シャドウピッチング

活字が好きじゃなかった私も、なぜか文章を書きたくなってきた。これも歳なのか。。。

電車事件その1 痴漢を撃退したのはおばあさん

2012年12月01日 22時33分29秒 | 記憶と記録のページ

電車に乗っているといろんな事件がありますよね。そんな事件をいくつか・・・・

第一話: 痴漢を撃退したのはおばあさん  

 

それは朝の通勤時間帯のこと。満員電車に乗っていた私は、文庫本を片手に、もう片方の手は吊皮を持って立っていました。東武東上線の7人がけの椅子の一番端に座っている人の前。座っていたのは若い女性。夏だったのか、タンクトップの服を着ていて、肩は素肌が出ていました。朝の眠い時間帯。その女性もコックリコックリ居眠りをしていました。

 

で、その女性の肩の横。ドア袋のあたりには、リュックのバックを背負った男性。 言い方は悪いですが、なんとなあく怪しい感じ。

 

しばらく何事もなかったのですが、その男性が何を思ったのか、その女性の肩に自分の指を伸ばし始めたのです。ゆっくりとゆっくりと。。

おい、おい。満員電車で、しかもよく見える状況で痴漢か!? その男性は、じわじわちょっとずつ指を伸ばし、ついに女性の肩を「ちょん」 と突っつきました。

 

女性はさすがに気が付き。。。「ん、ん??」 という感じ。男性はビビって手を引っ込めます。

が、最初の印象は正しく、怪しい彼は一度肩を指で触れられたことで自信を持ったのか、その後は今までよりも抵抗なく、指を伸ばし始めます。私はそれを目の前で見ているわけで、『こら、やめなさい』 とか言えばよいのですが、彼の怪しさが不気味で。。。(いいわけですが、当時不審者による殺傷事件も報道されたりして、下手に正義感で動くことで彼が何を持っているか?と感じてしまいました。情けない。。。)

 

その後、女性は彼の指を避けてドア側から体をよけるのですが、男性は指を何度も引っ込めてはまた伸ばし、と繰り返します・・・弱った!!

 

とその時、私の後ろに立っていた20代の女性が、

「あなた立ちなさい!」と言いながら、座っていたその女性の膝を手でたたきました。座っていた女性はその声に応じ、助かった!という表情で席を立ちました。すると、わたしの3つくらいとなりに立っていたおばあちゃんが

『あら、どうもすみませんね』

と言って、満面の笑顔でその席に座られました。

 

もちろん、怪しいその男性は、その後二度と指を伸ばすことはありませんでした。。。。

 

 

しかし、女性は強い。結局彼女のその言葉が、偶然にもお年寄りに席を譲らせることになったので、その場は円満におさまり、怪しい男性もとがめられることなく去りました。本来はそれ自体はまずいことではあるのですが、、、、。まずいよなあああ。 でも、また言いわけですが、女性は強い。