伝統ある英国の10吋ユニットで聴く、音楽の父のJ.S.バッハ音楽を知る喜び・・・

音楽好きのIIILZ Monitor Goldユニットの箱を改良して楽しむダメオヤジ金ちゃんです。

Bach, Johann Sebastian:Das musikalisches Opfer BWV 1079を新進のアンサンブル・バロッキンで検証する

2021年12月01日 | バロック音楽・オーディオ一般


今日から12月、師走である・・1年は実に早い、年と共に実感する。この時期は毎年忙しくしていますが、やっとのんびり過ごせる様になり、快食、快眠で体調も元気に向かっている、最大の疲れを癒すには好きなバッハを聴く事かもしれない、今回は時間もある事なので完成度の高いバッハ後期の作品を肩入り張らず「音楽の捧げもの/BWV1079」を深読みしてみる。
一般的にバッハの後期の作品は難解と言われるが、平均律第二集、グルドベルグ変奏曲、ロ短調、そしてバッハの作品フーガの技法は何度聴いても、聴き飽きる事なく聴くほどに興味深くなる音楽のようである。

音楽の捧げものの面白さは、楽器編成が指定されている事です、「Ⅶ.トリオ・ソナタ」「Ⅷ.無限カノン」のみで、それはフルート・ヴァイオリン・通奏低音(チェンバロ、ヴィオラ・ダ・ガンバもしくはチェロ)である。



今まで聴いた演奏者を聴き比べる作業から進めることにした。勿論装置はKORG / DS-DAC-10R USB-DACに真空管のアンプを繋げ3/5aで聴き始めてみる。勿論3/5aは良く健闘はするがTANNOYと比べて聴くと違いが明らかになる。
確かにTANNOY IIILZ Monitor Goldで聞くと全体に音楽が瑞々しく奏で、フラウト・トラヴェルが生々しく聴こえるTANNOYは音に奥行きが広がる傾向が強い。

但し、かなり以前よりインシュレーターとしてAIRBOW WFB-2129-18 / A4を使うことによって振動の悪影響を効果的にブロックし、音の濁りを大幅に低減し、音質の明瞭さを大幅に向上させ、ストレスのない状態の音質を実現しています。
当社はKEF Q300で使った時の音のキレが断然良くなった記憶は久しい、全体的には若干控えめな音質も気に入っている、それでも流石に鳴らすツボは解っているようです。



この装置で音楽を聴く限り実に素直な音創りと思う、これ以上の機材は不要とも思う、できれば程度の良いプリアンプの追加が望ましいと思う程度である。管球のプリアンプは選ぶことは難しく、難解な問題でもある様です。
昔からデットな部屋にはマランツの繊細な音、ライブの部屋にはマッキントッシュのアンプが合うと言われて来たのですが真空管の特性にも影響はあるようです、詳細は実際使って見なければ判明はしない。此のように思うと真空管アンプが製作された頃から基本は変わってないことに気付く。

晩年のバッハ、この頃の作曲のあり方として、最後の十年、バッハはそれまでよりペースを落とし、平均律クラヴィア曲集第 2巻やゴールドベルク変奏曲、「高き天よりわれは来たれり」によるカノン風変奏曲、そして「フーガの技法」とこの「音楽の捧げ物」、ロ短調ミサ曲に絞って 仕事をしていました。
外へ向かうエネルギーは落ち、より内省的になっていたと見ることもできます。
バッハ後期の音楽の演奏は実に重みもあり何度も聴き続ける事が肝心で多くの演奏者を聴きニュアンスの違いを味わう楽しみも意味深いようにも感じる。
思うに同一曲で此のように多くの演奏を聴き比べるとこも大変珍しく、楽しの覆う作品と思わせる事は、それなりに重みもあるのであろう。

糖尿病に起因する白内障と考えられていますが、六十歳頃 の1745年前後から視力が衰えて来ており、無理はできない上に苦労もあったことだろうと思います。その中でもこの「音楽の捧げ物」は成立事情が特別で、 ほとんど当時の王様から仰せつかったような仕事でした。実際は命令ではなく、自らが宿題にしたのですが、この辺の話はニュアンスに幅があります。



今日では学者の研究によって「ロ短調ミサ曲」がバッハの最後の作品ではないかと言われるようですが、少し前までは「音楽の捧げ物」と「フーガの技法」が 並んでその地位を得ていました。晩年、という意味では今でも正しいのだと思います。そこで、音楽の捧げ物のお話をする前に、それと関連性があると言われる フーガの技法についても少し触れてみます。といっても、曲の内容的なことではありません。

