12345・・・無限大  一粒の砂

「一粒の砂」の、たわごと。
無責任結構・ 中途半端・ちゃらんぽらん・ 出たとこ勝負、で参りましょう!

ゼロ番札所

2006年10月03日 05時07分16秒 | Weblog

某TV放送局の「趣味講座」に、四国巡礼の作法を学ぶ講座が開講した。

時代も変わったものである。

ついに、お寺参りが、趣味になったのである。

しかし、その講座を拝見して、
いかに自分のお参りの仕方が、我流になっていたか、思い知らされた。

大変有益で、参考になった。

まだ、始まったばかりなので、最後まで勉強し、これからは、正しい作法を励行しようと思っている。

四国八十八箇所は、一番から八十八番までの番号がついている。

高野山には、特に番号があるとは聞かないが、最後にお礼参りに行くと聞いている。

原則的には、番号順にお参りすべきであるが、広大無辺の弘法大師のことである。

お参りする人の都合の良い順番で、お参りすることも差し支えないのだそうである。

ある人から、ゼロ番札所があると聞いた。

調べてみると、
ゼロ番札所とは、中国西安市にある「青竜寺」との事だった。

ここで、インターネットから、引用する。

「空海の時代、青竜寺は、恵果阿闍梨が別当で、
当時の密教の重要な道場の一つとして最盛を極めた。

密教を求める僧侶が国内外から訪れた。

日本からは[入唐八家]のなかの六家(空海、円行、円仁、恵運、円珍、宗睿)が前後にして青竜寺で密教を学んだ。」

と記載してあった。

弘法大師の言葉で、印象的なのは次のものである。

生まれ生まれ 生まれ生まれて 生のはじめに暗く

死に死に 死に死んで 死の終わりに冥し

大師は、遣唐使船で上海の南方に漂着し、半年かけて西安にたどり着いた。

翌年「阿闍梨(最高位 大日如来の位)」に選ばれ、
第八代の密教継承者となり、「遍照金剛」の称号を授けられ、

最後の遣唐使船で辛うじて帰国、今日の仏教の隆盛をもたらした、

またご承知の通り、書・教育・土木工事など数々の業績を残された奇跡の天才である。

今回の旅では、オプショナルコースに追加してもらい、同行の4名のお方にも無理をさせたが、
「ゼロ番札所」にお参りがかない、胸の痞えがとれた。

作家「夢枕獏」氏は、小説『陰陽師』が映画化され、
主役の安倍晴明を狂言師野村萬斎が演じ、大ヒットしたことで、読者はよくご存知であろう。

彼の作品の一つに、

「沙門空海 唐の国にて鬼と宴す」

と題するものがある。

天才空海を、人間味豊かに描いた秀作と思う。

読み出したら止まらず、
一気に読破してしまうこと請負である。


お勧めの一冊である。