう。とにかく、若き王様(染谷将太)の鶴の一声で、ふたりとも側室になるということになって、真鶴ちゃんは、キレイなべべ着て大奥にお部屋をもらい、女中にかしずかれる身分になるわけです。

 んで、側室たるもの一切外界とは接触できません、とかいっても抜け道はあり、江戸城の大奥に「代々将軍家の墓参」というお出かけの口実があったように、琉球の王様の側室には、「機織の染料採取」という独特な口実がありました。そうなんだ…。
 てなことで、お出かけが許された真鶴ちゃんが、まっしぐらに向かった先は愛する浅倉雅博の家。そこで、いまや見る影も無く落ちぶれた愛する人が、質屋通いをする姿を見てしまうのでした。…いや、マジなんだってこれが。ほんとにショボくなっちゃってんのこの人。
 ってか、この時点でまだ琉球にいるってこと自体、飛ばされて相当長いですよね。なけなしの什器や、家宝の硯などを売り繋ぎ、どうするのかと思ったら「八重山にいる愛する人への仕送り」なんだと。この落ちぶれっぷりもすごいですが、この人の天然に付け込んで、八重山の悪代官ったら、ほとんど死人の年金不正受給じゃないか!…っと憤りのあまり、思わず姿をみせてしまった真鶴ちゃんは雅博と目が合い、そこから、待って・来ないでの追いかけっこになります。…いつもこのパターンやこの人たち。
 もう気すむまで勝手にやれや、ってもんですが、サトウキビ畑で追いかけっこのあげく、雅博は、「真鶴さんどうして逃げるんですか!!女になってワタシのところに帰ってきてくれたんじゃないのですか!!それならワタシは嬉しいっっ!!ワタシは待ってます!!あの海でいつまでもいつまでもいつまでも!!待ち続けますっっっ!!」…っとまたド天然全開に、空にむかって愛を叫ぶ雅博なのでした。
…でもさ、とにかく雅博さんのためには良かったと思うよ。仕送り詐欺から解放されて。遅かったけど。三年分の詐取された貯金が返還されることを祈ります。

 そして今週のみどころは、女郎になった聞得大君(高岡早紀)のその後なんですが、彼女は、遊郭の一部屋で細木和子先生のような易者を開業してました。客の男はぜんぶ床入りと同時に金縛りにしちゃうので、一回も客にカラダを許したことはないそうです。
 でも、最高クラスの霊能者としてプライドがありますから、細木先生のように開運グッズや占い本などで儲けることもなく、ボランティアで占いをしてます。だから、売り飛ばされたときの借金も返せなくて、遊郭から出られない。えらい変わり様ですね。
 そんな彼女のところに、毎日占ってもらいに来るのが、なんだかクラーい貧乏臭い風情の男です。ええええ、遠藤憲一さんなんだよこれが。しかも名無しだよ(今週時点では)。
 まあ、とにかくこの名も無い男は、海運事業に失敗し、巨額の負債をつくり、娘二人を遊郭に売ってしまったという敗北感にまみれて聞得大君の人生相談に通ってくるわけです。そこで、ある意味で無欲…というか尋常の損得勘定を超越している彼女の、すっ飛んだ価値観に感激して、ボクにもまだ夢がある!!裸一貫やり直そう!!と、清国にわたる決意をするんですね。
 聞得大君は、占いでは近々王家に世継が生まれることになっていて、絹や銀の相場が上がるにちがいないから、そのあたりを仕入れるといいよ、とアドバイス。でも、それよりもあなたのために素敵な簪を買ってくる、と真顔でいう男の純情にホロッとほだされ…はじめて、女としての感情をうごかされるんですね。
 そこで彼女におこったことは…聞得大君の霊力の証しだった碧眼が、なんとふつうの目の色に!!
…て、これってなんの前振りなの?エンケンさんがあと3話で帰ってくるのか、どんな役割するのか、…謎なんですが、もしかしてこの名無しの人生相談男が、エンケンさん一話限りのカメオ出演…なんてことは、ないよね??そうだったらあんなワクワク楽しみにした1週間を返してほしいわ。立派な予告編詐欺ですやんか。

