記憶力

夏物と秋冬物の入れ替えで売り場は

「とどりね～～～～」

後始末は我が役目なり。ただでさえ忙しいのに朝から次長に呼び出され

「００さん、朝一番に来店したお客さんを探してくれ。」

朝一番に入り口に並んで居たのは右半身が不自由なお客さん、入り口の外では何があったのか騒々しい。

「何があったのかしらね？」

と来店したお客さんに買い物かごを渡しながら他の課の人と首を傾げた。時間が過ぎ売り場に戻った途端の帯だし。次長がお客さんと話をしている。

「黙って行くと器物損壊になりますから。」

えっ物騒な話。朝一、車が駐車場のポールを曲げたらしい。車で横になっていたお客さんが大きな音がした方を見るとポールが曲がっていて車を運転していたお客さんは素知らぬ顔で店内に入っていったのでこれは一大事と従業員に話をしたのだと言う事らしい。

２番目に入店したお客さんは大きなカートにビニール袋に傘を入れたかっぷくのいいおじいさんだった。帽子を被っていた。上着は薄いベージュ系だったかな、奥さんが一緒だったような。。。。いざ、聞かれるとはっきりしない。

店内をぐるぶる回って探したけれど見つけられなかった。車のナンバーも判っていたので店内放送を掛けていた。暫くすると次長が誰かかっぷくの良い男の人と話をしていて男の人の上着の色は紺色だった。何がベージュよ人の記憶力ってこんなものか。。。。。

西馬音内盆踊りのお人形さん