上発地村から

標高934mぐらい日記

 景気の 「オキ」

2014年12月17日 | Weblog
選挙も終わり雪の12月になった。

スキー場勤務は20日から、少しだけ休暇をいただき雑用やら、家の掃除やら、心の掃除やらをしている。
今は代行だけで凌いでいるが、仕事をしているという世間的なエクスキューズとして、代行業は俺にとってピッタリの職業、ありがたく働かせてもらっている。
世間はボーナスも支給され忘年会もぼちぼちはじまったようで、代行も年末までは忙しく動く日が続きそうだ
代行をしていると景気というものの空気感に触れることができる。高級外車から低級ボロ車まで、それぞれの景気の空気感が漂ってくるのだ。

仕事はアウトドア派だが性格的にはインドア派。この時期の一時的ひきこもりアルマジロ生活は
一年間を生きて行く生活サイクルの中で必要不可欠な時間。これがなかったら夏を乗り切れないし、
セラピストのカウンセリングが必要になるだろう。バランスとってからスキー場に乗り込んでいくのだ

先日も書いたが、雪が降る前に今シーズンの薪が用意できてよかった。冬支度っていうのは厳しい冬を
乗り切るための準備、灯油があるからどうにでもなるじゃないかって思う人もいるだろうが
そういうことではない。心の準備をする儀式みたいなものなのだろう。「乗り切るぞ、生き延びるぞ!」っていう・・・

薪ってやつは割って軒下に積んでおかないと、水分を含んだままでなかなか火がつかない。
最近毎日焚いているのだが、夏の間野積みしっぱなしだったので、どうもしめっぽくていけない。
しめっぽい...

景気もどうやらちょっとしめっぽいようだ。

暖かい状態が好景気だとすると今は薪ストーブにまったく火がついていない。
焚きつけには細かく乾いた薪が必要だが、さんざっぱら不景気の雨にさらされていた薪はたっぷり水がしみてしまっている。
乾いた良い状態の薪にしとくには、余裕がある時に軒下に小分けにストックしておかねばならない。
大きな場所に大量にストックしておくと下の方が腐ってしまい、トリクルダウンどころかトリクルディケイになりかねない。

湿った薪は灯油を浸みらかせた古布でがっつり焚きつけてやるのが一番。景気の起爆剤もがっつりしたほうが良いと思うが、一旦窯があったまって「オキ」ができればあとはくべればくべただけ火に勢いがでてくる。

火のコントロールは薪をくべるタイミング、空気の送り方、薪の質と量。
部屋があったかければ薪は少なくていいし、部屋が広ければ多く燃やせばいい。当然だが暑い夏はストーブを焚いてはいけない。
景気はそれぞれの国や地域にあった窯や薪や空気や気候があり、どこでもところかまわずセントラルヒーティング的にガンガン燃やしてもダメ、あったまった熱もなかなかダイレクトに地方には伝わっていかないだろう。
薪のような燃料だと都会では扱いづらく調達しにくいので、都市ガスのようなシステムで暖めればいいし、田舎は薪のような
自給自足的なあったまりかたもあるだろう。地方での農業は薪のようなもんじゃないかな...

今、我が家は昼間俺がいるので火のコントロールができる。帰ってきて家が寒かったら家族の心も寒くなってしまうから暖めてあげているのだ。
昔から「こたつの番」というのがあったり、驚くことには代々火を絶やさないで受け継いでいる家なんかもある(海外旅行はまず無理)。
俺は薪ストーブと豆炭コタツの番をやっているということだ。

「オキ」を消してはいけない。「オキ」さえあればいつでも窯はあったまる。
どうも今はガソリンだけを燃やして暖をとってんじゃないか...

火の番の達人がいれば経済はうまくいく、薪と灯油とガスと電気をうまく使い分けて。
でも原発はいけない、事故が起きた時の代償がでかすぎる。

築150年の我が家はリフォームしたとはいえなかなかあったまらない。ある程度の寒さとすきま風に耐えながらなんとか冬を乗り切っていくしかない。そうでないと都会で効率よく暖をとっている人に申し訳ないとも思うのだ。

ただあったまり方法はいくらでもある。薪を切り、運び、積んでいる時でさえ体はあたたまる。


    ということは...いろいろ能書きたれないで畑で山で働けってことだな....


  今日の一曲 Capsule Sugerlessgirl
                         https://www.youtube.com/watch?v=x6UurRhIgD0





冬支度

2014年12月08日 | Weblog
今シーズンも出荷が終わり やっと一息つける時期になった。
最後は安い白菜を毎日切っていたのだが いい加減やめようぜという周囲の空気と
-7℃の厳しい気温で凍みもキツくなったので強制終了ということになった。

売り上げ的には去年とほとんど同じだった。夏場のレタスの収益は良かったのだが
秋の白菜が全くダメだったのだ。去年はその白菜で大きく伸びてたのだが…
天候が不順だった分 しんどい年だったなと感じるが 天候よりも寄る年波のほうが
実はその原因だったかもしれない。

まだ堆肥散布とロータリー作業が残っているのだが 先日の寒波の雪で畑が乾かず
足踏み状態、とりあえず今日は一日を薪割り作業で凌いだ。

なぜだかうちのアルコール依存症のじいさんがエンジンの油圧薪割り機を購入、
俺もいい加減楽したいという欲求から使ってみる事にした。
何でもそうだが 今まで長年やってきたスタイルを変えるのはちょっと違和感がある
でも今回はあまりにもすんなり受け入れられた…っていうかもうあっと言う間に
薪割機が無いなんてことは考えられなくなってしまった。
多分感覚では 斧の3.5倍の作業量と4分の1の疲労量で済む感じだ。

楽をすると少々うしろめたい気持ちになるが これくらいは許されてもいいんじゃないかな…
三日薪割りしてるのを考えたら 三日アルバイトに行って稼いだほうが家計も楽になるだろうし。
実質二日間ぐらいで今シーズンうちで使う量は確保したような感じ。少し自由時間もありそうだが
まだ切って無い松やら栗やらがあるので明日も燃料備蓄仕事で…

今夜は代行で凌いでいるのだが、街は意外に静か。

遠くで消防団の夜警の鐘が鳴ってます…

今日の一曲 Tango jelousie. http://youtu.be/7mTEh5awKG