上発地村から

標高934mぐらい日記

ドライブ計画も抽象的に

2011年06月26日 | Weblog
久しぶりに寝坊した

と言うか、潜在意識が確信的に寝坊を引き起こした。

昨日のうちになから(だいたい)仕事が一段落したので、今日は完全に気が緩んでいた。
朝メンバーから携帯に電話があった。ちょうど雨が降っていたので
そのまま今日は休みましょうとなったが、見る見るうちに天気は回復してしまう。
しかし一旦休みと決めたので、迷わず家族でドライブに出掛けることにした。

とりあえず一路「美ヶ原高原美術館」へ。

裏庭の妙義荒船林道を走り、佐久方面へ抜けることにした。
雨上がりの林道は緑深く、霧も頻繁に風に乗ってやってきては車を包みこむ。
酸素とマイナスイオンが行く手に充満していた。気持ちがいい・・・

とりあえず道途中にある神津牧場に立ち寄ってみることにした。

かみさんは牧場のあの独特の匂いが嫌いであんまり行きたそうではなかったのだが
下の双子姉妹が行った事無かったので無理やり行くことにした。
かみさんは昔実家で豚を飼育していて、その時のトラウマで家畜が嫌いになったそうだ。
俺はあの匂いや雰囲気がむしろ好きなのだが・・・

神津牧場は1887年(明治20年)長野県北佐久郡志賀村(現在の佐久市)出身の
神津邦太郎が開設した日本で最初の西洋式牧場である。山奥の傾斜地で厳しい環境のため
放牧に適した牛であるイギリス原産のジャージー牛が飼育されている。
当時の日本人の体格改善のため、バターなどを供給目的に乳脂肪分が高いジャージー牛を
飼育する意味合いもあったようだ。

栄養が満ち溢れた昨今、家で低脂肪牛乳を飲んでいる俺はバチ当たりだな。
とはいえ普通の牛乳ではお腹がゴロゴロしてしまう。
小学生の時は毎日飲んでいても平気だったのに・・・

子供達が牛の乳しぼりを体験した後、名物のソフトクリームを食べた。濃厚だった。
かみさんはその濃厚な牛乳の味が嫌いなようででモカソフトを食べていた・・・

さて寄り道はこれくらいにして、いよいよ霧ヶ峰ビーナスラインを通って美ヶ原へ。
初夏のビーナスラインはレンゲツツジが咲き、一番いい季節を迎えていた。
無料道路化されたのもうれしい。バイクや観光バスも多かった。

美ヶ原高原美術館に着いたのは午後4時、閉館1時間前だった。
「神津牧場なんかによってるからよ」とかみさんから一言あったのだが
そんなことは気にせず入ることにした。
小学生未満無料というのもありがたいが、美術館にしては入館料が割安なのに感心した。
絵画は絵具とキャンバスだけで材料費はたいしたことないが
屋外彫刻は材料費も結構かかっているはず・・・太っ腹!フジサンケイグループ!

急ぎ足で回ったのだがそれはそれでよかった。
ひとつひとつの作品にまともに対峙していたら時間がいくらあっても足りない。
作者の奥深くまで入り込んでいったら心がもっていかれてしまう。
家族で来たときには散歩感覚で見るのがちょうどいいのだ・・・

それにしてもここはロケーションが良すぎる。
ドロドロした題材の作品はどうもこの場所には似つかわしくない。
青く澄んだ風と空がドロドロを容赦なく吹き飛ばしてしまうのだ。


先ほど家族と過ごした標高2000メートルの非日常を終え、標高960メートルの日常に帰ってきました。


 今日の一曲  森の木琴  Jesu Joy of Man's Desiring (バッハ)
   http://www.youtube.com/watch?v=C_CDLBTJD4M


土手いちご

2011年06月23日 | Weblog
先日、土手の草を刈っていたら、いちごが土手になっているのを発見した。
さっそく食べたのだが甘くて何ともいえず旨かった。得した・・・

昔、静岡に行った時に石垣いちごなるものがあって、若いお姉さんが道端に立ち
いちごの形の風船をくるくる回してドライバーにアピールしていたのを思い出した。
結局石垣いちごがどんなものなのかわからずじまいだったが、お姉さんの
風船くるくる回しだけは、鮮明に覚えている。 不思議な光景だった・・・

