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熱燗やいつも無口の客一人 真砂女

2016年12月05日 | 俳句
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鈴木真砂女
熱燗やいつも無口の客一人
暮れ。何故かいつも以上に酒が恋しい。いや暖かい提灯と暖簾を潜って女将に逢いたいだけかも知れぬ。取分け女将と話す訳でも無いが女将と他の客との話を聴いているだけで心が和む。そして淡々と独り酒、たまにちいママの照子さんが酒を注ぎたす。職人の星さんも無口、仲居の広子ちゃんも無口。まな板の宗男さんが時折旬の魚をお披露目する。うんうんと頷いて一人無口な客ではあった。彩図社「名俳句一〇〇〇」(2002)所載。:やんま記

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