東京美術学校卒、入隊後病気になり除隊、昭和24年11月24日病没。享年31歳。
飲まず食わずの行軍が病弱だった良二の体を壊したのです。息絶え絶えで復員。そんな彼を優しく迎えてくれたのが阿波、池田ののどかな風景でした。病床から見える光る吉野川、段々畑の広がりを何枚も、何枚も描いたのです。病気が治ったら東京へ行って絵の勉強をもっとしたいと言いつつ死んで行きました。しかし故郷の風景を再び見ることが出来た幸運に私の心も少しなぐさめられます。それにしても享年31歳とは若過ぎます。ああ。
絵と文章の出典は以下の通りです。NHKきんきメディアプラン発行、「無言館 遺された絵画」2005年版、88ぺージです。