梅雨の合間を縫ってなんとかキャベツを植えているのだが、今朝も雨に濡れながらの作業。
完璧に雨が降っているなら諦めるのだが、降ったりやんだり、ときどき天気雨になったり。
女心と梅雨の空、朝からどうしようかと思案しながらの畑仕事は気分的に疲れる・・・

女の人も気を持たすのはやめていただきたい。
イエスかノーか、早めに決めてもらわないと困るのだ。
人生は短い、ダメなら次に行かないとあっという間に終わってしまう。

土手にいちごがなっているという意外性は何とも言えない喜びだが、
知らない美しい女性にいきなり 「好きです」 なんて言われる意外性は・・・
 
           ないだろうなぁ・・・

   
     今日の一曲  レイ チャールズ  Mess Around

   http://www.youtube.com/watch?v=Bqz876VkwwY&feature=related


道端ウェルシュオニオン

2011年06月10日 | Weblog
朝一番農協に除草剤を取りに行ったら、キャベツ畑の雑草を指摘された。
このまま行くと草にキャベツが負けてしまう感じだったのだが、ネギ仕事や暗渠排水工事
などに手間取り、すこし後手にまわっている感じになってきた。

昨日の夕立のため少し畑が湿っていたのだが、とりあえず入れそうだったので
手分けして追肥(キャベツの生育途中で畝の間にまく肥料)をし、俺は雨の後の殺菌剤の散布をした。

途中M農場長がやってきて 「ネギをもうちょっと植えたいのだが」 という提案があり
急遽畑を見に行くことにした。
昨日でネギは終わったと思っていたのだが、なかなかどうして・・・

畑は前にチンゲン菜を作っていた農家の方がきれいにしてくれていたようで
すぐにでも植えられそうな状態。すぐに肥料をまいてロータリーし、午後には
例の「引っ張り君」で定植をしはじめた。

ここの畑は抜け道的な道路で結構車が多く、みんなが不思議そうに眺めていく。
ネギを植えているというより、いい大人が遊んでいるように見えたかもしれない。
実際そんな風な仕事っぷりなのだ。

途中隣の畑でチンゲン菜を栽培している篤農家がやってきて定植してるところを見ていたのだが
やっぱり不思議そうに眺めていた。
お土産にチンゲン菜をもらったのだが、シャキッとしていて見るからに旨そうだ。
軽井沢のチンゲン菜は市場ではトップブランドで売られていてなかなか手に入らない。
ありがたく頂戴したのはいいが、その上畑の手伝いまでしてもらった。本当にありがたい・・・

機械のおかげで仕事が早いとはいえ、量が量だけに結構メンバーもしんどかったようで
最後は惰性でやっていた。

多分今日で終わるはずだと思うが、まだ苗が9千本残っている。どうしたものか・・・
葱一本50円で9千本売ったら45万円。なんで他の農家はやらないんだろ?

    そんなうまくいかねぇーからだろうな・・・・

   
   今日の一曲  ジョ二 ミッチェル  Both Sides Now
  http://www.youtube.com/watch?v=bcrEqIpi6sg&feature=related





氷は先に入れるのか、それとも後か・・・

2011年06月09日 | Weblog
いい天気が続いている。

今日もネギの定植。だいぶ慣れてきたのではかどってきた。

朝、ネギを積んだトラックの幌を開けると、アリシンの強烈な香りが充満していた。
俺の大好物ネギだが、ちょっと嫌いになりそうな気配だ・・・
段取りだけして他のメンバーに定植を任せ、俺は草が生え出して緑になった畑を耕しに行く。

農協にトラクターを取りに行ったのだが、肝心のロータリーの爪が折れたり、擦り減ったり
していて、このままではいい作業が出来ない。先ず爪の交換をしてから、畑へと向かった。

なにしろ1週間で30アールの畑にキャベツを植え付けていく計画なので、ガシガシ
畑を作っていかなければ間に合わない。天気がいい時に前のめりに作業しとかないと
どんどん遅れていってしまう。