以下のようなハ短調のテーマ (Thema Regium) を大王より与えられた。



1747年5月7日、バッハはプロイセン王フリードリヒII世の招きを受け、ポツダムの王城へ伺候した(夏の離宮だったサン・スーシ宮殿ではないと考えられている。現在、この謁見が行われたとされるポツダム城Stadtschloss は残っていない。戦災を受け、旧東独が財政上また政治上の理由から建物の再建を放棄して、1959年に解体撤去された。以来、跡地を示す立て札を残して空き地となっている)。自らも優れた音楽家であったフリードリヒ大王はフーガ主題をひとつ与え、バッハはこれを即興で展開して人々の喝采を浴びた。謁見後、3声のリチェルカーレと7曲のカノンを印刷して7月7日に献呈、さらに9月末にはカノンを2曲と6声のリチェルカーレ、王が得意としたフルートの参加する4楽章のトリオ・ソナタを書き足し、『音楽の捧げもの』と題して出版した。

なお、大王へ献呈された印刷譜では3声のリチェルカーレに付けられた副題が、出版譜においてはこの6声の楽章に振り替えられている。さらに付言するなら、バッハが自作品に「リチェルカーレ」のタイトルを用いたのは、この『音楽の捧げもの』のみである。



フーガの技法と似たところは、まず、その二つはどうして関連性があると言われるのでしょうか。それはどちらも「カノンやフーガという循 環する形式を使っていて、その性質を追求するような姿勢が見られ、一つのテーマから展開して対位法的作品を作り上げているから」ということになります。何 やら難しいですが、難しいか簡単かというのは理解の問題ですから、それは理解が問われる性質を持った作品だ、ということです。それを裏付けるかのように、 考える要素を前面に出すことで成立する無調音楽の始祖、シェーンベルクやウェーベルンが興味を持ち、言及したり編曲したりしています。特に「フーガの技 法」の方など、未完成で突如途切れるオルガン演奏をかけたりすると、「これって現代音楽ですか?」と聞かれるかもしれません。

ベートーヴェンの「大フー ガ」も他の楽章と違って独特のとっつき難さがありますから、この形式自体にもそうした性質が多少ともあるとは言えるでしょう。そしてバッハの場合、その フーガが可能性の限界を試されつつどこまでも展開されて行く。もし、きれいな音楽を楽しみたいという単純な感性的満足を求めて心構えなくこの曲に接する と、雲の中に消えて行く滑走路を走る気分になるかもしれません。離陸しても、水平儀とコンパス(構造的な理解)なしに視界の効かない中を飛ぶようなもので す。だからというのかどうかは分かりませんが、「クラシック音楽の最高傑作に数えられている」と言う人もいます。ニ短調の半音階の雲が見渡す限り続き、内 側で何かが飽和して、止まった夢の中を滑っているように感じるかもしれません。確かにすごい作品なのは間違いないでしょう。



「リチェルカーレ」というのは、バッハがフリードリヒ大王に献呈したこの「音楽の捧げもの」に付けたサブタ イトルであると同時に、王のテーマに応えて作ったその中の二つの楽曲の名前でもあります。バッハはそういう名前の曲をこの二曲しか作っていませんが、サブ タイトルの方は「王の命による主題と、それをカノンの技法によって解決したその他の楽曲」というものであり、ラテン語で Regis Iussu Cantio Et Reliqua Canonica Arte Resoluta と記されました。その頭文字を取ると RICERCAR、リチェルカーレになるという、凝った仕掛けです。この語は、元々は対位法で書かれた多声部の模倣的な楽曲に対する古い呼び名であり、6声のリチェルカーレは初期のモテットの様式で作られているし、カノンなども含め て、バッハはフーガの前身のような、あるいはそれと同類のような意味で使っているようです。イタリア語の「探求」のニュアンスも込められているのかもしれ ません。

「カノン」というのは輪唱のような構造を持っていて、(似た形式のフーガとは違って)主旋律と厳格に同じ形 をとる声部が繰り返され、積み重なって行く楽曲です。しかし同じ形といっても、そのまま元の姿で行くもの(「平行カノン」)だけでなく、加える方を後ろか ら楽譜を逆読みにする 「逆行(蟹形)カノン」や、上下がひっくり返された形で重ねる「反行カノン」、終わりなくどんどん追いかける「無限カノン」など、種類があります。そして それに加えて「謎カノン」という形もここでは出て来ます。何かというと、例えば四人用なのに二人分しか楽譜がない、といったものです。じゃあどうするか。 ヒントが記号で書かれてる場合もあるものの、楽譜がないパートは、開始点や音の高さ、和音構成など、奏者が謎を解くように考えて演奏するのです。これは議 論を呼びます。

