マスコミはトランプ大統領を差別主義者でアメリカ社会を分断していると非難しています。
アメリカの自由と平等の理想主義を破壊し、アメリカ社会を不毛の荒野にしていると言うのです。
私はマスコミの非難がかなり正しいように思っています。
アメリカ社会はダイナミックに変化します。私は1962年にアメリカへ留学して以来、57年間にわたりアメリカ社会を注意深く観察して来ました。
1962年頃のアメリカはおおらかで自由と平等の国でした。アメリカの理想主義が国の隅々まで行き渡っていたのです。
その理想的な社会を破壊しているのが現在のトランプ大統領と彼の数多くの支持者たちなのです。
今日は1962年頃からのアメリカ社会の変化をかいつまんで振り返って見ようと思います。
その頃のアメリカはキング牧師の黒人の差別撤廃運動で大きく揺れ動いていました。

1番目の写真はキング牧師です。1968年に39歳の時、暗殺されました。
キング牧師の提唱した運動は徹底した「非暴力主義」でした。インド独立のガンディーを尊敬し、ガンジーの非暴力主義を貫いたのです。
この頃のアメリカは各地の白人と黒人のデモで騒然としていました。暴力行為で犠牲になる白人も黒人も連日続きました。
そしてケネディ大統領はキング牧師達の差別撤廃運動に賛成し、「公民権法」の議会へ提案する決定をしたのです。怒った白人がケネディを暗殺したのです。

2番目の写真は1963年、46歳でパレードの車上で狙撃、暗殺される直前のケネディ大統領です。
ケネディ大統領は1961年に就任し、キューバでのソ連との戦争の危険を回避させた名大統領でした。彼の暗殺でアメリカ社会は打ち沈んだのです。
そしてその後、「公民権法」が議会に提案されます。

3番目の写真は1964年、ホワイトハウスで公民権法施行の文書に署名するジョンソン大統領です。後列中央に立ち会ったキング牧師も写っています。
公民権法は11条からなり、職場、公共施設、連邦から助成金を得る機関、選挙人登録における差別を禁じ、分離教育を禁じていたのです。
この差撤廃の頃、アメリカはベトナム戦争に大々的に参戦し4万人の戦死者を出します。
ジョンソン大統領はトンキン湾決議に基づき、1965年3月8日に海兵隊3,500人を南ベトナムのダナンに上陸させたのです。そしてダナンに大規模な空軍基地を建設します。これがアメリカのベトナム戦争の本格的な始まりです。この戦争は、1973年のパリ和平協定で続きました。
アメリカ国内では反戦運動が熾烈になり社会が分断し荒れに荒れたのです。
しばらくして2001年にイスラム過激派のニューヨークやワシントンDCの同時多発テロ攻撃が起きアメリカ社会が騒然とします。それの報復としてイラク戦争が起きます。そしてイラクのフセイン大統領は逮捕、処刑されます。
その後の2009年から2015年までオバマ大統領が登場します。
オバマ大統領が登場した時、私の胸が熱くなりました。
キング牧師の公民権運動がやっと現実のものになったのです。感無量でした。
その上、オバマ大統領はアメリカの伝統の「自由と平等」の理想主義を復活させたのです。
そして2009年にはノーベル平和賞を受賞したのです。ノーベル委員会はオバマ大統領の「核なき世界」に向けた国際社会への働きかけを評価したのです。
ノーベル平和賞の賞金1000万クローナをオバマ大統領は全額を複数の慈善団体に寄付しました。
現職アメリカ合衆国大統領にノーベル平和賞が授けられるのは、1906年に第26代アメリカ合衆国大統領に在任したルーズベルト、1919年に第28代アメリカ合衆国大統領に就任していたウィルソンに続いて3人目です。
アメリカ合衆国大統領経験者の受賞は2002年のジミー・カーター以来です。
上記のようにアメリカの社会は大きく揺れ動いて来ました。
しかし今回のトランプ大統領によるアメリカ社会の分断は異質なものが含まれているようです。

5番目の写真は2016年から現在まで就任しているトランプ大統領の写真です。
従来のアメリカ社会の変化は歴史的な必然性があったのです。
しかしトランプ大統領による変化には勿論歴史的な必然性はありますが、それに加えて彼独特の狭量な個人的金銭欲が加わっているから混乱に拍車をかけているのです。
国際間の信義を無視してアメリカの金銭的損得を優先します。
メキシコとの国境に本気で壁を作り中南米の不幸な人々の流入を厳重に禁止しています。
そして軍備増強で軍需産業の振興をしています。
宇宙戦争のための軍隊を創設して非常に好戦的な政策を進めているのです。
トランプ大統領は歴代の大統領に比較すると個人的な狭量な欲望がより多く政策に反映しているのです。側近を娘や婿などで固め、他の側近は短期間で離れてしまうのです。
このような大統領は前代未聞です。当然アメリカ社会は分断し荒廃するのは仕方のい無いことです。
アメリカ社会の変化は日本へも影響します。
その日本の将来に関しては今後書いてみたいと思っています。
それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)
アメリカの自由と平等の理想主義を破壊し、アメリカ社会を不毛の荒野にしていると言うのです。
私はマスコミの非難がかなり正しいように思っています。
アメリカ社会はダイナミックに変化します。私は1962年にアメリカへ留学して以来、57年間にわたりアメリカ社会を注意深く観察して来ました。
1962年頃のアメリカはおおらかで自由と平等の国でした。アメリカの理想主義が国の隅々まで行き渡っていたのです。
その理想的な社会を破壊しているのが現在のトランプ大統領と彼の数多くの支持者たちなのです。
今日は1962年頃からのアメリカ社会の変化をかいつまんで振り返って見ようと思います。
その頃のアメリカはキング牧師の黒人の差別撤廃運動で大きく揺れ動いていました。

