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水をのむ猫の小舌や秋あつし 徳田秋声

2016年08月24日 | 俳句
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徳田秋声
水をのむ猫の小舌や秋あつし

残暑にうだる日々が続く。猫がぺちゃぺちゃと水をのんでいる。見ているだけで喉の渇きがどっと押し寄せる。と言っても秋の声を聴くのもそう遠くないのだが。余談だが家では猫の「ワガハイ」と犬の「ポンチ」と同居した事がある。猫派犬派の気持ちは両方ともよく分る。この彼女や彼との別離の後はもう再び同棲する気はなくなった。空を自由に飛び囀っている野鳥を眺めては又聴いてはこれを楽しんでいる。さて徳田秋声、明治に生まれ昭和に没した小説家と聞けば何だか熱い時代を過ごした人だなあと思う。秋あつし。『名俳句1000』(2002)所収