また、曲同士の順番が決まっておらず(出版されている特定の楽譜に従えば固定されたものとなります)、指定されていない担当楽器を何にする かというパズルもあり、この「音楽の捧げ物」全体が謎解きの判じもののような性質を持っているのです。演奏者によっては同じ曲とは思えない仕上がりになっ ていることもあり、具体的に個々の楽章というか、曲ごとに、そのあり方と根拠を見て行く必要があるでしょう。

しかしそれらの話は分かりやすく説明してくれるサイトもあり、ブックレットも含めて多くの解説でまず語ら れることです。それに基本的に、いい加減なようだけど聞くとき自分はあまり気にしてないのですね。したがってこのページでは能力も超えるし、思い切って割 愛します。残った部分だけ、つまりハード面には触れずに、聞いた印象のみを記すことにしようと思うのです。
それは評としては屋台骨のない家のスケッチ、乗 り心地で評価するス ポーツカーのようなものであり、あるいはまた飛行機の喩えに戻るならば、エンジン推力や旋回性能、スピードブレーキの効きといったものを測定装置なしに感 覚で試験するような事態でしょう。前回のオルガン曲に引き続き、またまた言い訳になってしまいました。
~曲目、以下に各曲のタイトルのみ記します。曲順はベーレンライター社の新バッハ全集によるもので、他にも色々な順序で演奏されることがあります:バッハ / 音楽の捧げ物 BWV 1079

 3声のリチェルカーレ(Ricercare a 3)
 王の主題による無限カノン(Cannons diversi super Thema Regium)
 2声の蟹形カノン(Canon a 2 [crab canon])
 2つのヴァイオリンによる2声の同度のカノン(Canon a 2 Violin[:/i] in Unisono)
 2声の反行カノン(Canon a 2 per motum contrairum)
 2声の反行の拡大によるカノン(Canon a 2 per augmentationem, contrario motu)
 2声の螺旋カノン(Canon a 2 [circularis] per tonos)
 5度のカノン風フーガ(Fuga canonica in Epidiapante)
 6声のリチェルカーレ(Ricercare a 6)
 2声の「求めよ、さらば与えられん」による謎カノン(Canon a 2 “Quaerendo invenietis”)
 4声の謎カノン(Canon a 4 “Quaerendo invenietis”)
 フルート、ヴァイオリン、通奏低音のためのトリオ・ソナタ(A Sonata sopr’il Soggetto Reale)
  ラルゴ(Largo)
  アレグロ(Allegro)
  アンダンテ(Andante)
  アレグロ(Allegro)
 無限カノン(Canon perpetuus)



「音楽の捧げもの」、バッハ晩年の到達点であり、少し重くはあるけれど枯れた諦観のようなものを感じさせ、知らずしらずのうちに惹き込まれる大変魅力的な 曲です。極めて個人的な意見だし色々な見方があった方が面白いですが、聞いた限りにおいてはこの作品、他人を貶める意図を隠しているようには全く感じま せん。
一般的には鍵盤楽器独奏でも良いが、バッハ / 音楽の捧げ物 BWV 1079の演奏の注目は、フルートの名手による演奏が多いようでです。
今まで聴いた演奏は間違いなく横笛の巧みな演奏者が多いことが多いので知っている限りのものを記載する、横笛は古楽器ではフラウト・トラヴェルソと言って形も違いが解り易いが、弦楽器の違いは弦の違いと弓の違いに特色がある。従って音質にも違いがあり、最新の演奏者は古楽器を使う方が多くなっているようにも感じます。

◾カール・リヒター(チェンバロ/指揮)
オーレル・ニコレ(フルート)/ オットー・ビュヒナー(ヴァイオリン)
クルト・グントナー(ヴァイオリン)/ ジークフリート・マイネッケ(チェロ)
フリッツ・キスカルト(チェロ)/ ヘドヴィッヒ・ビルグラム(チェンバロ)

◾ペーター=ルーカス・グラーフ(フルート)
ハンスハインツ・シュネーベルガー(ヴァイオリン)
イルゼ・マティウ(ヴァイオリン)/ ワルター・ケーギ(ヴィオラ)
ロルフ・ローザー(チェロ)/ クリスティーネ・ダクセルホーファー(チェンバロ)
イェルク・エーヴァルト・デーラー(チェンバロ)
ペーター=ルーカス・グラーフは現在の国際的フルート奏者の中では最も活動歴の長いアーティストである。フルートの妙義は一度は聴きたいですネ!

