新甲州人が探訪する山梨の魅力再発見!

東京から移住して”新甲州人”になった元観光のプロが探訪する”山梨の魅力再発見!”
旅人目線の特選記事を抜粋して発信!

18)御坂黒岳(1,792.7m)と芦川すずらん群生の里!

2011-05-29 | 山梨山行・富士山と御坂山塊

御坂黒岳(1,792.7m)は富士山大展望の絶景ポイント!

新道峠(富士山定点ライブカメラポイント)直下まで・・・、”芦川すずらんの里”から舗装林道を”マイカーでOK”!

今回は、御坂山地最高峰の「黒岳」と「芦川すずらん群生」を訪ねました!

注)全国各地にある黒岳と区別するため「御坂黒岳」とも呼ばれています。

”山梨魅力山行”は、昨年末の「茅ケ岳」以来、今年3月の東北大震災などにより計画を延期していたので、  ようやく5月から再開することにしました。・・・楽しみに!

山行2011年5月26日(木)※例年より12日早い梅雨入りで天候は曇天だが決行。

季節的には、例年、御坂山地はフジサクラが終わり、ミツバツツジが咲く頃ですが、丁度、芦川の「すずらん群生」が見ごろを迎えているので、芦川村から入り、新道峠Pまで車で行って、御坂黒岳へ登ることにしました。

行程は:甲州市塩山発==芦川==新道峠P・・・新道峠(1,576m)・・・破風山(1,674m)・・・黒岳(1,792.7m)==新道峠P==すずらん群生P==大菩薩の湯P==塩山着のプランです。

登山経験者にとって、この新道峠Pより黒岳山頂ルートは最短楽々コースです! 

山行計画書は、「misakakurodake.pdf」をダウンロード

注)各写真はクリックすると拡大鮮明にご覧になれます。

Photo 芦川村案内版で見る黒岳と新道峠

・黒岳をピークに、南の節刀ケ岳の山筋をダイナミック富士山展望コース、北の釈迦ケ岳の山筋を甲斐の名峰まるごと展望コースとして、人気のコースになっています。

・山梨県東八代郡芦川村は、2006年笛吹市に編入合併して、笛吹市芦川となった。

・人口約550人の往古からの里山です。

・交通は、JR石和温泉からバスで60分の距離にある山間地ですが、不便です。

・芦川村は、黒岳を源流として、谷間を流れる芦川沿いに、石垣の段々畑や古民家の集落で形成されている古い里山です。

Photo_2 新道峠に最も近い登山口P

・偶然に、当日ここからの登山道整備工事が行われていて、”本日完成記念の登頂”となりました!

・登山口前の路上駐車は5~6台可能です。

・工事用ブルがあるところから新道峠への登山道が再整備され、歩きやすい道になりました。

・新道峠まで歩いて約15分の距離です。

・スニーカーでも歩ける道に整備されたので、新道峠上で、富士山の展望が楽しめます。

実は、芦川の「すずらんの群生」は、笛吹市に編入合併して以来、毎年5月下旬(今年は27~29日)の金土日3日間、「芦川すずらん祭り」を行っています。JR石和温泉駅より「すずらん群生地」までシャトルバスを運行。今年から、さらにサービスを向上して、「すずらん畑」から新道峠Pまでマイクロバスを運行してくれるのだ。

※そのため、26日は地元の業者さんが、急ピッチの整備工事を行っているところへ行きあったのだ。「今日中に完成させなければと・・・」と懸命な作業中。お礼を言って登らせてもらった。・・・帰路にはすっかり整備が終わり歩きやすくなっていたので、念のためこの記事で紹介をしておきます。

新道峠(1,576m)は、富士山の絶景ポイントです。

※新道峠には、ソーラー電池の富士山定点ライブカメラも設置してあります。

Photo_4 新道峠分岐 ※当日は曇天でかろうじて河口湖湖畔が見下ろせた。想像の大展望もまた良しです!

注)晴天なら、こんな大展望が望めます!Photo_5

※当日は残念ながら、梅雨の合間の曇天で、かろうじて河口湖畔の風景が霞んで見えました。あの向こうに富士山が・・・と、想像の世界もまた楽しです!

またの機会を期待しよう!

何と、連日の雨で洗われている所為か?新緑がことのほか・・・、美しい!

Photo_6 新道峠から見る釈迦ヶ岳

芦川の北側には、甲府盆地からも目立つ「釈迦ケ岳(1,641m)」が眼前にそそり立つ。登って見たい山です。

・芦川の里は、この釈迦ケ岳と黒岳と節刀ケ岳に挟まれた谷間にあって、奥深いところだ。

・こんな山里に、いつ頃から、どうして里人が暮すようになったにか?