農家のあいさつに 「間に合ってるかい!」というのがあるが、みんなそんな気分で
仕事をやっている。順調に進んでいれば家に帰ってから安心して晩酌できる・・・

もうひとつあいさつに 「うんと出てるかい?!」 というのもある。これは「野菜を沢山出荷してるかい?!」
といった意味合いなのだが、これに対しての答えは 「まだです」 というところだ・・

今日は予定していた最後の畑をロータリーしていたら、スコールのような雨が降ってきた
慌てて畑からでたのだが、何とも悔しいやら、残念な気分だ。
結局「間に合っていない状態」の中途半端で家に帰ってくるしかなかった。


    不満足の感はあったが、焼酎のロックで晩酌している・・・

     
    今日の一曲  チャックベリー Johnny B. Goode
    http://www.youtube.com/watch?v=AEq62iQo0eU

    今日は6月9日、ロックの日だそうです 

ネギ そしてまた ネギ

2011年06月08日 | Weblog
朝から半袖の陽気だ。

今日はいよいよネギの定植にとりかかる。
畑もしっかり乾き、ロータリー耕で雑草も見た目には無くなった。

先ずは畝立てのラインを決めるため水糸を張り、水糸の上を歩いて足形を付ける。
その後管理機でその足形にそって畝を立てる。
本来ならば畝のてっぺんに苗を植えるのだが、ネギの場合は管理機の掘った溝の
所にネギ苗を植え付けていく。
口では説明しにくいのだが、チェーンポットと呼ばれる紙のポットに仕立てられたネギ苗を
写真のような「引っ張り君」と呼ばれる器具でまさしく引っ張りながら植え付けていく
ポットが数珠つなぎになっていて、苗が自然とまっすぐに土を寄せながら植えられていくのだ。
上手くいく条件は、畑の土がさらさらして塊(かたまり)になっていないことなのだが
生憎この畑は今一歩の状態だった。
天気、畑、機械、人間、気分、おやつの有無など、すべてがベストマッチしていい仕事ができる。
ピタッと決まった時のいい感覚は畑仕事の醍醐味。疲れなんか吹き飛んでしまうものだ。

しかしGFKの仕事はただネギを栽培するだけではなく、どういう品種が
軽井沢にあうのかといった試験もさきがけてやっている。
個人農家ではなかなかリスクが多くてできないことも、GFだからできるといったこともあるのだ。
しかし品種がたくさんありすぎて、どこに何を植えたか収穫まで把握しているのもなかなか大変である。

今日はM農場長の提案で、午後は2時から仕事になった。暑いからちょっと休んでからやろうと・・・
昼のNHK教育(最近Eテレというらしい)で仕事学というのをやっていた。
小惑星イトカワに行ってサンプルを採取する「はやぶさ」のプロジェクトについてやっていたのだが
ハイリスク、ハイリターンのプロジェクトは減点法で評価するのではなく加点法で評価すると
そこに参加する人のモチベーションも高まり、成功につながると言っていた。

俺なんかは多分こけたらクビだろうし、次は無い。加点法などと言っている暇はない。
ただGFKの高い目標設定や将来的な広がりは、立ち上げたK技術員の中に
理想的な形としてあるのだろう。
俺はそこまで大局を見れてはいないが、せめてロケットの発射台になれればいいと思っている。


今日の動画 http://www.youtube.com/watch?v=8oOdiFmwxVs&feature=related
                 
               ↑
       
      ひっぱり君でのネギ植え付け作業風景です


あふれ出る。

2011年06月06日 | Weblog
外に向かわず、内側にむかっている日々が続いていたのだが
ここ数日は外向きの行事が続いた。

おととい農業仲間の結婚式に呼ばれたのだが、ウェルカムドリンクを飲んだ時点で酔っていた。
疲れているな・・・

タキシードのその農業青年は軽井沢でハウストマト栽培をしている。
高糖度トマトを作っていて、普通トマトと差別化をして有利に販売している。
夏場のハウス栽培では温度が高くなりすぎてしまい、最近暖地でのトマト栽培が難しくなっているのだが
その点軽井沢は涼しいため栽培しやすく、高原でのトマト栽培が注目されているのだ。
彼は若き開拓者、新たな軽井沢での農業分野に挑戦している。

