田園散策路の可憐なオオムラサキ・国蝶『オオムラサキ』はこんなに美しい蝶・・・!
7月中旬、『オオムラサキ自然公園』のあちこちで飛び交っていた!
写真は、自然公園の田んぼの畦で見つけた美しい青紫色に輝くオオムラサキのオス
国蝶「オオムラサキ」の学名は・・・、
『Sasakia Charonda(Hewitson 1863)』
※参考オオムラサキセンター資料、ウイキペディアによる
”オオムラサキ”は、昭和32年(1957年)日本昆虫学会40周年
記念大会にて、世界に誇る日本の代表的な格調高く華麗な蝶として
”国蝶”に指定された蝶。
”オオムラサキ”は、羽を広げると10センチ以上になる大型のタテハ蝶で、
オスは羽の表側が美しい青紫色に輝き、メスは焦げ茶色をしている。
日本では、北海道、本州、四国、九州に生存、
国外では中国、台湾、朝鮮に分布していると云われる。
注)ウイキペディアにて、さらに調べて見ると・・・
①チョウ目 タテハチョウ科に属する紫色の大型の蝶。
日本に分布する広義のタテハチョウの中では最大級の種類。
②全国的に分布し、国内の北限地は北海道浜益郡浜益村、南限地は宮崎県小林市野尻町に
生息している。国内でも生息環境が限られ、適度に管理された、やや大規模な雑木林を
好んで生息する傾向が強い。かつては東京都内の雑木林でも見られたが、都市近郊では
開発により絶滅の危機に瀕する一方、山梨県のように、今でも広域に多産する地域がある。
(ウイキペディアより)
以上②のように、全国的に分布する”国蝶”とは云え、都市近郊では、環境が破壊されて
絶滅危機にあるところもあるそうだ。しかし、ここ山梨県は、今も県土の78%を占める
山岳や森林が保全されて、自然環境に恵まれていることもあることから、特に北杜市
長坂地区は”オオムラサキ”の生息地としても、”日本のオオムラサキセンター”と云っても
良いのではないでしょうか!?
注)山梨県では、今年から”森林環境税”が設けられ、県民一人ひとりが自ら森林を大切に
守ろうと申し合わせされました。
ここ長坂”日野春”は、オオムラサキも里人と一緒に暮している長閑な里山!
北杜市は、”清里や八ケ岳山麓”が観光地として有名だが、ここJR日野春駅~長坂駅は、
観光客はあまり途中下車しないところだが・・・閑静で美しい里山である!
ここ長坂~日野春の里山は、北杜の田園都市整備事業に基づく『田園空間博物館』と
称して、自然を活かして人々が暮らす里山風景をそのままに保全しています!
JR中央本線日野春駅 ※韮崎駅と小渕沢駅の中間にある。日野春駅前
『田園空間博物館』とは・・・
伝統的な農業施設や美しい自然・農村景観にあふれた田園空間は、先人の努力によって
築かれ、我々が保存・発展させてきた貴重な地域資源です。
これらの資源を持つ地域全体を「博物館」として捉えて『田園空間博物館』と名付ける。
『基本テーマ』:八ケ岳南麓の湧水と、農に生きる人々の暮らし (北杜市)
※八ケ岳南麓湧水地区では、湧水に育まれた農業の歴史と近代農業の先がけとなった施設、
歴史が伝える村人達の暮らし、伝統文化や民俗芸能に関る施設、八ケ岳南麓の豊かな自然
と調和した施設などを紹介しています。(北杜市)
遊歩百選認定コース 『オオムラサキ自然観察歩道』
名水と国蝶オオムラサキの里”ながさか””ひのはる”
オオムラサキ自然観察歩道コース
①日野春⇒②オオムラサキ自然公園⇒③生態観察園⇒④花水坂⇒
⑤オオムラサキの森⇒⑥深沢橋⇒⑦長坂駅
歩行距離約10km 歩行時間約3時間
注)今号のブログは「オオムラサキ自然公園」の散策を紹介します。
時間があれば、ハイキングスタイルで自然観察歩道を歩いて見ることをお勧めします!
筆者は、長坂付近に、南アルプス(甲斐駒ケ岳、地蔵岳等)と八ケ岳全景のお気に入り
スポットがあり、春桜の季節に訪れたことがある!
この観察歩道は、あちこちに素晴らしいビューポイントがある!
オオムラサキ自然公園の散策!
※ここ日野春駅前には”風景画家の宿「志満屋旅館」”と云う気軽にのんびり
出来そうな道中の旅籠屋風の旅館もある。
外から窓越しに居間を覗くと、スケッチブックやキャンパスを持ったお客様が見えた。
おそらく、のんびりと泊って絵を書く人が多そうな旅館だと思う。
旅好きの筆者は、泊って見たい旅館の一つのようだ!筆者は道草宿または道中宿と云う。
陸橋を渡るとオオムラサキセンターの外観! オオムラサキ”羽化”のサインが目印!
おまけに・・・、真夏の”昼間に光るホタル”が見られるとは!
7月中旬の昼間にホタルの光を見せようと、飼育員の努力が伝わる!