◾ニコラウス・アーノンクール(チェロ/ヴィオラ・ダ・ガンバ)
レオポルト・シュタストニー(フラウト・トラヴェルソ)
アリス・アーノンクール(ヴァイオリン)/ ワルター・プファイファー(ヴァイオリン)
クルト・タイナー(ヴィオラ)/ ヘルベルト・タヘッツィ(チェンバロ)

◾ジャン=フランソワ・パイヤール / パイヤール室内管弦楽団 
マクサンス・ラリュー(フルート)/ ジェラール・ジャリ(ヴァイオリン)
ブリジット・アンジェラス(ヴァイオリン)/ アラン・メイエ(ヴィオラ)
レイモン・グラタール(ヴィオラ)/ アラン・クールモン(チェロ)
ポール・ガバール(チェロ)/ ロール・モラビト(チェンバロ)



◾バルトルト・クイケン(フルート・トラヴェルソ)
ジキスワルト・クイケン(ヴァイオリン)/ ヴィーラント・クイケン(チェロ)
ロベール・コーネン(チェンバロ)/ グスタフ・レオンハルト(チェンバロ)
個人的はレオンハルトのチェンバロの澄んだ音色が心地よい、昔から聴いていた事もあり、安心して音楽を楽しむことが出来た。

パイヤールと同じく、モダン楽器による室内オーケストラの演奏です。
◾ネヴィル・マリナー / アカデミー室内管弦楽団 
ウィリアム・ベネット(フルート)/ アイオナ・ブラウン(ヴァイオリン)
スティーヴン・シングルス(ヴィオラ)/ デニス・ヴィゲイ(チェロ)
ニコラス・クレーマー(チェンバロ)

◾ムジカ・アンティクァ・ケルン / ラインハルト・ゲーベル (ヴァイオリン/指揮)
ウィルベルト・ハーツェルツェット(フラウト・トラヴェルソ)
ハーヨ・ベス(ヴァイオリン)/ チャールズ・メドラム(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
ヘンク・ボウマン(チェンバロ)

有田正広(フラウト・トラヴェルソ)
寺神戸亮(ヴァイオリン)/ 若松夏実(ヴァイオリン/ヴィオラ)
中野哲也(ヴィオラ・ダ・ガンバ)/ 有田千代子(チェンバロ)

◾トン・コープマン(チェンバロ/指揮)
ウィルベルト・ハーゼルゼット(フラウト・トラヴェルソ)
キャサリン・マンソン(ヴァイオリン)/ ダヴィド・ラヴィノヴィチ(ヴァイオリン)
ジェーン・ロジャーズ(ヴィオラ)/ ジョナサン・マンソン(チェロ)
クリスティーネ・シュティヒャー(ヴィオローネ)/ ティニー・マトー(チェンバロ)
オランダの古楽のバッハの名手、コープマンですが、この「音楽の捧げ物」は2000年代に入って出た盤です。

◾リチェルカーレ・コンソート
フィリップ・ピエルロ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
マルク・アンタイ(フルート)
フランソワ・フェルナンデス(ヴァイオリン)
モード・グラットン(チェンバロ)
最近筆者が好んで聴くグループの名前の「リチェルカーレ」、これは上で触れた通りで、バッハが王様に贈呈した楽譜に書かれたサブタイトルの頭文字です。元々の意味の古い楽曲 の形式名とも二股かけてるのだろうけど、バッハの方も楽団にとっては重要な意味を持っているに違いありません。ベルギーのヴィオラ・ダ・ガンバ奏者フィ リッ プ・ピエルロとフランスのヴァイオリニスト、フランソワ・フェルナンデスらによって1980年に結成されたベルギーのアンサンブルです。クープランの「コ レッリ賛、リュリ賛」の演奏が素晴らしかったので、すでに取り上げていました。ここではフルートにマルク・アンタイが加わり、チェンバロは 1983年生ま れの女性鍵盤奏者、モード・グラットンに変わっています。二人ともフランス人ということで、ベルギーもフランス文化圏ですから、今のフランス流の古楽を代 表する演奏と言って良いでしょう。ここではクイケン盤と同じく最小の四人でやっています。

◾バッハ・コレギウム・ジャパン / 鈴木雅明(チェンバロ)
菅きよみ(フルート)/ 寺神戸亮(ヴァイオリン)
山口幸恵(ヴァイオリン/ヴィオラ)/ エマニュエル・バルサ(チェロ)
カンタータ全集で見事な演奏を聞かせている鈴木雅明とバッハ・コレギウム・ジャパン(BCJ)も、2016年になってやっと「音楽の捧げ物」を出しまし た。バッ ハのほぼ最後の作品であり、解釈が難しいところがあるから後になったのでしょうか。期待して聞きました。編成はクイケン兄弟たちの解釈とは違い、 violin の後の「:」を「 i 」と解釈したのかどうか(violini だと複数という意味になります)、通常よくやられるようにヴァイオリンが一人多い五人体制です。

