上発地村から

標高934mぐらい日記

True food ねぇ・・・

2009年11月28日 | 独言
今日の夕飯は天ぷらと素うどんとご飯だった。
天ぷらはさつまいもとレンコンとちくわとピーマン、それにネギのかき揚げもあった。
大根醤油でさっぱり食べ、あとはうどんにのせて天ぷらうどんにする。

ネギだけは佐久の親戚からいただいた下仁田ネギを使ったのだが、あとはスーパーで買った野菜だ。

最近”スローフード”という言葉が下火になってきたと思ったら、今度は
”トゥルーフード”というのが話題になっている。
トゥルーフードとは遺伝子組み換え作物を使っていな食品の事だそうだ。
あんまり余計なものは食べずに、自分の作ったもの食べるのが一番いいのかもしれない・・・

先日、家具を作っている叔父のところに白菜を届けに行った。
今年は自分でキムチでも作るかなと話していた。
寄ってけというので、上がりこみ、そうめんで作った冷やし中華風的な食べ物をいただいたのだが
ごま油の香りが効いて旨い。仕上げに美味しいインスタントコーヒーもいただく。

いつも叔父はうちの子供達にとヤクルトをくれる。なぜヤクルトなのかはわからないのだが
彼の心の奥深くに、ヤクルトというのはかなりの贅沢品という意識があるようだ。
子供の頃の経験というのはその後の人生に大きく影響を与える。

ヤクルトがSlowかTrueか分からないが、彼の心を少しでも豊かにする飲み物であることは間違いない。

多分予想では次はPerfect foodなるものが出てくるんじゃないかな
                          
                         やだやだ・・・

今日の一曲 グレイフルデッド ”New Speedway Boogie”
http://www.youtube.com/watch?v=sVsSKuxyaro&feature=related

さよならハッチ

2009年11月26日 | 独言
9月のシルバーウィークに須坂動物園に行き、初めてハッチを見た。
写真のようなだらけオヤジでなんか情けない姿、往年のサンドバッグをたたく姿
は見ることが出来なかった
ニュースで分かったのだが、彼はかなりの高齢になっていたみたいである。
大体カンガルーの寿命なんて想像もつかない。

俺もいつまでもバシバシとサンドバックを叩き続けれられるわけではない
だらけながらもみんなに愛されるオヤジでいたいと思った。

さよならハッチ・・・

今日の一曲 佐野元春 ”99Blues"
 http://www.youtube.com/watch?v=njfwSmXWTrY&feature=related

昨日の今日なので・・・

2009年11月25日 | Weblog
昨日は大根をとって冬囲いした。うちに”むろ”と呼ばれる、裏山をただ掘ってあるだけの洞窟のような
保存場所があるのだが、最近はネズミがでるので使わなくなってしまった。
空いた肥料袋に大根を立てて入れ、土も一緒に入れておくと良い状態で保存できる。
自家用の白菜もすべて囲い込み、午後はロータリー作業をした。(昨日の話)
夕方農家仲間の家に呼ばれ、鍋を囲んでの農業談義となった。
技術や経営などいろんな話題が上がったが、やはりみんなそれぞれに智恵をしぼって頑張っている。
進むべき道がハッキリ見えると言う人も中にはいた。うらやましい・・・

昨日の今日のため二日酔いだったが、農協の野菜指導員を招いて来年の栽培計画を話し合う
講習会があったため出席した。
どうも先が見えてこない・・・頭が酒に浸かっているのも手伝い、いい策が全く浮かんでこない。
だだ唯一わかったことは、来年も厳しいということだ。

今日は一日思考停止状態が続いた。明日また考えるか・・・

今日の一曲 雅夢 ”愛はかげろう”
http://www.youtube.com/watch?v=Pr7BOmPlloM

わらあげ with my son

2009年11月23日 | 本業
朝がた霧がでていたが、徐々に太陽が元気になり、暖かくなる。
お昼ちょっと前に、のびのびになっていた近所の田んぼの藁上げ(わらあげ)した。
藁上げとはお米の入った籾(もみ)を取り終わった後の稲藁を集める作業である。
先日ブログで村で米を作っている家が一軒だけになってしまったと言ったのだが
正確にはもう一軒あることが判明した。ここで訂正いたします・・・

今日は息子も連れて行き、手伝わせることにしたのだが、思っていたよりも体力がないので、心配になった。
労働報酬としてカルビーサッポロポテトとサントリーCCレモンを支給すると約束したので、モチベーションはかなり高い状態だ。
途中から、積み込んだわらの上に乗っかって踏みつけ、体積を減らす係に抜擢したら結構いい仕事をしていたが、やはりスタミナ不足だった。
トラクター一杯だけ手伝わせ、残りは一人でやることにする。