「オオムラサキ自然公園」マップ
他にも、楽しみがたくさんありそうだ!
まず、羽化したオオムラサキに会うために、受付(インフォーメーション)を訪ね、
入館料を払い、案内図をもらって、要点の説明を受けました。
館内の昆虫展示場(森林科学館、昆虫展示場など)を見学して、通り抜けると、
オオムラサキ観察樹のある館へ繋がっています。
本館には、美しい映像や大型の模型などでオオムラサキの生態や分布などを分かり
やすく学ぶことができる。オオムラサキ観賞の予習には、”先に見るのが良い”!
世界の蝶や昆虫の標本は約2000点展示されていて、けっこう珍しいものがある!
昆虫や自然生態を大切にしよう! オオムラサキセンターインフォーメーション
「ギャラリーわっぱ体験教室」
子供たちが、”小動物や昆虫作りの工作ギャラリー”を熱心に楽しんでいる!
昆虫や小動物を作る工作教室は、自然に触れ、昆虫に親しめる楽しそうなギャラリーだ!
昼間に”光る蛍”も観賞できる!
まさか盛夏になった7月中旬に、しかも昼間にホタルの光が観賞できるとは!!
飼育員のご苦労を察しながら、スナップ写真にかろうじて”ホタルの光”をキャッチ!
楽しいオオムラサキ生態観察施設『びばりうむ長坂』!
””オオムラサキ”に感動!
・成虫は、前翅長が50~55cmほど
・オスの翅の表面は光沢のある青紫色で美しい
・メスの翅はオスより一回り大きいが光沢はなく焦げ茶色
・成虫は年一回、6~7月に発生し、8月にも生存成虫を見かける
甘い餌(蜜)場に集まる”蝶の群れ” 優しい飼育員の掌にとまる蝶
・オオムラサキはクヌギ、コナラ、ニレ、ヤナギなどの樹液に集まって、吸蜜する。
・飼育園では、パイナップルやメロンを与え、はちみつや好物を与えて飼育している。
オオムラサキが、樹液(蜜)を吸う姿は勇ましい!
・幼虫の食樹はエノキやセゾエノキが好物
・卵から孵った幼虫はエノキの葉を食べて成長する
”オオムラサキ”の生態や一生については、オオムラサキセンター公式サイトで、
詳しく、とてもわかりやすく解説しています。
リンクできるようにしておきます。ぜひ、一度ご覧下さい。
「オオムラサキについて」http://oomurasaki.net/about.php
「北杜市オオムラサキセンター公式サイト」 TEL0551-32-6648
農村風景がそのままの自然散策路!
この自然公園は、里山の田園風景をそのままに、畔道も開いて、
歩きやすく散策路を整備してあるところで、安心して里山歩きが
楽しめるようになっている!
自然公園は約6haの広さがあり、雑木林や棚田、水車小屋など
懐かしい里山が保存されています。
自然散策は、約1時間くらい歩くつもりなになれば、その良さが
分かると思います。
何もない自然の里山歩きは、歩いて見ることが、楽しみ方の秘訣です!
注)歩くには、長ズボンとスニーカーがお勧めです。ところどころヤブコギ状態!
散策路の中・・・、まるで長閑な里山歩きの風情のままに・・・!
夏7月に散策して見ると、オオムラサキをはじめ、ゲンジホタル、ヘイケボタルや
カブトムシ、ノコギリクワガタ、アブラゼミ、カナブン、シオカラトンボ、
ミヤマカワトンボ、オオカマキリなどに出会えます。
もちろんトカゲや蛇もいるのでビックリしないで下さい。小鳥は、冬鳥のジョウビタキ、
留鳥のもず、メジロ、夏鳥のアカハタなど春夏秋冬で十数種類の鳥が、のびのび生きいき
と囀っているようです。
また、夏の花は、ヤマユリやホタルブクロ、ジュウニヒトエなどが咲いていました。
筆者が訪れた7月中旬には、既にコスモスも咲き始めていましたヨ!
秋には、ツリフネソウ、ホトトギス、ミズヒキ、ヒガンバナなどが咲き、季節毎に楽しめる
ので、併せてオオムラサキの卵を生んだ状態から、成虫までの生涯に興味があれば、
昆虫と植物、小鳥、野花など自然の営みを年中楽しめる自然公園だと思います。
『オオムラサキセンター』開館時間: AM8:00~PM7:00
休館日:毎週月曜日、休日の翌日、年末年始※7~8月夏季無休
入館料:大人400円、子供200円 駐車場:乗用車38台他
詳しい情報は:URL: http://oomurasaki.net でご覧下さい。
TEL、0551-32-6648
〒408-0024 山梨県北杜市長坂町富岡2812
筆者の感想:
・里山歩きが好きな筆者は、気軽に散策できるコースとして、JR日野春駅からJR長坂駅
まで歩く『オオムラサキ自然観察歩道』全コース(歩行約3時間)がお気に入りです。
何故なら、ほんとうの里山の良さは、里人が暮す公園外にあるからです。
・想像以上に、オオムラサキの生態観賞は感動があります!?
予備知識を学んでから観賞すると、より感動が大きいかもしれません!