大河ドラマ「八重の桜」。ついに会津は開城し降伏。これから新政府軍の支配下になる。箱館の戦いや西南の役など、時代の流れの中で、まだまだ世の中は動き続けます。
今回の大河ドラマ。視聴率は、前話の「平清盛」よりはよいものの、あまちゃんに大きく水を開けられています。主人公の八重役の綾瀬はるかちゃん。最初のころはまったく出演しないとかの声が多かったようで、ますます評判が悪かったようですが、いやいやお兄さんの山本覚馬役の西島秀俊さんもいい役をしてましたよ。と言うか、吉田松陰の小栗旬君も、みんな幕末の動乱を素晴らしく演じられていたと思います。結局重々しすぎちゃったんでしょうか?いやいやそんなことはない。主人公がちら出演だって、ちゃんとドラマの柱に座っていましたよ。
しかし、前回の鶴ヶ城開城は悲しかったですね。。特に、皆さん同じように思ったでしょうが、八重が話した松平容保への言葉。
『恐れながら、お殿様には生きてもらわねばならねえ。会津は逆賊なんぞではねえ。それを証明するためにも、生きて頂かねばならねえ』
ただひたすらに、徳川幕府の為、朝廷のためとひたすら働いてきたのに、この仕打ちは。。。。無念でならない。。。それが胸を打つ。。
大河ドラマ 八重の桜ダイジェスト 第29回「鶴ヶ城開城」
現代の社会にも通じる事が沢山あるでしょう。ただし、八重のように、その気持ちをTOPに正直に訴えられる事なんて実際はほとんどない。家老の西郷頼母は、容保に会津の民の命を守るため、降伏を進言するも、他の家老や殿様から弱腰とののしられ、会津を去ることになる。こちらもさぞ無念で会ったことでしょう。妻娘、母はみな自害しているなか、自分はそれもできず、故郷を去る。。。
ここに至るまでに、決断を迫られるタイミングが何回も起きているものの、容保はひたすら会津としての正義を貫こうとする。それは自分がもともと会津の人間ではないからかもしれないが、結果としてはそれがあだになる。
ただ、そのどこまでもまっすぐに尽くすその精神、姿が、なにか日本と言う国の昔から続いている忘れてはいけない心根のように感じる。東北気質と言えばそれまでかもしれないが、正直に、真っ直ぐに生きたい。そう思うのは多くの人の本音でしょう。でも、それがなかなかできない。
正直な姿を演じるドラマは、八重の桜の会津の人たち以外にもたくさんいます。たとえば「ショムニ」。 たとえば「斉藤さん」。 たとえば「半沢直樹」
みな今回のクールで高視聴率を取っているドラマ。自民党が大勝して、アメノミクスで好景気復活と言われながら、実際は様々な締め付け、表面上の付き合い、終身雇用の崩壊、異常犯罪の増加など、不安要素の増加の方が気になる現代人の心が、こう言ったドラマを求めているのかもしれません。