藁上げ終了後、佐久まで農業士S君の家に新米をいただきに行った。去年から食べているのだが
佐久のコシヒカリは本当に旨い。俺のような炭水化物好きにはたまらない米だ。

帰り道サッポロポテトとCCレモンを買うつもりが、すっかり忘れていた。
家に帰って息子に労働報酬の断固支給を求められ、仕方なく買いに再度出かけた。
「ジャンクフードなんか食わずに米をもっと食べろ!」と言いたかったのだが
約束なのでしょうがない・・・

だからニンテンドーDSは”考えておく”という表現に留まっているのだ・・・

今日の一曲 寺尾聰 ”出航 SASURAI”
http://www.youtube.com/watch?v=kIUp_g7JHig&feature=related

軽井沢ウィンターフェスティバル始まったようだ!

2009年11月22日 | Weblog
といったわけで、なにやら町内の道がやたら混んでいる。
昨日ユースファーマーズのO社長からメールがあり、急きょ今日のウィンターフェスティバルの
オープニングセレモニー会場でキャベツを売ることになった。我ながらシブトイなと思うがO社長もシブトイ・・・

渋滞を避けながら、何とか軽井沢駅近くの矢ヶ崎公園に到着、テントを三つ張り、長テーブルを設置
キャベツを搬入し、準備万端となった。

オープニングでは、打ち上げ花火があがり、お客さんも結構いたのだが、出だしはなかなか売れず苦戦した
確かに場違いな感じもあったが、400個以上持ってきてしまったので、少しでも売らなければと頑張る

2個100円で、箱は9個入りで400円にし、O社長は"デフレスパイラルキャベツ”と命名していた。
花火が終わる頃にはぼつぼつと売れ出し箱で買ってくれる人も結構いた。

5時半から始め7時半頃まで売ったのだが、160個ぐらい売れた感じだ。
残った玉菜をどうするか、さあどうするユースファーマーズ・・・

続きはまた明日

今日の一曲 Pink "Keep your view" (マクセルのテープのCMです。懐かしい)
http://www.youtube.com/watch?v=DRP-_xfiZFE&feature=related

屋上と新幹線の快楽

2009年11月21日 | 独言
本日恵比寿の屋上農園で行われた四回目の農業スクールに参加しました。
この農園は都心の一等地にあり、近くに六本木ヒルズを望むことができます。
そこで、大根やキャベツ、ブロッコリーなど、普段食卓にのぼるような、馴染み深い
野菜を栽培しているのですが、今日はそこでとれたチンゲン菜をいただきました。

ここ最近で食べた野菜の中で一番おいしかったです。いやホントに・・・
間引きした小さめのチンゲン菜だったのですが、お店で売っているサイズのチンゲンを
羊のマトン肉に例えるならば、今日のそれは子羊のラム肉といったところでしょうか(わかりにくいか)

座学では竹からマイ箸を作るという実習もあり、仕事を忘れ、屋上農業スクールを
満喫してしまいました。田舎の人間が都会で自然を感じるという、不思議な体験です。

スクール終了後、前から行きたかった、品川のクイーンズ伊勢丹に行き野菜コーナーを見学
ついでに成城石井にも立ち寄り、都心での野菜販売の現場を見てきました。
それにしても、長靴が入っているリュックを背負いながら食品売り場を見て歩くのはいかがなものか・・

帰りの新幹線では、伊勢丹で買ったハイネケンとサラミとブリーチーズで楽しい
ひと時を過ごしました。(ブリーチーズは隣の席の人に迷惑になるのでやめましょう!)

鋤柄農機のくだりはいつかまた・・・

今日の一曲 Weezer "Perfect situation"
http://www.youtube.com/watch?v=WgR-l3fhygw&feature=related

軽井沢YPC視察研修報告 PART2

2009年11月20日 | 行事
二日目の午後、いよいよ渥美半島のキャベツ産地へ向かった。
先ずは地元のJA愛知南の農協にお邪魔して、販売状況や、地域の特色などを
30分ほど聞き、タイミング良く畑でキャベツの収穫をしている農家がいるというので案内していただいた。
海岸にほど近い圃場に向かうにしたがい、目の前に青々としたキャベツ畑が広がる。

案内された畑には、俺と同世代ぐらいの男性とそのお母さん、もう一人は多分その
男性の祖母と思われるあばあちゃんの三人で収穫作業していた。天気はいいのだが
なんせ風が強い。近くには風力発電の大きなプロペラ?が勢いよく回っているほどだ。