1番目の写真はキング牧師です。1968年に39歳の時、暗殺されました。
キング牧師の提唱した運動は徹底した「非暴力主義」でした。インド独立のガンディーを尊敬し、ガンジーの非暴力主義を貫いたのです。
この頃のアメリカは各地の白人と黒人のデモで騒然としていました。暴力行為で犠牲になる白人も黒人も連日続きました。
そしてケネディ大統領はキング牧師達の差別撤廃運動に賛成し、「公民権法」の議会へ提案する決定をしたのです。怒った白人がケネディを暗殺したのです。

2番目の写真は1963年、46歳でパレードの車上で狙撃、暗殺される直前のケネディ大統領です。
ケネディ大統領は1961年に就任し、キューバでのソ連との戦争の危険を回避させた名大統領でした。彼の暗殺でアメリカ社会は打ち沈んだのです。
そしてその後、「公民権法」が議会に提案されます。

3番目の写真は1964年、ホワイトハウスで公民権法施行の文書に署名するジョンソン大統領です。後列中央に立ち会ったキング牧師も写っています。
公民権法は11条からなり、職場、公共施設、連邦から助成金を得る機関、選挙人登録における差別を禁じ、分離教育を禁じていたのです。
この差撤廃の頃、アメリカはベトナム戦争に大々的に参戦し4万人の戦死者を出します。
ジョンソン大統領はトンキン湾決議に基づき、1965年3月8日に海兵隊3,500人を南ベトナムのダナンに上陸させたのです。そしてダナンに大規模な空軍基地を建設します。これがアメリカのベトナム戦争の本格的な始まりです。この戦争は、1973年のパリ和平協定で続きました。
アメリカ国内では反戦運動が熾烈になり社会が分断し荒れに荒れたのです。
しばらくして2001年にイスラム過激派のニューヨークやワシントンDCの同時多発テロ攻撃が起きアメリカ社会が騒然とします。それの報復としてイラク戦争が起きます。そしてイラクのフセイン大統領は逮捕、処刑されます。
その後の2009年から2015年までオバマ大統領が登場します。
オバマ大統領が登場した時、私の胸が熱くなりました。
キング牧師の公民権運動がやっと現実のものになったのです。感無量でした。
その上、オバマ大統領はアメリカの伝統の「自由と平等」の理想主義を復活させたのです。
そして2009年にはノーベル平和賞を受賞したのです。ノーベル委員会はオバマ大統領の「核なき世界」に向けた国際社会への働きかけを評価したのです。
ノーベル平和賞の賞金1000万クローナをオバマ大統領は全額を複数の慈善団体に寄付しました。
現職アメリカ合衆国大統領にノーベル平和賞が授けられるのは、1906年に第26代アメリカ合衆国大統領に在任したルーズベルト、1919年に第28代アメリカ合衆国大統領に就任していたウィルソンに続いて3人目です。
アメリカ合衆国大統領経験者の受賞は2002年のジミー・カーター以来です。
上記のようにアメリカの社会は大きく揺れ動いて来ました。
しかし今回のトランプ大統領によるアメリカ社会の分断は異質なものが含まれているようです。

5番目の写真は2016年から現在まで就任しているトランプ大統領の写真です。
従来のアメリカ社会の変化は歴史的な必然性があったのです。
しかしトランプ大統領による変化には勿論歴史的な必然性はありますが、それに加えて彼独特の狭量な個人的金銭欲が加わっているから混乱に拍車をかけているのです。
国際間の信義を無視してアメリカの金銭的損得を優先します。
メキシコとの国境に本気で壁を作り中南米の不幸な人々の流入を厳重に禁止しています。
そして軍備増強で軍需産業の振興をしています。
宇宙戦争のための軍隊を創設して非常に好戦的な政策を進めているのです。
トランプ大統領は歴代の大統領に比較すると個人的な狭量な欲望がより多く政策に反映しているのです。側近を娘や婿などで固め、他の側近は短期間で離れてしまうのです。
このような大統領は前代未聞です。当然アメリカ社会は分断し荒廃するのは仕方のい無いことです。
アメリカ社会の変化は日本へも影響します。
その日本の将来に関しては今後書いてみたいと思っています。
それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)