興味がある神秘的な里山ですネ。

黒岳山頂付近はフジザクラが小さな花を散りばめて、可愛らしく迎えてくれた。

Photo_8 黒岳山頂の富士山展望地は、トウゴクミツバツツジが美しく、ツツジを前景にした富士山の撮影スポットです。ツツジは蕾みの状態。↓

Photo_13

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Photo_12注)晴天ならこんなダイナミックな富士山展望が!

・「知る人ぞ知る」富士山の絶景ポイントですネ!

・今回は曇天のため、富士山の展望をあきらめた所為か、そのお蔭で、山頂付近には、フジザクラやトウゴクミツバツツジ、クサボケの花があちこちに目に入り、今まで、天下茶屋から御坂峠越えで何度が登った経験のある筆者は、改めて、富士山の展望だけではなく、美しい新緑が映える中に、可憐な草花の豊かさに見惚れました。

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Photo_9 黒岳山頂の元気な藤原教授

・山頂は、樹木に囲まれて眺望はないが・・・、ここから200mくらい南に露岩があって、そこから富士山の大展望が望める!?

・富士山展望地は、新しい標識が立ててあり、分かりやすい。

・山頂から展望地までの尾根道沿いにあるツツジの群生は見事です!

※今回の登山ルートは、最も楽々の最短距離。御坂山塊の縦走路の中では、最も緩やかな稜線歩きの登山道で、道中に富士山展望スポットが数ケ所あるので、あっという間の道のりです。

通常は、登山バス交通便やダイナミックさから、御坂峠の天下茶屋から黒岳へ登り、新道峠から大石バス停へ下りる周遊ルートが多いのだが、標準歩行約5時間半を要するので、新道峠Pからのルートは、簡単、安心ルートを好む方にはお薦めです!

「芦川すずらん群生」は、美しい白樺の林に守られて、今年も可憐に咲いていました!

本州随一といわれる約3ヘクタールの「すずらん群生地」は、地元の有志が地道に守っているお蔭で、毎年、大勢の観光客を楽しませてくれます!

我々は、早朝出発し、黒岳往復の最短ピストンルートにしたので、ゆとりを持って下山。正午前に「すずらん群生」に到着して、すずらん畑を散策をすることができた。昼食はすずらんの里のベンチを借りてゆっくり・・・。

・明日27日から「すずらん祭り」だということを皆さんが良く知っていて、前日でも、祭りで混まないうちに見ようと、前日でも大勢の観光客が訪れていました。何と大型観光バスも3台来ていて、年々、芦川のすずらん群生は有名になっているのだとビックリしました。

Photo_18Photo_15すずらん畑 丁度咲き始めでした

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芦川は、未だ、歴史の神秘が漂う里山です!

Map_ashigawa 笛吹観光情報局 芦川エリアの紹介 

注)写真はHPより拝借しましたので不鮮明。

 ダブルクリックして拡大すると鮮明です。Photo_10

・芦川の古民家(観光情報局HPより)

・険しい山間地に住みついた先人の知恵は凄い!

・古来の石積みが残る段々畑や茅葺屋根が残る兜(屋根)造りの農家の原風景は、古来数百年前からの趣を残している。

・芦川の歴史あれこれMEMO

芦川村は、山梨県富士河口湖町(北側)と笛吹市(南側)の境界に位置し、往古から甲斐九筋の一つ「若彦路」が通じているところで、平成21年に若彦トンネル(富士河口湖町大石~笛吹市芦川間トンネル2,615m一般県道)が開通して、今は、とても便利になっている。

若彦路は、日本武尊の東征伝説に残る古道で、武尊の子、稚武彦(わかたけるのみこと)王の名にちなんでつけられたと言われる。既に平安時代末期(1180年)から「吾妻鏡」に記されていて、源頼朝の挙兵に応じた甲斐源氏の軍勢が富士北麓の若彦路を越えて駿河に向かったとあるが、実際に官道として利用したのはその昔、八代に甲斐の政治の中心(国分寺など)があった時代と言われている。

・若彦路は、甲斐九筋の主要往還の一つ。酒折起点で、国玉、小石和(石和町)、竹居、奈良原(八代町)、鳥坂峠、上芦川(芦川村)、大石峠、大石(河口湖町)、長浜、大嵐(足和田村)、鳴沢、富士宮市上井出で中道往還と合流。駿州吉原で東海道と合流した歴史の古道なのです。

・ayakoさんのブログ「山梨きまぐれ歴史散歩」では、芦川鶯宿に伝わる話に「室町時代にこの地は足利氏が支配していて、11代将軍足利義澄公らしい墓もあるとか!?」「当時の官領細川政元が暗殺をされると義澄は将軍を追われ、近江の国で病死。その遺骨を大勝と宮川等(芦川に子孫が残る)がこの山の地に葬ったと言われていて、「アシカガ」を「アシカワ」という川の名前にして、隠れ澄んだ里山」なのだという話もあるようです。

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