おばあちゃんは「安くて困るわ」と言いながらも手早にキャベツを段ボール箱に詰めていた。
顔や手にキャベツ一筋で家を守ってきたというような風格が感じられる。

いろんな話をし、畑を後にしようとした時、男性が明るくこう言った
「いろいろ大変だけど、お互い農業で頑張りましょう」と・・・
軽井沢と渥美で気候も土もまるで違った環境にいながら、同世代とキャベツ農家
というところで、気持ちは同じだった。

その後渥美半島を後にし二日目の宿泊地名古屋へ。夜は手羽先とビール、ねぎラーメンで英気を養い
三日目は農業機械メーカー鋤柄農機さんへと向かうのでありました。

鋤柄農機さんのくだりは次回・・・(長いっすかね)



軽井沢YPC視察研修報告 PART1

2009年11月19日 | 行事
17日早朝、YPC8名で二泊三日の視察研修(現実逃避)に出発した。
YPCとは軽井沢の若手農業青年クラブ、ヤングパワークラブの略称である(42歳定年のどこがヤングじゃ!)
出発三時間前の夜中1時過ぎ、近所で火事があり、我々消防団は出動、消火してすぐに出発となったため、
ほとんど徹夜明けのような、幸先悪いスタートとなった。

一日目は山梨での懇親ゴルフなのだが、あいにくのドシャ降り、
ハーフが終わったところで早々にゴルフ場を後にし、初日の宿泊先の浜名湖へと向かった。
寝てないのだが案外元気である。(どうやら限界を超えたようだ)

途中東名高速で、目の前を走っていたトレーラーの後ろ部分が外れるという、嘘みたいなハプニングがあり、あわや追突というところだったのだが、二人の天才ドライバーのおかげで、我々の二台の車は事故に巻き込まれる事はなかった。

その後無事宿に着き、ひとっ風呂浴びて宴会へ・・・のんびりとした、いい時間である・・・

二日目の朝、いつもなら朝飯が食べられないような二日酔いの朝なのだが
宴会前に服用した”アルケシクール”という魔法の錠剤(合法)が効いたらしく
太陽に輝く浜名湖の湖面のように、気分スッキリの爽やかな朝を迎えることができた。

調子良く、そのまま視察先の渥美半島のキャベツ産地へ向かう。今回は快適な後部座席の旅なので楽チンである。

視察前に渥美半島突端の伊良湖岬に行き、名物”大アサリ”をいただく。
蛤(ハマグリ)と見間違えるほど大きなアサリだが、やはり味はアサリそのもの、濃厚で旨い。

腹が膨れたところで、いよいよキャベツの大産地へ。

報告は後半に続く・・・

七五三の三

2009年11月14日 | 家族
娘たち二人が七五三の三歳なので家族みんなで軽井沢と群馬県の県境にある熊野神社に参拝に行った。
俺自身も前厄なので行ったほうがいいと思っていたのだが、一緒に済ますというのもなんなので
今回は娘達の成長と家族の健康などをお願いした。(こういうのって人に話したらダメなんだっけか・・)

出がけにデジカメが見当たらず、結局持って来ずじまい。それに加えて、前もって
買っておいた千歳飴を忘れ、かみさんと口喧嘩になった。いかんなぁ・・・

午後になって天気が良くなったのだが、お参りしたのにどうもスッキリしない感じだ 

そのあとアイスとミカンを買い、御代田の新築した弟家族の家に行く。
玄関に入ると、まだ新しい木の香りがする。照明もやわらかい感じがしてとても落ち着くいい家だ。
今月一日に越してきたばかりで、うちらも完成して初めて中を見学させてもらい、畳敷きの和室でコーヒーをいただいた。

家はどんな家でもそこに暮らす人によって変わっていくもんなんだろうなと思う。

        年末の大掃除、気合い入れてやってみようかな・・・ 

今日の一曲 Chara " Junior Sweet"
http://www.youtube.com/watch?v=AAmTkBigq8M



次の一手

2009年11月13日 | 独言
おとといは農業士の東信地区の研修があり、地元青果物卸会社の北佐久園芸の社長さんの講演を聞いた。
一番感じたのは、農家と農産物を買ってくれている人たち(あまり使いたくない言葉だが消費者)との間に
知らぬまに大きな感覚のズレが生じてしまっているということだ。
それは消費者がズレてるんじゃなくて、農家サイドがズレてしまっているということ・・・
単純にいえば、消費者が何を必要としているかということを忘れてしまっている。

