上発地村から

標高934mぐらい日記

遥かなる雲南の旅 序幕

2018年04月14日 | Weblog
これから一週間、家を空けることになるとなるとその前段階はとてつもなく忙しい
4月5日から12日まで中国雲南省の国境の町を巡る旅を控え、毎日目いっぱい段取り仕事に追われていた。天気がよかったので畑仕事は順調に進められた。
レタス定植する畑のマルチ展張、キャベツ定植する畑の畝立て、電気柵の設置。荷造りは直前までしてなかったのだが、最後にパスポートを確認した時有効期限を見て一瞬青ざめた。「24 MAR 2019…… これ切れてないか?!」2019年3月24日… かみさんに見せたら「今年はまだ2018年でしょ!」俺は今年が西暦何年かもうろ覚えだった。自分が48歳なのか49歳なのか時々わからなくなるあの感じに近い勘違いをしていたのだ。まあ致し方ない…
前日は息子の大学入学式に出席し、モニターの中継画面でしか観られなかったものの晴れがましい気分は十分味わえた。旅の前日の行事としては少々大きなイベントだったが、まあこれも致し方ないだろう。

今回も前回の海外旅行同様、軽井沢でアジアンブティック店を経営しているS氏との二人旅、彼は軽井沢一番の中国ツウといっても過言ではない人物、冬の間スキー場で同じ職場で働いていた名パトローラーだ。前回2016年のタイ、ベトナム旅行でも全面的にお世話になっていて信頼感は抜群、まったく心配いらない旅になる予定(だった…)

入学式後、東京のちょっと暑い春を満喫しながら息子のアパートに戻り、懸案になっていた洗濯機のホースを繋ぐ工事をしてから近所の実妹のマンションに向かった。ところどころで八重桜が満開になっていてこの時期の東京はいつ来ても気持ちのいい季節、水仙の葉っぱがやっと出てきたばかりの軽井沢にはない風景にすっかり心が弾んでいた。毎回海外旅行の前に一泊させてもらう実妹のマンションは京成の沿線にあるため、成田も羽田もアクセスがよく毎度ありがたく泊めさせてもらっている。今回も前日ありがたいもてなしを受け、ビールの後に飲んだテネシーウィスキーに最後は気持ちよく眠りに誘われていった。

出発は成田発上海浦東行のエアチャイナ午前8時55分発、妹宅を出て最寄り駅の5時ちょっと過ぎの始発に乗った、当然まだ夜明け前だ。
上り線の始発は思いのほか待っている乗客が多いが、下り線のホームはガラガラ。スカイアクセス線のスカイアクセス特急内も旅人がほとんどだったけど、背中にしょった40Lのリュックを座席に置いても問題ない程空いている状態だった。
しらじらと明るくなり、曇っている朝の成田に到着、程無く相棒のS氏が俺が座っていたチェックインカウンター前の椅子のところに現れた。
ここのカウンターだけ他に比べずいぶん込み合っていたが、サクサクと手続きし荷物を預け出国した。S氏は早速頼まれていたつけまつげを免税店に探しに行ったが、お目当て商品はなくスゴスゴと戻ってきた。
上海行は満席、結構おいしい機内食をいただきながら(なぜか飲み物サービスのワインが極端に少なかった気がするが…)あっという間に乗り換え地の上海浦東国際空港に定刻どうり到着した。早速空港両替所に向かい「円」を「元」に交換、前回よりも元が強くなっていたのでちょっと残念な気分になったがそれも致し方ないだろう。その後フリーSIMを買いに空港内の店を物色、一週間五千円で使い放題のSIMを購入した。早速入れ替えしてもらったのだがうまく作動しない。もうひとつサブに持って行った端末に入れ替えてみたけれどそれもうまくつながらず「アイヤー!」と店員のおねえさんも困っていた。「Wi-Fiを買えばなんとかなるかも?!」と言って薦めてきたけどこれ以上深追いしてもこじれるだけ、5千円の損失はしょうがないと諦め、ちょっと忙しくなってしまった昆明行きの搭乗手続きに向かった。まあ致し方ない…
14時30分発の昆明行きはまたもや満席、乗客ほとんど中国人だと思うが、僕ら二人も中国人となんら変わりない風貌なので違和感は全くない。多分これからは見た目でアイデンティティを表現するのはユニクロに身を包んでいる限り無理のような気がする。
国内線なので食事は出ないと思っていたのだが、やはり飛行時間がかなりあるので軽いスナックが出た。パンにハムとマーガリンが挟まったようなモノで、少ないワインではおいしくいただくことができないと思いコーラをお願いした。(ハンバーガーにもコーラが一番合うのだ)
窓際席から外を眺めると翼の下に夕日があってその下にすぐ地平線が見える 地平線に目を下すと昆明郊外の農業用ビニールハウスがびっしりと広がっていた。昆明に到着したのは現地時間(中国は国内どこでも日本と時差マイナス一時間)の7時半、まだ空港全貌がどんな風かわかるような明るさだった。ボーディングブリッジから入国ロビーまでの長ーい廊下はこの国の広さを象徴するような距離感だった。これからの旅はこの距離感が基準になるだろうことをここで予感する。
入国してすぐ地下鉄に乗り込み、1日目宿泊のホテルに向かった。昆明の地下鉄はまだ東西南北に2線伸びているだけでまだまだこれから発展していく感じ、建設中の路線があっちこっちに伸びているようだ。我々は環城南路で降り、地上に出て実質的にやっと中国に上陸した。
ホテルには夜の9時に到着、思っていたのと全然違い、綺麗で清潔な部屋でパリっとしたシーツがベッドを覆っていた。
腹が減っていたので早速街に飛び出し、若いねえさん達がテラスでワイワイやってる火鍋屋で夕飯を食べることにした。俺たちもテラス席を望んだのだが、店員のねえさんは断固として拒否、なぜか奥の堅苦しい席に押し込められた。火鍋はチンゲン菜と豚肉を注文、サイドメニューに麻婆茄子のようなモノを頼み、飲み物ははこっちの地方おすすめのダーリビールにした(グレードはV8というやつだ)
どうやら閉店間際らしく白米を頼んだら断られた。火鍋がなかなか運ばれてこないので覗いてみたらねえさん達が賄い飯で白米を食っていた。自分たちの夕飯が無くなっては困ると、俺たちの注文をバッサリ断ったに違いない…

昆明は今回の旅の通過点、目指すはベトナムとの国境付近の町巡り。少数民族との出会いがメインテーマだ。
昆明はもう大都会、上海や北京となんら変わりない中国の一地方都市になってしまった。ただここは標高が1900m、長野でいえば戸隠山山頂(わかりにくいか?)で沖縄宮古島と同じぐらいの緯度。出発した軽井沢よりも寒くてびっくりした。厚手のパーカーを持ってきて正解だった。
そんな不思議な場所だが、明日はもっと不思議な場所「金平」へ。とりあえずここまで旅の序幕は順調な滑り出しになった。
とりあえずWi-Fiはつながったがフェイスブックもラインもグーグル先生も閲覧できない。

こういうところで中国に来たんだと実感したのだが、これはまだ序幕の前のトイレ休憩にしか過ぎなかったことが後になってわかることとなる…









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1 コメント

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やっぱり・・・ (shinoetu)
2018-04-24 11:56:21
久しぶりに覗いてみたら、更新されてた。
少しさかのぼって読んだら、やっぱり面白いよ。
遥かなる雲南の旅の続編は・・・?
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