後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

「寂寥とした北海道の湖、摩周湖、屈斜路湖、シラルトロ湖、、、」

2021年10月19日 | 日記・エッセイ・コラム
北海道には美しい湖が沢山あります。私が訪れたところを書くと次のようなります。
洞爺湖、摩周湖、知床五湖、オンネトー、阿寒湖、支笏湖、屈斜路湖、サロマ湖、網走湖、大沼、風蓮湖、塘路湖など。
北国のこれらの湖は何故か寂寥な感じがします。美しい風景ですが心がしーんと静まります。そして悲しい気分になるのです。悲しい気分で眺めると自然の美しさが身に沁みるように深く味わえます。
今日は寂寥とした北国の湖の風景の写真をお送りいたします。何度も旅した折々に撮った写真です。

(1)釧路湿原、そしてシラルトロ湖、塘路湖、達古武湖
北にある屈斜路湖から流れ出した釧路川が釧路に近い大平野でシラルトロ湖、塘路湖、達古武湖に注ぎ、その湖沼群一帯が巨大な湿原になっています。釧路湿原です。
ここは10年ほど前に2回訪れた曾遊の地です。川湯に泊り釧路川に沿って車で行きました。北からシラルトロ湖、塘路湖、達古武湖の順番で連らなっています。川湯から弟子屈町、標茶町と国道を南下するとまず広大なシラルトロ湖が右側に見えて来ます。

1番目の写真は広大なシラルトロ湖です。
岸辺に駐車場があるのでしばし散歩をしながら写真を撮りました。シラルトロ湖の先には塘路湖、達古武湖があります。
シラルトロ湖を過ぎて、しばらく走ると今度は左側に「塘路湖入口」という看板があります。
これが釧路湿原です。

(2)一面の水芭蕉の花が咲いていた網走湖
網走湖の湿地帯で一面に咲いている水芭蕉の花を偶然見つけました。国道から呼人半島の付け根の方向へ少し入った雑木林の下に広がる湿地帯です。観光地でないので案内の看板も無く、近所の人だけが散歩する細い悪路が林に中に続いていました。

2番目の写真は一面に咲いていた水芭蕉の花です。
5月初旬でした。家内も写っています。
近くの丘の上の「網走湖観光ホテル悠遊亭」に行ってみました。2002年と2003年に2回泊った大きなホテルです。
ホテルは倒産したようで、閉鎖されていました。玄関先には雑草が茂っています。
下を見降ろすと広大な網走湖が広がっています。
網走湖は観光客が行かない湖です。大きなシジミだけが名物の地味な湖です。

(3)特別天然記念物マリモの生きている阿寒湖
阿寒湖は国の特別天然記念物の球状のマリモが生きている唯一の湖として有名です。(少しは青森県の小川原湖にも生きているのですが)
阿寒湖は摩周湖や屈斜路湖に比較して特に美しいとも思いませんが、湖岸に大きな阿寒湖温泉街があり、春夏秋冬、一年を通じて多くの観光客を集めています。

3番目の写真は阿寒湖です。
阿寒湖に行ったら是非観光船に乗り、沖にある チュウルイ島マリモ展示観察センターを訪問したほうが良いのです。
そのセンターへは何回か訪問し、巨大な球体を作って何十年も生きているマリモに感動したものです。それは本当に不思議な植物です。

(4)遥かに横たわる屈斜路湖と神秘的な摩周湖
屈斜路湖の近くの川湯温泉に3連泊したことがあります。屈斜路湖には毎日車で行っていました。
地図で見ると川湯から近いようですが、車で原生林の中の道を延々と行かなければ湖岸に出られません。
湖水の周りは原生林が取り囲んでいるので、観光客の入れる場所は和琴半島と、コタンアイヌ民俗資料館のある場所と、砂湯という場所しかありません。その湖岸に出るのに根気よく原生林の中の道を行かねねばなりません。
湖岸に出ると屈斜路湖が静かに青い水を湛え、はるか沖に中島が横たわっています。

4番目の写真は美幌峠のパノラマ展望台から見た屈斜路湖です。
「パノラマ展望台」からは眼下に碧く輝く屈斜路湖の全景を楽しむことが出来ます。
さて次は夢幻の色を湛える摩周湖です。

5番目の写真は摩周湖です。
摩周湖の神秘的な水の色を楽しんで頂きたいと思います。
摩周湖は北海道弟子屈町にある湖です。世界ではバイカル湖についで2番目に透明度の高い湖です。
急激に深くなっていることとその透明度から青以外の光の反射が少なく晴れた日の湖面の色は「摩周ブルー」と呼ばれています。

(5)なにも無い風蓮湖の寂寥と野付湾のトドワラやナラワラの無気味さ
風蓮湖は白鳥の飛来地として有名です。そのせいで何故か素晴らしい湖という印象が心に焼き付いていました。
野付半島を見たあとで国道を根気良く南下してて風蓮湖がに行きました。

6番目の写真が風蓮湖です。
兎に角、何も無い寂寥とした風景が広がっているだけです。東からの海風が強く湖面を波立せているだけです。
空は暗く曇り、時々冷い雨が落ちて来ます。風蓮湖は寂寥とした所です。
白鳥の写真から勝手にロマンチックで華やかな風景を想像していた私の愚かさを独りで笑いました.。
さて北海道の東部根室市の北に、多量のサケの遡上で有名な標津川があります。その南に幅が数十メートルから数百メートルしか無い砂洲で出来た野付半島が、湾曲しながら26kmも伸び野付湾を囲んでいます。
砂洲の上には舗装道路が延々と続き、野付灯台まで車で入れます。
そして野付灯台の手前にはトドワラとナラワラという枯れたトドマツの原とナラの原が広がっている場所があります。地盤沈下で海水に漬かってしまったトドマツの木とナラの木が枯れて、白い骸骨のように立っています。不気味です。

7番目の写真はトドワラです。
トドワラの白骨のような林が野付湾を一層荒涼とさせています。人間の住む世界ではありません。
小雨が降ったり止んだりで、時々薄日が射していました。
この野付半島の向かい側、16km沖には国後島があります。天気が悪く見えませんでしたが、野付港は国後島の町や村に行く船の発着場として昔は賑わっていたそうです。

今日は北海道の寂寥とした北海道の湖、摩周湖、屈斜路湖、シラルトロ湖などをご紹介しました。

それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。 後藤和弘(藤山杜人)