後藤和弘のブログ

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中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

「大統領の執事の涙」というアメリカ映画を見て来ました

2014年02月21日 | 日記・エッセイ・コラム

アメリカ合衆国には黒人を差別して、白人の奴隷のように扱うという伝統的な文化がありました。

しかしケネディ大統領のころから、黒人を社会的には同じ扱いをする公民権法を議会を通し、それを施行しようとする政治運動が燃え上がりました。

世に言う、「公民権運動」です。この映画の主題はこの公民権運動なのです。

この映画は歴代の大統領の執事として仕えた男の一生を描いた映画です。

その男の私的な家庭生活を丁寧に描きながら、歴代の大統領が黒人差別にどのような態度と政策を取ったかを明快に示したドキュメンタリー映画なのです。

アメリカにおける黒人差別の実態が真に迫って写してあります。それは日本人にとってはショッキングな映像です。

そして、黒人の公民権を認めようとしたケネディ大統領が暗殺されたのです。

公民権運動を推進したキング牧師も暗殺されたのです。

これらの痛ましい暗殺の代償として、黒人差別が無くなり、ついには黒人のオバマさんが大統として選出されたのです。

アメリカ社会の暗部を暴き、悲しみと暗殺の悲劇のすえに黒人と白人が平等になった事情を赤裸々に描いています。

恥ずかしい歴史を正面から見つめ、アメリカの輝く未来を暗示した映画です。勇気ある製作態度です。

日本では「大統領の執事の涙」という名前ですが、涙なんて関係ありません。

原題は単に「執事(The Butler)」です。かなり下品な言葉や衝撃的な場面が沢山出て来ますので気の弱い方は覚悟してご覧下さい。

人種差別というものに興味のある方には必見の映画です。

私自身はケネディが大統領に就任した頃留学していました。バスやレストランや映画館で白人席と黒人席が分かれていたのに胸を痛めていました。

その個人的な体験から、この映画で描かれた人種差別解消の歴史的経緯に感動しました。

それにしても日本人は明治維新以後の自国の歴史の暗部に正面から対峙しているでしょうか。こんなに客観的に対峙しているでしょうか。反省しながら見ていました。

下に暗殺直前のケネディ大統領夫妻の写真とキング牧師夫妻とオバマ大統領の写真を示します。この映画では似た俳優が演じていますが、重要な登場人物なのです。

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2 コメント

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自分の子ども時代の事です。生家は目黒区です。 (hoteisan2004)
2014-02-21 20:19:17
自分の子ども時代の事です。生家は目黒区です。

近隣には公職を追放された学者のお屋敷、大会社の重役の住む

社宅等もありましたが、外国人も家族と住んでる人も見受けられまし

た。ある時 アメリカ人の人が引っ越しをされてきて、自分の子供を

日本人の子供と遊ばせたいので、だれか適当な子はいないか、との

相談が近所でご子息がアメリカ留学の経験がある方の家に紹介が有り、引き合わされたのが、自分でした。信用がなければならない?という事で私ということだったようです。当時は随分と日本人に対しても
警戒感があったようです。黒人のご家族でしたが、相当にお金持ち
だったようです。50年以上経過してますが、鮮明に覚えています。
その子との出会いは残念な結果に終わりました。双方言葉が通じません。当時としては相当に高級なモデルガンを、その子は持って
ましたが、「見せてくれ」と身体で意思表示しましたが、それがいけなかったようです。「よこせ」と誤解したようです。これでは相手も
態度を硬化させたようです。そこから軽くいざこざとなり、
「黒ろんぼのケチ」といったところ、その「クロ」だけが相手に
伝わったようです。人の物を取るつもりもなかたし、仲良くしたかったのに、つまらない言葉を口に出して残念な結果に終わりました。
後で紹介された方を介して、もう一度遊んではという話もありましたが
何時も、相手に何か優越感があるように感じられて、気を必要以上に
使う事が嫌であること、語学ができなかったことでこの出会いは終わりました。今でも思うことが有ります。それは人から差別されることも、差別することも嫌だということです。
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hoteisan2004さん (後藤和弘)
2014-03-23 16:44:54
hoteisan2004さん

コメント有難うございました。

何かしみじみとした幼少の頃の思い出を頂きまして考え込んでしまいました。

人間と人間のお付き合いは難しいものです。老人になってからも対人関係には自信がありません。

それにしてもコメント有難う御座いました。

敬具、後藤和弘
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