高砂の二人を眺めながら、そのあふれ出るエネルギーに圧倒されていた。
若さに嫉妬するなんて、俺もずいぶん老けたもんだ・・・

俺も農業をはじめた数年間は若さだけでやってきた。若さしか取り柄がなかったのだ。
しかし今、若さが無くなった時点で俺には何にも残っていなかった事に気がついた。
もう少したくましく生きるズルさや、したたかさが身につけられていればと思うが
今更遅いな・・・

昨日は消防団のポンプ操法大会があり、我が部は善戦し3位。
全力疾走で頑張った姿はカッコよかったし、ここでも若いエネルギーがあふれていた。

今日は畑に戻ったのだが、畑はエネルギーではなく、地下水があふれていた。
先日畑に明渠(雨水を流しこむほり)を掘ったら水が湧き出してしまったのだ。

先日の大雨の後、その水が明渠からあふれ出し、畑の真ん中を流れていた。
透明な澄んだ水が地下50センチ程掘ったところから流れ出てきている。
目を疑うような光景だった。

今日はそこに排水パイプを埋め込み地下水を流す工事をした。秋にしようと思っていたが
工事しないとどうやら畑にならない(池になってしまう)ようなので急遽やることにしたのだ。

暗渠排水は、ここで農業をやるためには欠かせない技術。ある意味伝統農法といえる。

無闇やたらにその辺を掘り返すのは良くない。水の流れや風の動きを読んでやらないと
後で大変なことになるのだ。

地主のおじさんと一緒に作業したが、やっぱり頼りになる。水の流れをしっかりと読んでいた。

ここ数日は若いパワーと年配のしたたかさに圧倒され、自分には何があるんだろうと
考え込んでしまっている・・・

   
   今日の一曲  村治佳織   早春賦
  http://www.youtube.com/watch?v=9jYDtBgJ6PQ&feature=related



水無月 雨のち曇りときどき槲(かしわ)の葉っぱ

2011年06月02日 | Weblog
昨日は目一杯キャベツを植える。
午後になって雨が降ってきたのだが、なんとか一畑植え終えた。
メンバー全員でフル稼働、最後はビショ濡れ泥だらけ。

最近夜は消防団のラッパ吹奏の練習、朝はポンプ操法の練習で
自由時間が少ない状態が続いている。体も疲れがたまってきた感じだ。

今朝も朝練のため練習場所へ行ったのだが誰もいない・・・
帰ってスケジュール表を見たら休養日、昨日の朝も行ったのだが
どうやら夕方練習に変更されていたようで、二日連続空振りしてしまった。

それでもラッパの練習は、行ってしまえば大きな音を出して気分良く吹ける。
案外ストレス解消になっているのでかったるい感じは無い。
かったるいと感じないのは、何をやるにしてもいいこと、気力が充実している証拠だ。

出荷の無い今、GFK(グリーンフィールド軽井沢農場)は8時就業になっている。
最近買ったサーモスのキャリーマグに暖かいレモンティーを入れて出勤した。
これで俺も「水筒男子」の仲間入り。
朝は畑でおにぎりを食べているのだが、毎日がピクニックの弁当男子。
実は流行の先端行っているかも・・・

今日の作業は鹿よけネットの支柱作り。廃材の鉄パイプをカットしてネットを縛りつける支柱を作る。
畑が増えたのでいくら作っても足りない、買うのは簡単だが、経費はなるべくかけたくない。
GFKの経営がそこで働く人間の将来を左右する。
出荷計画を確認するとあらためて下手打てない事に気付かされた。
毎年ギリギリのラインをやっていたのだ・・一個のキャベツも無駄にできない。
もっと貪欲に執着しなければ・・・

午後は休んだ。
雨は降ったり止んだりしている。

先日から庭の槲(かしわ)の木に若葉が萌えだした。
秋にバッサリ枝を切り落とした。俺が多少枝を残しておいたのを父親が更に切り落として
ほとんど丸裸になってしまっていた。
どう考えても枯れるだろうと思っていたのだが、どっこい生きていた。

  
   こうありたいもんだ・・・

  
   単純にそう思った。

  
    今日の一曲  サンボマスター 世界はそれを愛と呼ぶんだぜ
    http://www.youtube.com/watch?v=QV42B6nOGhQ&feature=related