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後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

「昔、武蔵野に生まれていたら私はどんな生活をしていたか?」

2020年07月12日 | 日記・エッセイ・コラム
昔とは平安時代の末期から鎌倉時代のことです。もし私が武蔵野の多摩川のほとり生まれ、貧しい一生を送ったらどんな生活をしていたでしょうか? 現在の妻のような女性と結婚して子供や孫もいたでしょうか?
このような想像をして楽しんでみたいと思います。
皆様も現在お住まいの土地に平安時代の末期から鎌倉時代に生まれたら、どんな生活をして一生を送ったでしょうか?想像してお楽しみ下さい。

今日は昔の一般庶民の住宅や生活の様子を具体的に展示してある展示館で撮った写真に従ってご説明します。
この展示館は東京都府中市立の郷土の森博物館のことです。ここでは縄文・弥生時代から古墳時代に始まって、平安、鎌倉、江戸と全ての時代の歴史を「権力者の歴史」と「一般庶民の歴史」に分けて説明しています。私は今まで一般庶民の歴史は知らなかったので驚きの連続でした。
そこで以下に昔の一般庶民の生活の様子を撮って来た写真をまじえて紹介したいと思います。
(1)平安時代になっても私のような庶民は縄文時代とあまり変わらない掘立小屋に住んでいました。
平安時代の府中には京都から派遣される多数の役人と一般庶民が暮らしていました。役人の生活は贅沢でしたが、私のような庶民は質素な食器を使い貧しい生活をしていたのです。

1番目の写真は私のような庶民が使っていた食器や壺です。縄文時代とあまり変わっていません。

2番目の写真は私のような庶民の家です。一般庶民は縄文時代とあまり変わらない掘立小屋に住んでいたのです。小屋の中には囲炉裏があって煙で生活用具が煤けてしまい困ったものです。妻はそれでもお化粧に余念がありません。白い石灰の微粒子の粉がおしろいです。紅は野草の花から作ります。掘立小屋は蚊やハエが出入り自由でした。囲炉裏へヨモギをくべて煙で追い出します。

3番目の写真は私どもが使っていた農機具です。使っていた農具の鉄の刃は貴重だったのです。磨きながら丁寧に使っていたものです。
武蔵野は水はけが良すぎて水田がつくれません。私どもは畑作でアワや麦やソバを作っていました。
(2)鎌倉時代になっても租税は京都から派遣された守護へ納めていた。
武家政権の鎌倉時代になっても私どもは、わずかな租税をは京都から派遣されていた守護に納めていました。武蔵野国では府中にある国衙政庁にいる守護職の代理人へ納めていました。

4番目の写真は武蔵野国の守護職の代理人へ租税を納めていた様子を説明しています。
そして納めた租税の何割かは鎌倉幕府へ送られた筈です。その上、地方地方の小型武力集団(国衆)へも租税を回した筈です。
学校で教える歴史教育では庶民の租税の納め方を具体的に教えません。しかしそれこそが私ども庶民の死活につながる重要なことなのです。困ったものです。
(3)鎌倉時代には天皇や貴族のための佛教から庶民のための仏教が出て来た。

5番目の写真は鎌倉時代の私ども庶民の宗教生活を説明しています。
鎌倉時代の武蔵野国の私ども庶民は板碑という自分の信仰のための碑を実に多数立てたのです。
上の方に梵字が彫ってあって、土俗信仰を暗示するような異様な雰囲気を与えていました。

6番目の写真はこの板碑の写真です。
器用な私ども庶民は仏像もほりました。素朴な仏像です。

7番目の写真は庶民が彫ったと考えられている仏像の写真です。
現在の日本人は無宗教の人が多いのですが、鎌倉時代から江戸時代の庶民は非常に強く宗教を信じていたのです。
(4)多摩川で魚を取ることは非常に重要な産業だったのです。
現在、多摩川で漁業を営む人はいません。しかし私ども庶民の生活にとっては多摩川での漁業は非常に重要だったのです。

8 番目の写真はその多摩川での漁業を説明しています。
取っていた魚はアユ、ハヤ、ウナギ、コイ、カジカ、川エビ、川カニ、などなどでした。

9番目の写真は多摩川で使っていたドウという漁具です。

10番目の写真は多摩川で使っていたその他の漁具の写真です。

(5)一般庶民は芸術作品を作らず生活に必要な道具を作った。
庶民は藝術作品は残しませんでした。使っていた道具を民藝作品として高く評価する人々もいますが正直言えば洗練されていません。
しかしすぐれた芸術作品を残した絵師や彫り物師はお寺の支援や保護を受けたいた上流階級でした。しかしそのお寺の財政を支えていたのが農民や一般庶民だったのです。

今日は自分が平安時代の末期から鎌倉時代に生まれたら、どんな生活をしていたか想像してみました。
想像しながら歴史や文化を総合的に考える時、一般庶民の歴史も非常に重要だと私は主張したいのです。

それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)

「今日の日記、奥多摩で川で遊んでいる人々の写真を撮りに行く」

2020年07月12日 | 日記
今日は朝から晴れ、暑い日になりました。こういう日は奥多摩の多摩川上流や秋川や養沢川では子供連れの家族が賑やかに川遊びをしています。
釣り人は静かにルアー釣りをしています。バーベキューを楽しんでいる家族もいます。そして水に入って遊んでいる人もいます。
みんなが幸せそうです。そんな楽しそうな人々の写真を撮ろうと秋川や養沢川を遡って来ました。
お送りする写真をお楽しみ頂ければ嬉しく思います。