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幾万が身を占ふや冬の星:朝広三猫子

2021年01月24日 | 俳句
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幾万が身を占ふや冬の星:朝広三猫子
人はそれぞれの星の下に生まれたと言う。幾万という星が瞬いている路上に星占師が座している。名前と生年月日を聴くとじっと客の瞳を覗き込む。「いやいやお客さん、数奇な星の下に生まれましたなあ。世が世であれば天下をとっている運命でしたのに。でも今はおとなしく誠実になさっていれば誰にも襲われず安泰にくらせます。鬼門は北、北斗に手を合わせましょう。」と言わば人生相談に乗ってくれる。人間の数だけ悩みがあり無限の星が悩みを引き受ける。<我が妹は我に瞬き冬の星:やの字>朝日新聞「朝日俳壇」2011年1月17日所載。
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