さっきから”消費者”と言っているけれど、この呼び方もヨクナイ ”食べてくれる人”というとらえ方のがいいだろう。

じゃあどうするのか・・具体的な方策は・・・

はっきり何が見えているわけではないし、今のスタイルを変えるというのは、なかなか骨が折れる

ただ、挑戦していかなければ明日は無いような状況だ。日本経済の発展に期待して
それにぶら下がって農業やっていても先は見えている。

攻めるのか、守るのか・・・

今就農した時の事を思い起しながら、迷い悩んでいます。

泥酔してる場合じゃないぞ マジで・・・






いい降りっぷり

2009年11月11日 | 本業
我が家の屋根は瓦葺き(かわらぶき)のため、雨音があまりしない。
朝トイレに行き、窓をチラッと開け外の様子を伺う。 えらい降ってんなぁ・・・

天気予報では9時頃からお昼にかけて強い雨になるということだったが
案の定、ネットキャベツの収穫はそのど真ん中での作業となった。

合羽は二枚重ね、腰にはカイロを張り付け万全の態勢で臨んだが
逆に万全すぎて汗をかいてしまい、外からは濡れなかったものの、中から濡れてしまった。

「雨の中、良く頑張ってるね」なんて近所の人に言われるのだが、本人はそうでもない
「欲」と「打算」でやってるからだ。何とか肥料代だけでも回収したい・・・と

キャベツなんか畑にそのままにしておくと、ほとんど鹿や猪の餌になってしまうので早く片付けたいのだが
とはいえ結球している玉をトラクターでかき回してしまうのも勿体ない気がする。

いつか軽井沢で「雪下越冬氷温玉菜」なるものを販売できればと思うが、
夢が叶ったとき、地球がかなりヤバい状態になっていることは間違い無いと思います・・・

今日の一曲 ラヴェル ”ボレロ”
part 1 http://www.youtube.com/watch?v=S2q-gWMAGjw&feature=related
part 2 http://www.youtube.com/watch?v=MP3qwZxm7p4&feature=related

人類の今はボレロの真ん中ぐらい。太鼓とラッパがなっているあたりか・・・        

恒例 秋のキャベツネット出荷

2009年11月10日 | 本業
ついにキャベツの段ボール箱での出荷が赤字確定のようなので、ネットで出荷をすることに。
秋の恒例行事みたいになってしまったネット出荷だ。
一袋で20キロ近くあり、加工用にはもってこいの商品である。
午前中に今シーズン最後の白菜を出荷し、午後はネットにキャベツを入れる。
買う人の事を考え、ネットが破けるほどにキャベツを詰め込む。サービス満点だ。

軽井沢の年配の農家はキャベツの事を 玉菜(たまな)という。
たとえばキャベツの収穫の事などは「玉菜切り」と言うのだ。
僕らも玉菜と言えばキャベツのことだとすぐわかるが、口に出して言うことはほとんど無い。
全国的な和名では甘藍(かんらん)と言ったりするが、イマイチ堅い感じがする。

もし軽井沢のキャベツをブランド化するなら、ネーミングを「玉菜」にしたほうが
なんか美味しそうでいいんじゃないかと考えているのだが、こうも絶対量が多いと
キャベツも玉菜も関係無いかぁ・・・・

今日の一曲 徳永英明 ”夢を信じて”
http://www.youtube.com/watch?v=D7CssS7G_CQ&feature=related

打鐘

2009年11月09日 | 行事
朝6時半の携帯タイマーで目覚めた。憂鬱な朝だ。
今日から秋の火災予防週間が始まり、火災警報発令信号を発信しなければならない。
ようは火の用心の鐘をたたくのだ。

鐘をたたくためには「火の見やぐら」に登らなければならない。地上から10m以上はあるだろうか
高所恐怖症の俺としては、お金を払って誰かに代わってもらいたいくらいだ。

大抵この時期は霜が降りていて、梯子(はしご)が滑りやすくなっている。手袋なんかは
くっついてとれなくなってしまうのだ。今朝はまだ凍ってなくてよかったのだが・・・

7時ちょうどにたたかなければいけない。
あまり早くに登ってしまうと、上で待っている時間が長くて怖い。
かといってギリギリだと慌てて梯子を踏み外す可能性がある。
ということで毎回6時56分に登り始める事にしている。
このタイミングは15年の消防人生で体得したものだ。

自分の手と足を確実に梯子に掛け、一手一手、一歩一歩登っていく。
「自分の手と足を信じろ・・」 そう心に呟く。

無事頂上に到着。左腕で細く錆びた鉄柱をガッチリ抱え、右手で携帯の時計を見た。6時58分。
携帯をポケットに押し込み、その手で掛けてあった木槌をギュッと握りしめた。