と10組以上の演奏者となります、何を聴くかは本人次第、モダン楽器を選ぶ方、古楽器を選ぶ方、人それぞれですが、そこにはバッハの対位法芸術を鮮やかに紐解く音楽があります。



今回は2020年の新譜、新進のアンサンブル・バロッキン(ENSEMBLE BAROCKIN')日本生まれでインゴルシュタット在住のフルート奏者佐藤浩津江を中心とした国際アンサンブルは、ジョセフ・ハイドの横笛と弦楽器の作品を演奏しています。

フラウト・トラヴェルソの音は絶品であり一種輝きのある音が大変魅力的です。
それは、果てしなく続く海のように、新鮮さ、創造性、そして独創的な品質に満ちた音を届けて頂くようである。特にCanonのパートが織りなすパートは圧巻である。



ロシア、フランス、ドイツ、日本の音楽家で構成される古楽器アンサンブル「アンサンブル・バロッキン」は、ドイツのインゴルシュタットで活動しているフルーティスト・佐藤こずえが2011年に結成したグループです。今作はバッハの対位法的名作『音楽の捧げもの』を収録。大王のテーマをもとに作曲技法の限りを尽くして書かれた曲集から、雄弁で美しい演奏を引き出しています。




【曲目】J.S.バッハ:音楽の捧げもの BWV1079
 3声のリチェルカーレ(チェンバロ)
 無窮カノン(フルート、ヴァイオリン、チェロ)
 2声の蟹のカノン(ヴァイオリン2)
 2声の同度のカノン(ヴァイオリン2、チェロ)
 2声の反行カノン(フルート、チェンバロ)
 2声の拡大と反行のカノン(ヴァイオリン2、ヴィオラ・ダ・ガンバ)
 2声の螺旋カノン(ヴァイオリン、チェンバロ)
 カノン風フーガ(フルート、ヴァイオリン、チェロ)
 2声のカノン(チェロ・ピッコロ、チェロ)
 4声のカノン(ヴァイオリン2、チェロ2)
 トリオ・ソナタ(フルート、ヴァイオリン、チェロ)
 無窮カノン(フルート、ヴァイオリン、チェロ)
 6声のリチェルカーレ(チェンバロ)

【演奏】
アンサンブル・バロッキン
 佐藤こずえ(フラウト・トラヴェルソ)
 ドミトリー・レペホフ(バロック・ヴァイオリン)
 レナ・カイダノフスカ(バロック・ヴァイオリン)
 パヴェル・セルヴィン(ヴィオラ・ダ・ガンバ、バロック・チェロ)
 フェリックス・ストロス(バロック・チェロ、チェロ・ピッコロ)
 フランシス・ジャコブ(チェンバロ)



音楽の捧げものとして王に捧げた室内アンサンブルの13曲のコレクションの基礎として採用しました。複雑なカノニックデバイス、パズル、アクロスティックスに対するバッハの喜びは、これらの作品に完全に表現されています。

最新の録音は流石音質もリアルでカノンの楽器の組み合わせがリアルで身の前で演奏している様である、これも最新録音の楽しみでもある。フラウト・トラヴェルソの演奏も素晴らしく、天才と組み合わせた偽造、巧みな職人技の芸術に捧げられているようで、古楽器演奏もリアルで感銘した。



10のカノンのうち9つはフルスコアで書き出されていませんでしたが、演奏者が解釈して解決するためのヒントが記されていました。挑発的に「探して、あなたがたは見つけなければならない」と述べています。さらに、明らかに楽器演奏を目的としていましたが、バッハはいくつかの動きのために楽器を指定しただけでした、流石最新の録音は音質も良い。



この後スピーカーをGOODMANS AXIOM 80の箱に入れたIIILZ Monitor Goldで視聴すると、最新の録音でもあり、まるで目の前での演奏を聴く様であり10吋のIIILZの幅の広さを感じて止まない、音質の良さもこの感覚はオールドタンノイと言うユニットを間近で聴かなければ理解出来ないであろう。

バッハ後期の代表作でもあるBWV1079をじっくり楽しむ事は楽しく、意外と難解そうな音楽の捧げもの BWV1079を筆者なりに楽しんでみました、ブラボー!