宮内庁の正式発表ですから、どこかのご夫婦のような観測気球ではないです。
佳子様は5月下旬にギリシャへ行かれます。
外交関係樹立125周年で、3月に正式に「佳子様」に招待がきたそうです。
本当に素晴らしい。アテネの神殿が佳子様にはよく似合うでしょう。
やっぱり「皇室外交」というのは、相手国からの要請があって実現するもので、自分達から「約束したじゃん。招待してよ」って言うのは違うと思うんです。
愛子内親王は成人してから今まで単独で公務はしていないので、知名度も低いでしょう。
回りからやんややんや言われてやっと伊勢神宮と神武天皇陵を参拝したけど、武蔵野陵には行ってないし日赤に就職したばかりなので外国訪問はまだまださきでしょ。
「愛子様に行って頂きたい」なんてコメントがヤフーであふれているようですが、残念ながら相手も人を見るのですよ。
愛子内親王が素晴らしい。可愛い、美しい、神々しいというのは、そう思っている人が一定数いるんだからそれでいいじゃないの?って思います。
《愛子さま、公務と仕事の両立に悩まれながらもはっきりとしたご自分の意志で福祉、ボランティア方面の仕事を希望されたことがわかって涙が出ました ご立派な青年皇族になられていますね》
《国民にとって本当に、心の支えになり、しかも暖かさが感じ取れる貴重なお言葉だと思います》と週刊誌が持ち上げてくれているし。何の不満があるのやら。
しかも愛子内親王はその結婚観について「一緒にいて笑顔になれる人がいい」とおっしゃっています。理想はご両親なんですって。
まあ本当に一人娘として大切に育てられてきたのだと国民は感涙ですよ。
歩けば後光がさし、その姿に魅入られた人は懸命に国旗とは違う旗を振り、「愛子様!」
「来てくれてありがとう!」と口々に叫ぶんですから、それ以上何か求めるのは贅沢というもの。
きっと、台湾まで被災地を巡りたいと思っていらっしゃると私は信じてますよ。
かつて、明治24年に「大津事件」というのが起こりました。
日本とロシアはとてもいい関係を築いていて、ロマノフ家の皇太子が来日したのです。
(のちのニコライ二世)
しかし、滋賀県の大津で日本人の警官津田三蔵に切りつけられるという事件が起きました。
日本政府は真っ青。外務大臣などが立て続けに辞職して、外交問題に発展。
それを救ったのが明治天皇と昭憲皇太后でした。
天皇はすぐに勅語を出し「今回の事件は許されない」といい、有栖川・北白川宮を見舞いに急行させる一方、ご自分も滋賀へ行幸。
直接、皇太子を見舞い、謝罪。さらに豪華が夕食会を開催。
答礼の夕食会にも出席、そして神戸の軍艦の中にいる皇太子を直接見舞った。
昭憲皇太后は詫びの手紙をロマノフ家に出し、皇太子の身の回りの世話にも気を配った。
そういう両陛下の行為を見た日本人は、こぞってロシア皇太子に見舞いの手紙や品を送り、学校は謹慎し、国を挙げて平癒を祈るという行動に。
これが功を奏して、ロシアの皇太子は非常に気分よく帰国し、戦争にはならなかった。
むしろ、その後、自分が自国民に殺されるとは思わなかったでしょうね。
当時は新聞しかないから、実際に明治天皇や昭憲皇太后の姿を見た人はいないでしょう。
でも勅語が出るとすぐ行動に移す国民性。
鎖国が解かれ、僅か20年余りの国が皇室によって真の外交を行う事が出来たわけです。
皇室外交というのは、本来そういうものではないかと思います。
招く側にとってもメリットがあり、招かれる側にとってもメリットがある。
ところが、招待したものの、多くの行事を欠席するわホテルで食べてばかりいるとか、完全に相手国をなめ切った態度をすれば「そうか、日本を尊重する必要はないんだな」と思わせてしまう。
今上夫妻のインドネシア訪問はまさにそれです。
エリザベス女王の葬儀に無理やり行っておきながら、棺に挨拶もせず、新国王のレセプションにも欠席、葬儀の日は笑顔・・・こんな事をされたら誰が招待しょうと思うでしょうか。
しかもキャサリン妃ががんを公表した翌日に「イギリス訪問」を関係者にリークさせるなんて相手の心に剣を突き刺すようなものです。
老齢の国王はそれでも公務を行っていますが、キャサリン妃はがんの治療がこれから長いし、果たして復帰できるかどうか危ぶまれます。
そんな時に正式な招待もないのに「女王が招待したでしょ」っていうのは違うと思います。あの国王はそんなに義理堅い人ではないし、内心アジア差別もあるし。そんな国王にこびる必要はないでしょうにね。
親戚筋であるヨーロッパの王室が静かにしている以上、外様はもっと大人しくしていないといけないのでは。
佳子様のギリシャ訪問も、相手国は「佳子様」を招待したのであって、愛子様ではない。なのに「愛子様に行ってほしい」というのはおこがましいにもほどがありますよね。
だからあのあたりの人達は上も下も非常識と言われてしまうのでしょう。