しばし冷たい北風(たぶん)にふかれながら沈黙・・・  まだか・・・

直後、遠く隣村からの鐘の音が聞こえた。
ちょっと慌てたが、遅れまいと右手に握りしめた木槌を勢いよく振る。
「かぁ~ん」 イイ音だ、今日は調子がいい。

無事任務は終了した、しかし充実感に浸っている暇はない。下に降りねばならないのだ。
登山家の野口健の「山は登るより下りるほうがずっと難しい」という言葉が一瞬頭をよぎる。
「大丈夫いける・・」 錆びた梯子をしっかりと掴み、意を決し頂上を後にしました。

(これはフィクションではありません。本人の実感を忠実に表現しています)

今日の一曲 カプセル ”Jelly"
http://www.youtube.com/watch?v=Sj5-uSBZRPc&feature=related

食の前段行為

2009年11月08日 | 独言
僕ら世代は子供の頃に飢えるということを経験していない。
好きなだけごはんを食べることができたし、おかずも豊富だった。
ただ、牛肉だけはものすごく高かったので、極稀に食べるビフテキ(牛肉のステーキ)が
ものすごくごちそうだったというのは覚えている。(かみさんもうなずいている)

とにかく食べ物がなくて空腹という状況はなかった。これはたくましく生きていくためには
ちょっと経験不足だったかもしれない。

しかし食べるために他の生物の命を奪う経験はしている。田んぼでイナゴを取り
足を引きちぎって、袋に入れ、生きたまま熱湯に入れる。かなりエグイ調理法だ  
最近はあんまり食べないが、子供の頃は秋のごちそうだった。
八ヶ岳の農大では、卵を産まなくなったニワトリ(廃鶏)をしめて、夕飯の
カレーの具材にしていた。羽根をすべてむしりとった時、ニワトリの死体が
食べ物に変わる瞬間だったなと今でもはっきり記憶している。

筆者 藤本敏夫は「食の前段行為」の大切さをしきりに説く。「食の前段行為」
とは「採取」「狩猟」「飼育」「栽培」の4つだ。「略奪」という手もあるが本書では対象外としている。
俺の遺伝子はかなり「栽培」に傾倒しているらしく、野菜栽培によってかなり
精神の調和が保たれているようだ。俺のライフスタイルは農業で生計は立てているものの
農的生活ではない。本書ではそこまで言及していないが、つまりは
俺がやっている農業は「栽培」の疑似体験に近いということになる。

生きるために作る作物の変わりに野菜を作りお金に変えて生活している。人を騙してお金を
振り込ませる商売よりは、はるかに農的といえるかもしれないが・・・

かみさんは子供の頃「豚の餌やり」という食の前段行為をしていたそうです。

今日の一冊 加藤登紀子(編) ”農的幸福論 藤本敏夫からの遺言” 家の光協会




銀ブラ

2009年11月07日 | 副業
本日恵比寿駅アトレ屋上での第三回目の農業スクールがあり、講師として参加しました。
三回目ということで、少し慣れてきましたが、やはり教えるということはなかなか大変な事であります・・・

過去三回とも天気が良く、生徒さんたちも汗をかきかき、楽しそうに農作業をしていました。
ホッと一安心といったところです。

何か伝えようとするとき 自分の中に無いものを口先だけで伝えるということは出来ません。
実際、土のなかで起きていることや、植物体の中で起きている現象は目で確認できないので
研究者の言葉を借りることになりますが、自分の畑で経験したことを、農業技術書で確認する
のは、人に伝える際にとても重要なことだと感じました。

無事スクールを終え、午後の東京見物はどこにしようか考えていたのですが
そういえば銀座というところに行った事が無いなぁと思い、日比谷線銀座駅で降り
ブラっと東京駅まで歩く事にしました。(銀のブラジャーではありません)

有楽町駅まで歩いて行くと、交通会館前で献血を呼び掛けていたので、特に意味はなかったのですが
献血をすることにしました。検査したら、看護士さんが「取り頃の良い血液です」って・・・

その後八重洲地下の酒店でウイスキーを試飲し、缶ビールを二本買って新幹線に
乗りこみ、軽井沢への帰途につきました。
藤本敏夫の「農的幸福論」を読みながら、まず「農」と「農業」を分けて考えたほうがいいんだなと
今日のスクールでの出来事を思い返しながら、感じていました。

そういえば、看護士さんに「お酒は控えて下さい」って言われてたんだっけ 

今日の一曲 つじあやの ”風になる”
http://www.youtube.com/watch?v=azd9_5ogwF0&feature=related