 まあ、とにかく真鶴ちゃんは、女官でもいいから王宮にもどって、欧米列強が近づいているよということを警告したり対策を練ったりしたかったので、外の世界と繋ぎをつけないとどうにもならんのですね。外界に手づるが無い側室では困るわけです。
 でも、その手づるになる男連中が、一様に頼りにならんわけ。浅倉様は、ほんとに自分で言ったとおり毎日海を見つめて待ち続け、「はあ…」とかため息してるだけだし、喜舎場朝薫は単なる素のバカだし、女形のお兄さん……お兄さんは、王宮の墓守になっていて、毎日墓地でおどっているだけだし。なんというしょーもない連中なのだ。
 で、ああワタシはどうしたら…と真鶴ちゃんが悩んでる間に、那覇港には黒船がやってきます。黒船を見た瞬間、海をみつめて「はあ…」とかやってた浅倉雅博が、一瞬にしてスイッチ切り替わって桂小五郎になっちゃったりなんかして!やっぱ黒船というのはドラマの展開をガラッとリセットするキーアイテムなんだよな。それがどんなドラマでも。
 黒船との交渉には、小船に乗った喜舎場朝薫がむかいます。人材がまったくいない零細企業の琉球政府なので、こんなアホの子に国運を預けるしかないのです。いいのかよ。あまりにも不安すぎて、大奥の塀のなかで気をもむ真鶴ちゃんなのですが…。

 で、まあ来週は、真鶴ちゃんが、王様とのお床入りで自分が孫寧温だとカムアウトして、また男にもどって、あほの朝薫にかわって黒船との交渉を引き受ける…という展開を迎えるようです。
 まあ、あと3話だしがんばって見ますが、多少なりとも面白くするには、まともなドラマ展開より、思いっきりバカバカしい奇策をうったほうがいいんでねえの?と思いますケド。前にもいったけど、ふつーの歴史物みたいな展開したって、面白くなりようがないもんねこの話。

たとえば、
黒船に乗って徐丁垓が復活するとか。

…ダメか。

今週気づいたことなど。

まあ、どうでもいいっちゃいいんですけど、真鶴ちゃんって人は、そんな簡単に顔を忘れられて、「あの人どっかで見たことがあるよ」程度にいわれるような、インパクトの薄い人だったんですかね。不思議だよね。
 まあ、それだから、こどもの頃の最初の出会いから顔をバッチリ忘れてなかった浅倉雅博に、ガッチリ心を持っていかれた…ってこともあるんでしょうけど。

また来週…。


2 コメント

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初めまして (睡蓮)
2011-09-03 21:10:57
初めまして、いきなりすみません。睡蓮と申します。
ネットサーフィンをしまくっていたらこちらにたどり着きました。

『天地人』の各話感想、非常に面白かったです。私の言いたいことをほぼすべて言ってくださっていて。ところどころニヤニヤしながら読んでいました(笑)
最近になって(とはいっても歴史ファンはずっとやっているのですが)戦国にハマり、一昨年の大河ドラマ『天地人』を無料視聴サイトで見ていたのです(第31話で限界が来て見るのやめましたが)。
一応半分以上は見たので自分も拙サイト(ブログ)にて感想か何かを書こうと思うのですが、その際にリンクを貼らせていただいてもよろしいでしょうか?

テンペストに全く関係のない話ですみません……。
では。
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ありがとうございます。 (庵主)
2011-09-08 22:59:00
睡蓮さん、コメントありがとうございます。

天地人…
いまとなっては懐かしいですね。ほとんど記憶のかなたですが、なにか同じツボにはいるものがあってウケていただけたのなら、嬉しく思います。
リンクはご自由に貼っていただいて結構ですが、書いた本人が内容を記憶の彼方へ葬って 忘れているので、過去記事の話題には反応できないと思いますがご容赦ください。
テンペストのレビューに挫折しましたので、大変な亀レスになってしまい、失礼致しました。

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