月下樹のおと

樹月けい、オタク母のブログ。アニメ・漫画。お絵かき展示等。義母の介護終わり、義父のご飯お手伝い中。

7月15日(金)のつぶやき

2016-07-16 04:37:24 | 日記等 未分類
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

7/15 映画「世界から猫が消えたなら」

2016-07-16 00:06:16 | 感想★アート演劇 映画ドラマ アニメ等
7/15
映画「世界から猫が消えたなら」




上映最終日。
何度か行こうと思いつつ
片道40分。
その日その日の理由があって
行けず終いになっていて。

今日が最後という理由に
背中を押された。
行けない理由を家に残して
朝早く出かけた。

*********

この世界からひとつだけ何かを消す。
その代わりに自分は
一日の命を得ることができる。

悪魔と名のる自分そっくりの男が
持ちかける提案。

何を消すか自分では選べない。
それを消すか、自分が死ぬかを
選ぶことはできる。


もし、そんなことになったら。
何なら消してもいいのだろう。
自分の命より大事なものは
あるのだろうか。



この世界は
かけがえのないもので出来ていて
それが、かけがえのないものだと
気付くことは難しい。

ささやかすぎて
価値があることに思えなかったり。

それこそ悪魔が言うように
“ 命が一番大事 ”
映画がなくても
色々な文化がなくなっても
死ぬ訳じゃない、と。

その通りかもしれないけど、
それがどんな風に
人と人とを結んでいるのか
目の前で見せられるまで
身に迫って感じないものだ。


“ 何かを得るためには
何かを失わなくてはならない ”

断捨離しましょうと
言われるようになって久しいけれど
その本当の意味も含めて
色々考えさせられた。

すべてを抱え込むのでもなく、
無用を即刻排除するのでもなく、
現実との折り合いをつけながら
かけがえのないものに
目を向けられたら。
彼のように悩み続ける、
それでいいのかな。


病気で亡くなる前の母が
息子に残していた手紙。
息子の素敵なところ。その言葉が
ささやかなことにも
意味を持たせてくれる。
それでもいいんだ、
それでいいんだと思える。
誰かがかけてくれる言葉に救われる。


映画に出てくる
レトロな街並みや古い道具たちも
印象に残った。

私の亡くなった祖母の
家の荷物を処分する時、
ことごとく捨てられたような
数々の古い品が、生きてそこにいた。

誰かがいいねと思って
それを大事にする人や場があるから
生きていられるものがある。

もちろん色々な事情はある。でも
いらないと思われるものの価値を
少し立ち止まって考えたくなる。

物、場所、人間…
すべてのものが
その人を形作っている。

どんなにちっぽけだと思えても
無くなっていいものは
ないのかもしれない。


*******

そんなことを考えながら
エンドロール。

自分や家族にとって
何を大事にしていくか。
ちょうど前日なりゆきで
話すことになり
考えていたところ。

普通なら、大抵の人なら
選ぶような道があっても
当分は別の道を行くこと。

かけがえのないものが
かけがえがないと思えるなら、
それは悲しい結末では
ないのかもしれない。
死ぬことさえも。

幸い、自分たちは まだ生きている。
たぶん(笑) まだ生きられる。
時間はある。

物語から
バトンを受け取ったような気持ち。
時間があるなら
その先へ行ってみよう。
せっかく受け取ったからには。


*******

原作が気になったので
買って帰った。

映画化が決まったころ
書店で見つけたけれど、
別の本を買って(笑)読んでなかった。

これも機会だ。

映画を観てたので
読む速さも前のめり、
1時間ちょっとで読めた。
映画は原作と少しずつ違うけど、
だいたいの感じは同じ。

何より、その世界を
言葉として目にすることが
できて良かった。
自分が観た後に綴っていた言葉、
少し自信を持てなかった考えの
背中を押してくれた。
あ、やっぱり、
同じように思う人、いるんだ
という気持ちになれた。


“何かいい物語があって
それを語る相手がいる。それだけで
人生は捨てたもんじゃない ”
映画「海の上のピアニスト」から
引用されていた言葉。

映画を観たり、本を読んだり、
それだけでも
語り合うような気持ちになれる。


これでいいのか
自分でも分からなくなったり、
目の前のことに振り回されて
何も見えなくなったりした時、
また思い出したい。

その時の自分への手紙として、
これを書いているつもり。


*******

余談。
文庫本の帯の推薦文に
セカオワ 深瀬さんが
胸を打たれたという
181ページ4行目からの「言葉」
(笑)
真似じゃないけど自分なら
105ページ2行目からの1ページだ!


あと、猫が文句しにカワイイ。
猫のタオルほっかむりシーンに
悶える(笑)。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Twitter